お知らせ

2026-09-26 11:00:00
テクニカルガイド

時計を修理するとき、テクニカルガイドいわいるマニュアルをよく見ます。細かい注意点や展開図が載っていて複雑な時計にはかならず必要です。今回修理依頼があったのはセイコーのキャリバー7T92A

クロノグラフ付電池式腕時計です。電池交換したがすぐに止まります。発信しているので回路は生きているようです。消費電流を図ると通常の5倍の数値を示しています。ごみやケバ・油切れなどの原因が

考えられます。一応セイコーのタイムラボで部品が入るかチェックしたら製造中止になっていて補給部品なしで分解掃除をする決断をしました。マニュアルを熟読し分解掃除をして組み立てているとどうも歯車の

組あいがよくありません。おかしいと思って部品取りの箱から同ナンバーの機械を発見。分解して歯車の位置を見てみると緑と白のエンジニアプラスチックの歯車の向きが逆になっていました。

いわゆるマニュアルの誤記載でした。昨日は1日悩み本日無事解決。考えてみれば今年でこの業界に入って50年。同じようなことを繰り返してきた気がします。苦あれば楽あり。時計修理の楽しさを

ふと思った瞬間です。

2026-09-13 08:57:00
それぞれの秋

昨日、お菓子を持ってお客様が来店されました。先日は時計のことで大変お世話になりました。古希を過ぎた私が頭の記憶を手繰り寄せても思い出しません。年の功でいえいえとその場をとり繕いました。時計を見せてもらうと9時の棒字(文字盤で時間を表す表示)がとれてカレンダーのところに入りこんでいます。このままだと針がつかえて時計が止まります。これから奥の院へ行くのでその間に修理してくださいとの事。じっくり時計を見るとセイコーキネテック(AGS)機械式と同様にローターが回転し発電して充電池に電気をためて動かす水晶式時計です。今ではソーラー文字盤が主役になっています。音叉時計など長い間の時計の歴史に残った機械です。修理している途中に思い出しました。前に蓄光塗料が水か熱でガラスの部分までせりあがってそれを取り除き修理した時計でした。時計を取りに来られてお父様の形見の時計であること。最近なくられたの事。東京から車できました。といろいろ会話しました。お父さん思いの息子さんが供養のためか大事な人を失った寂しさをいやすために高野山に

来られたかわかりません。ちょうどもらった線香がありましたのでお父様にお供えくださいと渡しました。突然気持ちが高ぶったのか号泣なされました。

時計が縁で人それぞれの人生に触れることになり清らかな心にふれ感動しました。ちなみに頂いたおかしの名前がそれぞれの秋でした。

 

 

 

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