一言法話

2023-08-11 00:08:00

100.新盆とは


この夏、北海道も暑い日が続いていますね。30℃越えが続く中、汗だくになりながら檀家の皆様のご自宅へ、ご回向のお勤めに伺う毎日です。
日光院では札幌の檀家さんへは8月1日から5日まで、小樽の檀家さんへは基本的には1日から6日の命日の方を除いて7日から15日までお盆参り(棚経)に伺います。そして毎年8月6日の午後4時より新盆会を行っています。
新盆会とは新盆を迎えた檀家の皆様方にお集まりいただき、共に故人を偲びお弔いをする法要です。今年は40名以上の檀家さんにご焼香いただき、それぞれの代表の方に灯籠を仏様に献じていただきました。

新盆とは亡くなられた方が初めて迎えるお盆のことを言います。しかし注意しなくてはいけないのは今年亡くなられていても8月13日までに四十九日を終えていない方は来年のお盆が新盆になるということです。今年が新盆の方は令和4年6月26日から令和5年6月25日に亡くなられた方ということになります。
真言宗の教えでは亡くなられた方は七日ごとに様々な仏様から教えをいただき、四十九日をもって正式に本尊大日如来のお浄土(密厳浄土)に迎え入れられます。ですから四十九日の間は、お浄土への道筋の途中にあり、お盆であっても戻ってくることはできないのです。

私は栃木県のあるお寺のお盆参りのお手伝いをしたことがあるのですが、新盆を迎えた方のご自宅にはお盆の間、親戚や町内の方などが数多くお参りに来られ、その度にあらかじめ家族が用意しておいた食事を振る舞うという習わしがありました。
北海道では新盆を迎えるということが特別なことであると思われている方はそれほど多くないと思いますが、新盆は亡くなった方が戻って来られる最初のお盆です。特に丁寧にこのお盆の期間をお過ごし下さい。