上達へのコツ

(シューマン著 音楽の座右の銘より) 

どんな流行も、結局流行遅れになる。年寄りになってもそれを続けていると、時代遅れとして誰にも尊敬されなくなる。

 

(感想)

時代は常に変化しています。日々新たな気持ちで伝統を大事にしながらも様々なことに挑戦していきましょう。

 

いわゆる大演奏家はやんやと喝采されるが、あれをみて、思い違いしないように。みんなが大衆の喝采より芸術家の喝采を重んじるようだといいと思う。

 (感想)

芸術を深く知る者こそ真価が分かる。

 

勉強する曲を選ぶときは、いつも年長者にたずねること。大変、時間の節約になる。 

(感想)

自分であれこれ勉強する曲を選ぶとなると迷路を歩くように時間がかかるものです。

その道の大先輩に指導を受けたほうが結局早い。

 

立派な作家の曲のどこかを変えたり、削ったり、あるいはそれに流行の装飾をつけるようなことはいけないと知りなさい。これは芸術に対する最大の侮辱だ。

(感想)

一流芸術家の作品は命をかけて生み出されていることでしょう。襟を正して作品に向かうべきと思います。

 

いわゆる華麗な弾き方が、達者にこなせるようになろうと心がけないように。ある曲をひく時には、作曲家の考えていた印象を呼び起こすよう努めなければならない。それ以上をねらってはいけない。作家の意図を超えたものは、漫画と同じだ。

 (感想)

ついつい曲を速く弾いたりしてテクニックを誇示、誇張しようとする場合があります。

しかし要点は作曲者の表現したかったのは何かということを常に考え、真摯に演奏する姿勢が大事なのではないでしょうか。

 

悪い作品を広めてはいけない。反対に力のかぎり抑圧するよう、協力しなければいけない。

悪い作品を演奏してはいけない。またほかに仕方のない事情がない限り、そんな曲を熱心にきいてはいけない。

 

(感想) 

好き嫌いはありますが、良い作品、悪い作品となるとなかなか判断が難しいかもしれません。

習作、傑作、駄作、などいろいろありますが、ともかく名作を選び取ることも大事です。

クラシックだけでなく民謡や歌謡曲でも喜怒哀楽にそれぞれ共鳴し、明日への力となり互いに心情も深め合うことも出来ます。

また絶望より希望を持てる曲は多くの方に愛されることでしょう。

 

ビスケットやお菓子のような甘いものでは、子供を健全な大人に育てられない。精神の糧も肉体の糧と同じく、素朴で力強くなければばらない。大家と言われるような人は、この事に充分気を配っていた。こうした栄養を取ること。およそ派手なばかりで内容のない売り物は、時代と共に流れてしまう。技巧は、より高い目的に奉仕している時だけ、価値がある。

 

(感想)

学習者が自分の好きな曲だけ弾くのは楽しくて当初はやる気が出るものの飽きも早い。また消化不良で仕上がらずに終わることも多々あります。例えれば甘いお菓子を毎日食べていて主食を取らないようなもので健康には程遠くなります。基本的な練習曲や大作曲家の音楽を勉強することは大事なことですね。自分の弾いている楽器だけでなく他の楽器やオーケストラ曲にも興味を持ち、更に音楽だけでなく色々な芸術や哲学等にも深く造詣を持ち精神を鍛えることも大事だと思います。

 

大きくなったら、流行歌など弾かないように。時間は貴重なものだ。今あるだけの良い曲を一通り知ろうと思っただけでも、
百人分くらい生きなくてはならない。

(感想)

沢山の音楽の中から自分にとって今勉強すべき曲を選ぶことは大事なことです。

広・略・要という用語がありますがまさに限られた時間の中で目標を持って要の曲を絞り一つ一つ前進しましょう。

 

一日の音楽の勉強を終えてつかれを感じたら、もうそれ以上、無理にひかないように。

悦びもいきいきした気持もなしにひくくらいなら、むしろ休んでいる方がいい。

 

(感想)

疲れても続ける無理な練習は効果が薄くなります。

疲れたら休むということも練習のうちです。

弾ける悦びを持って臨めば上達へのステップとしての苦しみや疲れは爽やかなものです。

 

いつも名人にきかせるような気持ちでひくように。

初見の曲をひけといわれたら、まず終りまで眼を通すこと。

 

(感想)

鈴木愼一著「愛に生きる」にバイオリンのシャコンヌを礼拝堂で神に聴いて頂く気持ちで弾きなさい(主旨)と高弟の豊田氏に言われているような個所があったと思います。(本をなくして参考文献を出せませんが)

襟を正して名人や尊敬する方に聴いていただくような気持で真心こめて演奏することが大事だと思います。

初見を弾くときはいきなり弾かず、まずどのような楽曲なのか最後まで眼を通して調子、拍子、テンポ、アーティキュレーション、発想記号、反復記号、転調、楽式などを確認するとよいでしょう。

 

ひく時には、誰がきいていようと気にしないこと。

 

(感想)

一人のときは気を楽にして自由に弾いていますが誰かが耳を傾けていると思うだけで緊張したり、気になったりして窮屈になりやすいですが、逆に考えれば人前で練習することは集中力も増して勉強になると思います。

自分はギター学校へ行くため20歳の頃上京しましたが、公園で数回練習してた頃がありました。

誰かの耳に届ける思いで一生懸命練習してましたらそばに来て聞きに来た方もいました。

集中的になれるのでありがたいことです。

 

譜をみただけで、音楽がわかるようにならなければいけない。

 

(感想)

自分がギターを始めようと思ったときは13歳ころでしたが音符がまったく読めませんでした。

ドレミのドも分からないくらいでした。

従いまして学校の音楽の時間は何が何だか分からず、退屈で仕方ありませんでした。

授業中はゲルマラジオの配線図を書いたり絵を描いて遊んでいた次第です。

しかしギターを始めたと同時に学校の図書館から小学生向けの楽譜の読み方の本を借りて夢中になって読みました。

リズムの読み方、取り方が面白くて大変わかりやすい本だったので良かったです。

音符の読み方は毎日ギターを弾いているうちに慣れてくるものです。

(ギターを始めたころビバルディの四季をレコードで聴いてどんな楽譜になっているのだろうとわくわくしてレコードに付属していたスコアを見てギターで弾いてみたりしていましたがハ音記号やヘ音記号にはとまどいました。またバイオリンのト音記号の音とギターの実音はオクターブ違いなので全然響きと音色が違うのには驚いたものです。)

譜をみて音が感じ取れるようになるには部分的でもよいので音符を歌う練習のくせをつければ必ず身に付きます。

歌うとき音程が取りにくいものもあります。ドから2度(ド-レ)、3度(ド-ミ)、以下同じく4度、5度、6度、7度の練習をするとよいでしょう。

私は20歳前のときは4度の音程を取るのが苦手でしたがよく考えてみればギターは解放弦が4度音程になっています。(3弦と2弦は3度)

モルダウ、千の風、凱旋行進曲etcさまざまなご存知の曲に4度音程で始まる曲が沢山あります。

その4度の出だしを6弦と5弦で歌い、次に5弦と4弦で、次に4弦と3弦で次に2弦と1弦で同じ曲の出だしをラララで歌ってみるとすべて4度(完全)で歌う練習につながっています。

あと音楽の形式なども勉強すると全体の音楽が分かりやすいと思います。

 

そうすると聴音がますます鋭敏になる。しかし、もし、よく響く声をもっていたら、天が与えた最も美しい贈り物と考えて、さっそくそれを仕上げなさい。

(感想)

譜を見て声を出して歌えることは素晴らしいが歌がもともと上手な人はさらに譜を見て歌えるようにしなければもったいないことです。

今からでも遅くないです。新曲歌唱に挑戦しましょう。

 

たとえ声がよくなくても、楽器の助けをかりないで、譜面をみて歌えるようになること。

 

(感想)

ソルフェージュは大事です。

まずは易しい譜面から歌う練習しましょう。

知らない曲をなるべく歌ってみてください。

※ソルフェージュ本の新曲を練習するとよいでしょう。

音程が合っているか心配なときは楽器で確認しましょう。

※カラオケで歌うような美声とかは気にしないで大丈夫です。

音程をきちんと取れることが大事です。

あとリズムも。

オーケストラの指揮者が「このように演奏して」と指示するときよく歌います。

声はけっしてよくない場合が多いですが指示する表現がよくわかると思います。

 

自分の手がけている曲は、ただ指でひけるばかりでなく、ピアノがなくても口でいえるようでなければいけない。想像力を大いに強化して、曲の旋律ばかりでなく、それについている和声も、しっかり覚えこめるようにならなければいけない。

 

(感想)

自分もギターを始めた10代の頃は外に出ているときはギターを弾きたくてたまらなくよくメロディを歌っていたりしていました。

例えばラグリマとかアデリータとかその他。

和音も何の和音かなとかいろいろ考えたりギターを触れないときは頭の中で響かせる練習もしていました。

 

いつも正しく調律された楽器を扱うこと。

 

(感想)

どんな楽器でも始めに調律ありきですね。

正しくない調律の楽器ではいくら素晴らしい演奏家でも曲がだいなしになってしまいます。

 

ギターは6本の弦をチューナーで合わせたとしてもフレットは平均律で並んでいますので演奏する調の主要和音を押さえた場合の確認も必要でしょう。

 

やさしい曲を上手に、きれいに、ひくよう努力すること。
その方が、むずかしいものを平凡にひくよりましだ。

(じろうの感想)
逆にやさしい曲を下手にきたなく弾いたらどうでしょう。
もったいないですね。やさしいからこそより入念に丁寧に弾くことが大事です。
やさしいと思って曲を軽んじないこと。作曲家の心を大切に表現することが重要だと思います。

追伸

 

易しいと思われるものほど油断をしない。むしろ深く思いを入れて丁寧に。

 

ずるずる曳きずるのと、無闇にいそぐのとは、同じくらい大きな間違いだ。

(じろうの感想)
めりはりのある演奏が大事でしょう。
近年の若い演奏家はテクニックは素晴らしいが無闇やたらにただ速く弾く方が多いようです。

 

ぽつんぽつんと気のないひき方をしないように。いつもいきいきとひき、曲を中途でやめないこと。

 



(じろうの感想)
ギターを始めた頃、疲れて寝そべってギターをぽつんぽつんと弾いていたら兄がやってきて「弾くならちゃんとして練習しろ」と怒られたことがあります。
何の意味もなくだらけて適当に弾いてるのは練習にもならないようです。
それよりも良い演奏を目指していきいきと練習するほうが価値的でしょう。
間違えたからといって曲を途中でやめたりするのは避けて最後まで弾く練習をすることも大事なことですね。
そのあと間違えた箇所を入念に手直しをしていく。そしてまた全体の通し練習をするという繰り返しが大事でしょう。

 

理論、ゲネラルバス、対位法等々といった言葉におじけないように。
こうしたものは使っていると段々なれてしまう。

(じろうの感想)
難しく感じる言葉におじけず勉強しましょう。
私は理論が苦手なので理論書を読んでも分かるまでは絶対に前に進まないと決めて独学で勉強してまいりました。今でも続いていますが現在は仕事の締め切りが次から次へとあるので流されやすい状況です。それにめげずに頑張りぬく決意で挑戦していきます。

追伸

 

コードも同じく歌の伴奏で何回も弾いていると慣れてきます。

 

小さい時に和声学の基礎を勉強するように。

(じろうの感想)
和声に興味を持つことですね。コードでも良いでしょう。
街に流れている音楽やテレビなど何気ないところから流れ出る音楽を聴いて今の和音はI IV Vのどれかなとか、何のコードかなとか考えていると面白いものです。小さいときから勉強は出来る環境がなかなか無いので興味がある「今」から始めても遅くありません。
さあ勉強しましょう。

 

拍子を正しく守ってひくように。
多くの名人の演奏をきいていると、酔っ払いが歩いているようだ。
そんなものを手本にしないように。

(じろうの感想)
現在ではついついレコードやCDなどで聴きなれた曲を練習するときはそのディスクの影響を受けて同じような表現で演奏してしまいがちです。
名演奏を聴くと、名人としてかなりのアゴーギクを使っているので初心者がそれを真似するととんでもない表現になりがちです。
真似することなく拍子をきちんととって練習することが大事でしょう。まずはメトロノームを使うことが上達へのコツだと思います。
 
追伸
趣味でギターを楽しんでる方はメトロノームを利用している方は少ないかも知れません。
買って安心してそのままホコリがかぶることもあります。

 

使っていない方は是非一大決心してのご利用をお薦めします。

いわゆる「無言鍵盤」というものができた。ちょつと試してみるといい。
何もならぬことが、よくわかる。唖から話は習えない。

(じろうの感想)
会社勤めをしていた19歳の私はピアノ教室から流れてくる音に魅了されピアノを習い始めました。しかし会社の寮に入っていましたので音の出る楽器は買うことが出来ませんでした(ヴァイオリンは買って初日に練習したら寮の先輩がバットを持って脅されたことがありましたのでそれ以来練習はしていません)ので、テキストに入っていた音の出ない鍵盤の印刷紙で練習はしてみたもののやはり何も練習にならずピアノの先生に何とかお願いして先生宅の空いているピアノで練習させてもらうことにしました。
喜んで毎日のように通って練習したことは言うまでもありません。

 

追伸

ヴァイオリンは4万円くらいの鈴木ヴァイオリンでしたがコンクールに出るつもりで自分で練習曲を作曲しました。

 

音階やその他の運指法は、もちろん熱心に練習しなければならない。しかし、世の中にはそれで万事が解決すると思って、大きくなるまで、毎日何時間も、機械的な練習をしている人が多い。けれども、それはちょうどABCをできるだけ早くいえるようになろうと思って、毎日苦労しているようなものだ。時間をもっと有効に使わなくてはいけない。

(じろうの感想)
テクニックは身につけなくては音楽の表現が乏しくなります。
ギターは音階の運指と練習は非常に大事です。その他スラー、アルペジオなどの基本はしっかりと練習しなくては上達につながらないでしょう。しかしそれだけを練習していれば曲が弾けるというものではないということです。
例えばパソコンのキーボードを打つのがが早いからと言ってパソコンの操作やアプリを使いこなすのが完璧というわけにはいきません。
要は音楽の表現です。作曲者のいとをどう表せるのか。また自分はどのように表現をしたいのかが大事なことではないかと思います。
そのためには最終的に人格まで磨かなくてはならないでしょう。
毎日成長していこうという気持ちが大事です。

追伸

昔、印刷屋に行ったとき「私はパソコンが苦手で。。。」と言ったら印刷屋の方は「私はパソコンより音楽のほうが難しいです」と答えていました。

 

あまり関係ない話ですね。。。知識と知恵、技術と音楽的感性の表現の関係。

 

一番大切なことは耳(聴音)をつくること。小さいときから、調性や音がわかるよう努力すること。鐘、窓ガラス、郭公、ー何でもよい。どんな音符に当たる音をだしているか、調べてみること。ー


(じろうの感想)
自分の場合音楽が好きになったのはギターを始めた中学生の頃でしたので残念ながら小さいときから音の訓練はしていませんでした。
しかしながら19歳のときは川原へ行ってソルフェージュの練習をして音を読んだり歌ったりしたことが懐かしく思います。
今でも努力はしなくてはと思います。
小さなお子さんをギターレッスンしたときに絶対音感持っている子はいますがたいしたものです。
私は相対音感で楽譜を何とか読んでいます。
 
追伸
ゴードン・ヤコブの管弦楽法の始めの緒言では「総譜を熟読して、管弦楽経過句の響きを心の中に思い出すことの出来る能力がなくては、その人の作品は、すべて試作的で得心のいかないものとなるであろう。」とあり、そのあと熱心にたゆみない精神の集中によって習得することが出来る。とあります。さあ一歩でも前進しよう!!

暗譜

昔はいろいろ暗譜出来たのに最近は最近は覚えが悪くてなかなか暗譜できない。

そういう場合は今日より形式のABAとかを書き込んで練習しましょう。

ロンド形式、2部、3部形式、ソナタ形式などを形式をしっかり把握していればよいのですが形式が分からなくても区切りの良いところでリハーサル記号のABCD~を書き込むと良いでしょう。

 

名演奏を聴くこと 2012.7.17

以前名演奏を聞いたことがあるものの最近聞かず練習していた。

聞かなくても分かる。その心が上達を防ぐかも知れない。思い切って勇気を持ってと言ったらおかしいかも知れませんが聞いてみる。そうしたら思った以上にイメージやスピード感など違っている。

聞いた方が自分の目指すべき道がすぐ見える。

その方が上達につながる。

立体的練習

3次元的(立体)練習が必要

今後の自分への課題として平面的な演奏から立体的な演奏を目指すべく頑張らなくてはと思いました。

 

○線的な練習 

リズムだけを取り出して練習します。

 

○平面的な演奏

全体的に平らかな演奏。テンポの変化が少なくゆれもなく強弱も目立たず(つけているつもり)とりあえず無難に間違わないことを目標に弾く。

 

○立体的な演奏

アーティキュレーション、速度や強弱の変化、形式観、作者や時代的な思想

 

昨日のテレビで元プロ野球選手が野球教室の教え子に『素振りは毎日何回やっいる?』と聞いたら子供さんは『うーん10回か20回』と答えた。元選手は苦笑いして100回くらいやりなさいと叱咤激励していた。

まずは基本練習をきちんとやらなくてはと感じました。

 

小学生の頃写生大会があり皆で外出しました。

一面小石だらけの風景で作業用のブルトーザーがありその風景を描いていましたら担任の先生がそれを見てブルトーザーの車の部分をもっと大きく描いてみたらと指導されました。

自分では写真のようにそのままの大きさのように描いていましたが見る方はもっと大きく表現した方がインパクトも強くなりバランスも良くなるのかもしれません。

※その絵は自分にとって初めての入賞となりました

大体ステージに出るときは派手な服装の方がお客からみると丁度良く見えるようです。

演奏も強弱や速度テンポの変化をつけたりフエルマータしたつもりでも聞いてる方にとってはそれほど変化がないように感じることがあります。

また自分では大きなミスでへこんでいてもお客さんには小さなミスかそれほど気にしないこともあります。

表現はもっと思いっきりつける練習が必要かも知れません。

 

ギターマスターメモを昨日のフリーコンサートで配布しましたがあいさつ文を訂正と追加しました。

はじめに
ギターをマスターするにはポイントを練習することが要となります。
その根本は音楽の三要素(リズム)(メロディー)(ハーモニー)です。
また建物の構造が分かるように音楽も楽式の構造把握をしておく必要があります。
そうすると暗譜への助けにもなります。
更に対位的な曲の練習をすると良いでしょう。
音楽は歌心です。音感を養うためにはソルフェージュ(視唱・初見・聴音)の練習はやっておくことに越したことはありません。
初心者が上達への鍵になるのはギターを演奏する時の手や体の姿勢も大事です。また爪の手入れや楽器、練習時間、テキストの問題など様々な要因が関係してきます。

ここではまず、演奏技術をマスターするにはコードフォームとリズムパターンを覚えること先決で上達には避けては通れない道だと思います。
ギターのローコードをしっかり覚えると便利です。
そのローコードフォームはハイポジションでさまざまに出て来ます。
コードの流れの中にメロディが和声音と非和声音があり曲が作り上げられます。
コードの響きがマイナーなのかメジャーなのかまたはオーグメントなのかディミニッシュなのか、セブンスかナインなのかあるいはⅠⅣⅤなどの流れかあるいはTDSなのかあるいは借用和音なのか、あるいは平行調、同主調なのかなど様々なことを把握しながら練習すると一番良いでしょう。いま全部分からなくても興味を持ったり考えてみることは大事だと思います。
それに曲想、フレージング、アーティキュレーション、ダイナミクス、速度増減など様々に取り入れて音楽を完成させていくわけです。
その表現を出来るようにするためには日頃の基礎練習が大事となります。
スケール、アルペジオ、スラーなど地道に練習し、また目的に沿った練習曲も挑戦することが大事です。
音楽の骨格はリズムです。
特にリズムの練習にはメトロノームが欠かせません。ベートーベンの時代に発明されて以来世界中の多くの音楽家や愛好者に使われているこの便利な機械を練習に利用しない手はありません。
短編的な本書ではコードとリズムを中心に何巻になるか分かりませんが発行して参りたいと存じます。

2011年8月21日 長谷部二郎

 

目標を持つこと。

目標がなければ何も進まない。
目標なしで練習しても進展がない。

まずは願いを立て希望を持って目標を決めて練習に挑むこと。

 

ギターマスターメモ 1~8

2010年4月に作成してミクシィ日記に書いたメモとアドレス一覧をまとめてみました。

第1回
音楽の三要素(メロディー)(ハーモニー)(リズム)をしっかり根本に置く。
建物の構造が分かるように音楽も楽式の把握をしておく。
対位的な曲の練習をする。
ソルフェージュはやっておく。
姿勢は鏡を見て確認し矯正する。

まずはコードを覚える。
ギターのローコードをしっかり覚えると便利。
コードフォームがハイポジションでさまざまに出てくる。
コードの流れの中にメロディが和声音と非和声音がある。
コードの響きがマイナーなのかメジャーなのかまたはオーグメントなのかディミニッシュなのか、セブンスかナインなのかあるいはⅠⅣⅤなどの流れかあるいはTDSなのかあるいは借用和音なのか、あるいは平行調、同主調なのかなど様々なことを把握しながら練習すると一番良い。いま全部分からなくても考えてみることは大事。
それにフレーズ、曲想、アーティキュレーション、ダイナミクス、速度増減など様々に取り入れて音楽を完成させていく。

第2回
まずⅤ→Ⅰの流れを練習してみましょう。
コードはG7フォームとCフォーム。
またG7フォームはセーハ2のA7と同じですので短調のⅤ→ⅠとしてA7フォーム→Dmフォームという流れもあります。
http://www.justmystage.com/home/hgs/memo1.pdf

第3回
次のパターンもG7とCのフォームを使って練習しましょう。
セーハ2→セーハ4→セーハ6へと移動します。
http://www.justmystage.com/home/hgs/memo2.pdf

第4回
補足
これらの練習の意味と注意
クラシックギターの演奏にはハイポジションに於いて様々にコードフォームが出現します。
そのときに役立つのがこれらの練習です。

曲の基本はリズム、ハーモニー、メロディの三要素で出来ていますからこのハーモニーを押さえるパターンを慣れておくことによって鍵盤のピアノのようにペダルを踏む効果としてギターのコードを響かせることにも繋がります。

(注意)
セーハの移動が続きますので左手はかなり疲れます。
疲れたら手をすぐ休ませて下さい。


第5回
同じく次のパターンもG7とCのフォームを使って練習しましょう。 セーハ6→セーハ4→セーハ2へと移動します。 最後のG7→Cの運指はいつも使う指使いにしていますが音が切れやすいので前のパターンの指使いでも良い。
http://www.justmystage.com/home/hgs/memo3.pdf

第6回
次はD7→Gのパターンで練習してみましょう。
http://www.justmystage.com/home/hgs/memo4.pdf

第7回
次はB7(D7)→E(G)のパターンで練習してみましょう。
http://www.justmystage.com/home/hgs/memo5.pdf

第8回
リズム1
CとAmでくり返し弾いてみましょう。
次にギターの表面板を同じ右手指先でで軽く叩いてみましょう。
(指の腹で叩いて傷をつけないようにしましょう)
http://www.justmystage.com/home/hgs/rhythm1.pdf

 

昼寝の効果

今日の朝のNHK地デジ放送で昼寝を15分間時間を取るだけで脳がすっきりして能率が上がるとのことで実験結果が出ていました。
ということはギターの暗譜にも影響があるかもしれません。
午前中とか昼寝後なんかに練習すると暗譜しやすくなるかも知れません。

お酒を飲んだ後や眠い時に練習してもなかなか能率が上がらないかも。。。

あとは気力次第です。

 

勇気を持って挑戦

人前で曲を弾く会があると始めは一生懸命練習します。
しかし会が近づいてくるにつれ弾きこめば弾き込むほどうまく弾けてないところが気になるようになり前より弾けなくなったように思い焦りが出てきます。
自分は出演をやめたほうがよいのではと逃げたくなってくるのです。

友人でも最初会ったときは新鮮で楽しいものですが付き合っていくうちに相手の長所・短所が気がつくようになりますが短所については大きな心で包み込むようにするか、そうでないかで付き合い方も変わります。欠点をも長所にしていく心が大事かも知れません。

ギターは練習すればするほど自分自身の聴覚が鋭くなりますので今の自分の実力が見えてきます。
決して下手になっているのではありません。
大事なのはここで楽な方向へ進むかあえて困難な方へ進むかが岐路に立たされている状態にあります。
是非勇気を持って人前で弾くことが大事です。
それしか結果はついて来ないのです。

 

暗譜のコツのメモ

 ①その音楽をよく聴く。

覚えて鼻歌で歌えるくらいになると一番良い。

②最初はもちろん譜面をみるが、慣れてきたら譜面を閉じて弾いてみる。

意外と詰まってしまうことが多いがその時はすぐまた譜面を見て確認する。

その作業を繰り返すと覚えるのは早い。

③横になって眠るときでもギターを弾く時の左手の指を思い出してみる。

④1小節づつ、または2小節づつか4小節づつと短い単位で部分的に覚えてみる。

⑤弾きやすい所を先に覚えて難しい所はその後にする。

⑥ゆっくりと弾いてみる。

 

メロディーとオブリガートは、互いに動きを補いあうことによって作られる。(作曲・演奏の基礎より/川上源一編纂)

 

♪音楽は、くり返しとコントラスト(対象)によって作られる。(作曲・演奏の基礎より/川上源一編纂)

 

何回もくり返すと退屈する。少なくとも3回目ぐらいには変化を。(作曲・演奏の基礎より/川上源一編纂)

 

モチーフやメロディはくり返すことによって印象づけられる(作曲・演奏の基礎より/川上源一編纂)

そのままくり返す 音型をくずさずに違う高さでくり返す かなり変化するが音型やリズムはくずさずにくり返す

 

楽器を始めたばかりの入門者は自分にこの楽器が本当に出来るのだろうかという不安を持っている方もいます。そのような不安はまず取り除いて出来るように頑張ろうと決意することが大切だと思います。

ゼロから始めるわけですから周りの方はよく弾けるのに自分は。。。と比べて卑下するより自分自身の昨日の練習と今日の練習とを比べる方が大事です。

 

とかく上手になることを焦ったりしやすく結果を急ぎたいところですがまずはどんと構えて3カ月、6カ月、1年、3年と長い目でじっくりコツコツと練習に励みましょう。

木の種を今日植えたからといって明日すぐに木にはならないのと同じように、水をまいたり色々手入れをして長い年月をかけて大木と育っていきます。楽器も焦らず毎日少しの時間でもいいのでコツコツと練習を重ねていくことが上達へとつながっていくことと思います。

 

レッスンをすることは教えるだけでなく教えられることでもあります。
最近感じたことのメモ。


音には重さを感じます。
それぞれの和音機能の役割をで感じて音量をクレッシェンド、デクレッシェンドしましょう。

 

 

2003年12月~2004年4月の日記より

上達のコツをインターネットの検索で調べると『とにかく練習あるのみ』と大体あります。反復練習は大事。

ともかく暗譜することでしょう。
そのためには事前に曲を聴いておくと覚えが早いです。
百聞は一見にしかずで、ともかく予め曲を聴き慣れておくことが大事です。
そうすれば聴いたことのない曲でも譜面を見ただけで弾けて来るものです。

練習すればするほど下手になった感じがする場合があります。
その時はしめたものと思って良いでしょう。上達している証拠です。

上達を邪魔するのは惰性です。
惰性に陥っていることが自分ではなかなか気がつかないもの。
常にみずみずしい初心の心を忘れずに練習することが大事でしょう。
例えば弦を何ヶ月も1年も張った状態は完全に惰性に流されていると言えるでしょう。弦を張り替えたときに初めて以前の音が悪くなっているか分かります。また新鮮な心になり気持ちも新たになるものです。

お掃除もそうです。掃除してみるとこんなに汚れていたのかとビックリします。
また心まで掃除されたようにすっきりします。

テクニックは必要です。音階、スラー、アルペジオの3つは練習しなければ上達は難しいでしょう。しかしそれだけではなく人生経験が豊かな方が更に人間性が演奏に表れることは周知の通りです。
ミス無く演奏することだけがが良い演奏とは言い切れません。作曲家の心を引きだしてあげるのが演奏する方には必要かと思います。喜怒哀楽を表現できる方が素晴らしい演奏者です。

新しい曲を覚えて弾けるようになっても次の新しい曲に挑戦すると以前覚えた曲がどんどん忘れてしまう。良く聞く話しです。初心者には私は『それでいいのです。どんどん忘れて良いから今の新しい曲を弾けるようにしましょう』と激励します。
とにかく前進することが大事なのでそのように話します。しかしある程度中級くらいまで進めば好きな曲は何回も弾くので何十年経っても忘れないものです。

それでも『マスターした曲はある程度あるのにいざ人前で弾ける曲はほとんど無い』という方。レパートリーがないというのは明らかに練習不足か基本的な問題があるかも知れません。
それは曲を鼻歌でも良いから歌えるかどうかです。短いリード形式の曲からでも良いです。交響曲など1曲でも良いから歌えるくらいの暗記力(暗譜)があれば大したものです。例えばラ・グリマを暗譜で弾きたいと思ったら鼻歌でも歌ってみて下さい。最後までメロディを歌えれば後は弾けるかどうかの問題ですので練習あるのみです。したがって結論としては電車の中でも、洗濯をしながらでも、散歩をしながらでも口ずさみながら練習が出来るということです。途中でつまれば良く覚えてないことになりますのでギターを持ったときに復習すれば良いでしょう。

過日テレビで指揮者のチョン・ミョンフンさんが目黒区の小学生(日本で唯一の小学生オーケストラ)にベートーベンの運命を指導される内容の放送がありました。
昨年も途中からは見ていたのですが最初から見ることが出来て良かったです。
その中で、ただ音符を演奏したり、強弱をつけたりするのではなく音符の根っこからスコップで掘るような勢いで演奏することを指導されていたようです。
美しいメロディの箇所は実際に歌わせたり踊ってみたりして感性を身につける。
自主練習では勢いをつけるために運命の扉を叩くようにバイオリンを弾く合図でスタートダッシュの練習をしたり、ホルンでの第2主題の出だしを納得行くまで練習したり真剣そのものでした。そして最後に運命交響楽はチョンミュンフンさんに素晴らしいと誉められ、皆さん全員スーパー・ステューデントです。と太鼓判を押し、小さなスコップとスーパーマンのようなS.Sの頭文字が入ったシャツをプレゼント。大喜びの生徒さんはもう一度これを着て演奏しましょうと指揮者にお願いして演奏。最後にチョンさんはピアノでトロイメライを演奏して番組が終了します。
その後各地からのチョンさんに質問が寄せられて次のような内容の質問がありました。

質問(趣旨)
私はピアノを習っていますが自宅で練習しているときは弾けているのに発表会で演奏すると間違ってばかりいます。どうしたらうまく弾けるでしょうか。

チョンさんの答え
ステージでは冒険心を持って演奏することが大事だ。練習しないでステージで間違えてばかりでは問題だがそれに向けて一生懸命練習し、あとは冒険心を持って思いっきり演奏することだ。間違えないようにとばかり考えながら無難に演奏するよりも少しの間違いは気にしないで冒険心を持って演奏するほうが僕は感銘します。

受け身より能動的に。
習っても上手くならない。上達すると思って習ったのに。。。と愚痴を言うようでは受動的な姿勢と言わざる終えません。人のせいにしているようでは大人とも言えません。全て自分次第です。
吉川英治の言葉に『我以外皆此我師』という有名な名言があります。
その人次第で全ての経験が無駄なく師になるのです。
苦労がその人の財産になるのです。
勝海舟の青年時代の苦闘。吉田松陰の少年時代に田んぼでムチでたたき込まれた孟子の学問。全て役立っているのです。
自分が強くなることでしょう。
やりきってみせるという根性がなければ何事も成就しないと思います。

人前でどんどん弾くことが上達することはどなたでも知っていることと思います。
畳の上で泳ぐ練習するより実際にプールや川、海で泳いだ方が覚えられます。
それと同じように一人で練習するのは当然としても人前で弾く練習をしなければ本当の実力は発揮できないと思います。

吉田兼好の徒然草には、上手になってから人前でやろうと考えている人は上手になったためしはない。上手な人にまじって恥をかいて人前で披露すれば上手になる。というようなことが書いてあります。
また2本の矢のことや、木登りの名人のことなどもあるので参考になります。

初めての路地を歩くときは地図を持って行けば分かりやすいですね。
しかしもっと簡単に目的地に着くには案内人に付いていけば早い。
ただ案内人と親しいと話をしながら歩くのでついつい肝心な道順を覚えたつもりでも忘れやすくなります。一人で行くときは曲がり角のポイントなどを頭に入れながら忘れないように歩くので覚えが早い。

暗譜も同じで何気なく楽譜を見ながら練習しているとなかなか覚えられないものです。心の中にいつでも楽譜があるので練習できると思うといつまで経っても暗譜が出来ないのです。(その良い例が私。いまだにアストリアスや有名な曲を未だに暗譜していません)
例えば今練習した曲を楽譜を伏せる。弾いてみるとすぐつまずいて弾けなくなります。覚えていないわけですから。。。そこで弾けなくなったところをもう一度楽譜を見ながら指に頭に覚え込ませます。その繰り返しで暗譜が出来るようになります。

フレージングが大事ですね。
息を少しずつ吐きながら演奏する。フレージングの所で息を吸ってまたすこしづつ吐く。速い音階のところで途中で息を吸ってみてください。指が止まったり間違ったりしやすくなると思いますが、間違わなくても変な感じがしませんでしょうか。

徒然草に木登りの名人というのがあります。
木登りの名人が高いところに登っているときは下にいる人は何にも注意はしないが降りてきて地面に近くなったときに「気をつけろ」と声をかけるのです。
それは下に降りたときに一番ホットするときでその時に事故が起こりやすいのです。
ギター演奏も難所の所をクリヤーしたときはやったとホットするかも知れませんがその後に油断して簡単な箇所でミスしたり、最後終わりの所でミスしたりすることがあります。最後の最後まで油断禁物ですね。

早く上達したければギターバカになることです。
貪欲にギター音楽を聴き、ギターの魅力を知ることです。
もちろん管弦楽などオーケストラや室内楽、他のジャンルの音楽を聴くことも大事です。その上でしっかりとギターの音楽を聴き、弾きたくてたまらないと思うようになれば良いのです。
そしてその楽譜が見たい。欲しい。弾きたいと思うようになることが大事でしょう。何でも能動的に積極的に見聞きし、実践することがポイントでしょう。

ソルフェージュ
昨日はたけしの誰でもピカソという番組に村治佳織さんが出演していました。
お父さんの教育方針から親が楽しそうにギターを弾く、褒める、ステージの出演の場を与える、音感教育他などがあげられていました。
どれも大事なことです。
特にソルフェージュは上達には欠かせられない重要なポイントでしょう。
視唱、初見、聴音などの訓練をしている人としていない人では差が付いてしまいます。本当に生涯音楽を楽しみたいならばこのような練習も必要です。
本来和音当てとか音を書く練習って本当は楽しいものです。