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2025/02/02
遭難にご注意下さい
雪晴れ
多雪・気温変動大の
2025スキーシーズンを迎え、
正月休みを中心に
雪山での遭難が20件発生。
私がネットニュースなどで調べた雪山の遭難は、12月29日から1月20日までの正月休みを中心に20件発生しています。救助・捜索要請はスキー・スノーボードが15件、登山・ハイキングが5件です。遭難の発生場所は、スキー場管理区域外が11件(内1件は区域内外が不明)、山スキー・ボードによる山岳で4件、登山・ハイキングによる山岳で4件です。
県別では、北海道6件、青森県1件、福島県2件、長野県6件、新潟県4件、兵庫県1件です。スキー場では、ニセコ2件、富良野2件、かぐら2件などです。
救助・捜索要請による結果は、無事救出11件、負傷4人、死亡2人、行方不明4人です。雪に穴を掘って一晩を過ごすビバークで救助されたのは7件、12人です。死亡の2人については、男性50歳が野沢温泉村の山中で雪に埋まり死亡(スキーかボードかは不明)、スノーボードの女性24歳がかぐらスキー場上級コース脇の雪のなかに胸から上が埋まった状態で見つかり心肺停止で死亡という、痛ましい事例が起きています。この2人は、単独行ではなく、同行者からの連絡での救助要請によると言います。行方不明の4人は、いずれも単独行で、山スキー1人、登山3人です。
遭難原因については、道・コース迷いが5件、雪に埋まった4件、スキー・ボード用具の不具合・破損、紛失が4件、立ち木に衝突2件、悪天候(強風)1件、雪崩1件、と判断できます。
円安も加わり、日本のパウダースノーを求めて世界中からスノースポーツ愛好者が来日しています。この間の救助・捜索要請は、日本人14件19人、外国人6件8人です。外国人の国別は、イスラエル3人、中国2人、英国1人、米国1人、仏国1人です。安全対策の国際化にも注視したいものです。
“先ず安全、仲間と楽しく山スキー”を掲げてスキー協は山スキー運動を行っています。
単独行は避けて、保険加入、計画書の作成・提出、天候・雪積・雪質の判断、通信手段、ビバーク可能な装備、ビーコン・プロープ・スコップ、下山届など、きっちりと実行しましょう。特にロープをくぐってスキー場の管理区域外を滑るときは、自己責任と山スキーの原則を守りましょう。
1月20日以降の数日、気温が高い日が続きました。顕著な弱層の生成が推測されます。これからの新雪滑走には、雪崩に対する警戒を重視しましょう。
(2025/1/25 T氏)
【資料】
12/29~1/20 に発生した雪山遭難救助・捜索要請
調査(T氏)
(1)12/29夕刻、兵庫県奥神鍋スキー場で、40,50歳代の男性2人がコース外で遭難し、30日朝救助された。携帯電話が圏外で人工衛星利用の通信iphoneで連絡をした。
(2)12/30 16時半頃、長野市戸隠鏡池周辺で、京都市の男子大学生が疲労・道迷いで身動きがとれないと救助要請、2時間後に救助された。
(3)12/30 11時半頃同行者からの救助要請があり、野沢温泉村の山中で東京都のM氏(50歳)が雪に埋まり死亡。やまびこエリアの積雪240cm、天候は晴れ。
(4)12/30 17時頃、吾妻連峰・西大巓(1982m)付近で単独で山スキーの男性(52歳)から、片方のスキー板をなくし身動きが取れないと救助要請。12/31~1/2にかけて捜索したが不明で打ち切り。積雪約200cm。 1/3 11時頃、磐梯山櫛ヶ峰で40~50歳代の男性が倒れているのが見つかり、2時間後にヘリで救助されたが死亡が確認された。同一人かどうかは未確認。
(5)12/31 14:30 爺ヶ岳東尾根2500m付近で大学生男子2、女子1人が悪天候で身動きが取れず救助要請。1/1 10時過ぎヘリにて救助。テントが強風で飛ばされ雪洞で一夜ビバーク。
(6)1/1 正午頃、平標山(1940m)で横浜市の男性40歳代2人、山頂からスノーボード滑降中、数十メートル滑ったところで何かにぶつかり板が折れたと救助要請。14時半頃県警ヘリで救助、2人にけがはない。
(7)1/3 16時頃、ニセコアンヌプリ山頂(1309m)から北側へ道道に向かって滑っていた男性45歳(中国国籍高校教師)が雪に埋まり動けなくなったと警察に通報。その後自力で脱出しワイスホルン登山口付近で警察官に発見された。けがはない。午前中からスキー場コース外を同行者2人で滑り、正午ごろ山頂から別行動をとったと。
(8)1/6 15時半頃 長野県小谷村千国、親沢(標高1200m付近)でイスラエル人のスキーヤー1人、ボーダー2人が、身動きが取れないと救助要請。1/7 スノボー2人は救助隊員に付き添われ、スキーヤーは自ら滑って下山した。小さな雪穴を掘り抱き合って一晩を過ごした。「このエリアには2019年から毎年来ている、沢を滑走して行動不能になったと。」
(9)1/6 戸隠山(1904m)~妙高山(2446m)縦走(予定12/26~1/5)の単独行の男性(39歳、大町市在住公務員、登山歴20年)が下山予定日になっても戻らないと家族から捜索依頼。
(10)1/6 北海道斜里岳(1545m)へ向かう林道にレンタカーが放置されている。借主は東京都在住の中国人で家族から連絡が取れないと通報があった。
(11)1/7 富良野スキー場北の峰でコース外を同行20人で滑っていたスノーボーダーのうち中国人(台湾)男性(40歳代)が仲間とはぐれ行方不明と通報。1/8午前、捜索中の警察官が発見し意識はあると。
(12)1/9 15:10頃、ニセコスキー場のコース外を滑走していた6人グループのうち女性・58歳英国人が立木に衝突し右足首と左下退部骨折の重傷、他の5人にケガはなし。
(13)1/9発表、西穂山荘で12/28から2日間テント泊し、その後西穂高岳(2909m)に登頂予定の東京都目黒区の男性53歳が行方不明と1/6母親から届け出があったと。
(14)1/10 13時過ぎ会津駒ケ岳(2132m)へ3人でバックカントリースキーで入山、友人とはぐれ遭難と通報。10日は悪天候で捜索は打ち切り11日早朝から再開予定。遭難者は水食糧を携帯、
吹雪をしのげる状況、位置情報も確認できていると。11日9時半頃捜索隊により発見、ケガはなし、スキー板が壊れたと。
(15)1/11 16時半頃、妙高市両善寺のロッテアライリゾートで、山頂からのコースを誤ってコース外に出て道に迷い動けなくなったとスノーボーダー20代の男性2人(神奈川・愛知)から通報があり、12日午前0時半頃標高1400m付近で2人を発見し救助、ケガはないと。
(16)1/12 11:20頃新潟県かぐらスキー場のコース外を滑走中のスノーボーダー50代男性(前橋市)から「立ち木に衝突し身動きが取れない」と110番通報があり、13時半頃ヘリにて救助、左足に痛みはあるが命に別状はないと。
(17)1/13 午前10時頃、かぐらスキー場上級コースでスノーボードをしていたMさん(24歳大学生東京都)がコース脇の雪の中に胸から上が埋まった状態で見つかり救急搬送されたが心肺停止で死亡。父親と二人で滑っていて娘がおりてこないので再びリフトで登り探したところ圧雪されていないコース脇で雪に埋まった娘を発見したと。
(18)1/15 15時頃富良野北ノ峰スキー場でアメリカ人男性72歳が友人と別れた後連絡が取れないと遭難の通報があり、16日午前7時頃山岳救助隊のヘリにより救出されケガはない。この付近では今シーズン7件の遭難が発生している
(19)1/16 午後0時半頃青森県鰺ヶ沢町、青森スプリングスキーリゾート周辺の管理区域外でフランス人中心の13人が雪崩に遭遇、Fさん(54歳)が腰の痛みを訴え病院に搬送、ガイドのKさん(36歳宮城県)が鼻にかすり傷を負うが命に別状はない。40~70代のフランス人男女7人が取り残されたが、自力で無事下山した。現場はダイアモンドコースのリフト山頂駅からさらに山頂側に700mの地点。16日午前8時半までの24時間に約50cmの降雪があったと。雪崩の規模は人が埋まったり死傷したりするレベルで、死亡事故になってもおかしくないと。
(20)1/20 札幌市南区の春香山(907m)で、19日から行方不明の男性(江別市43歳)が、20日朝、無事に発見された。男性は19日春香山から下山する際スキーに不具合があったため仲間2人を先に行かせた。夕方になっても男性が集合場所に現れないため仲間が警察に通報、翌20日午前9時前に山中で男性を救助隊が発見した。男性は雪を掘った穴で一晩を過ごした。ケガはないと。
(ネットニュースから 2025/ 1/21 T氏)