お知らせ

2022-07-05 12:58:00
新品の苦労

電池式時計の修理で同じ機械を新品で交換するのはわりとスムーズにいきますが製造中止になり後継機となると厄介なことが

多々あります。基本的にはムーブメントの大きさが同じでケースに入りますが針の高さが違ったり巻真が違うため龍頭(時間を合わせるところ)をはずして巻真調整をします。巻真の長さは0.1ミリの精度・針の高さの違いは0.25ミリ精度です。

全集中の作業も終わりレモン味の炭酸水を飲みながらホームページにUPしています。ちなみに今回はエルメスのケリーウォッチのムーブメント交換修理です。

 

2022-07-04 11:17:00
結婚祝い

 兵庫県のお客様からセイコーの2週間巻きゼンマイ柱時計の修理依頼がありました。ケースの内側に張り紙があり、「昭和32年12月15日 祖母より結婚祝いとしていただく。〇〇 24歳」と書いてありました。大切な思い出の詰まった時計だから“生かせ時計”の精神で修理しようと思いました。機械を見ると、鋼鉄でできたゼンマイの開く力が弱っていました。     まずゼンマイを取り外して3メートルに伸ばします。次に自動巻きの油とシリコングリスを混ぜた油を塗布して30分以上磨きます。するとゼンマイが滑って開くようになりました。次に楕円状に摩耗した歯車のほぞ(軸)の入った穴を専用のタガネで丸く修正します。次に古い油のこびりついた部品を洗浄しながら磨きます。組み立て・調整・注油をして無事に動き出しました。最後は時間調整と10日以上の作動確認です。私はこの時計より1歳年上ですが、40歳を過ぎてから5年に一度の入院を繰り返し、体のメンテナンスをしています。どちらも新品の部品交換ができないのが悩みの種です。(笑)

 

 

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