講師(宗夜)ブログ

2024-05-10 18:14:00

●宗嘉先生の和菓子『青楓』

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5月になりました。

今年の5月はとても爽やかですね。

ちょっと雨が多いでしょうか。

雨が好きな私には却って嬉しいのです。

 

宗嘉先生の手作り和菓子『青楓』は、爽やかなレモン餡🍋

さっぱりとしたお味を楽しんでいただきたく、お出しする直前まで冷やしておきます。

レモン餡を包んでいるのは、木漏れ日を表現した寒天。

透明な寒天に翡翠色の道明寺粉が踊り、生命力を感じさせます。

 

よし庵の茶庭にも美しい立ち姿の楓が風にそよぎます。

ほんの少し前まで幹と枝ばかりになって寒さに耐えていたのに、今ではたくさんの葉をいっぱいに広げ、陽の光を愉んでいるよう。

生徒さまもお稽古の前後に茶庭に目を向け、季節の移ろいを味わってくださいます。

美のお手本は自然なのだなぁと改めて感じました。

2024-04-07 20:06:00

●さくら時雨

お色といい、お名前といい、なんと美しいお菓子でしょうか。

しっとりと湿気を含んだ柔らかな風合いが、この時期にぴったりです。

絶妙な柔らかさに驚きました。

菓子切りで持ち上げられるギリギリのふんわり感。

中は、桜あんと抹茶あん。

さくら色の時雨に、ほんの少し抹茶が顔を出し、移りゆく時を感じさせます。

2023-09-30 22:21:00

●月餅🥮

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月餅って作れるんだ。

これが最初の私の印象でした。

宗嘉先生の月餅はとても上品。

艶やかな表面の下には、木の実がぎっしりと詰まった餡。甘さも油脂も控えめ。さくさくホロリ。

日本人向けのお味です。黒胡麻の風味も強くないのでお抹茶とよく合います。

先生は月餅の焼き型をいくつかお持ちのようで、お稽古日によって模様が異なっていました。

まるで彫刻を施した工芸品のような美しさ。

ぜひ近くでご覧いただき、味わっていただければ、と思います。

2023-09-22 16:14:00

●秋の和菓子『月うさぎ』

口溶けの良い練り切りの中には、うぐいす豆の餡子。

ほんの少しほろ苦い、うさぎさんの恋の味。

白い毛は輪郭が銀色に浮かび上がり、 ススキの穂は秋風に乗って黄金色になびき、 なんとも幻想的。

ぽちょんと丸い尾っぽを見せて…

うさぎさん、月見てなに想う?

口溶けの良い練り切りの中には、うぐいす豆の餡子。

ほんの少しほろ苦い、うさぎさんの恋の味。

2023-09-21 21:06:00

●秋の和菓子『秋しぐれ』

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『秋しぐれ』は棹物(さおもの)菓子です。

棹物とは、細長い形状に作られたお菓子の総称で、切り分けて供されます。

宗嘉先生はしぐれ生地で、季節ごとに様々な棹物を作っておられます。

秋のものがこちら『秋しぐれ』

大きな栗がお一人様におひとつずつ、ゴロンと入ってございます🌰

しっとりほろほろの黄身しぐれが優しく栗を包んでいて、未だ夏の暑さを残した紅葉でお化粧されています。

秋の実りをご堪能いただける一品です。