一言法話

2023-08-01 17:56:00

99.花火とお盆


先日、小樽では潮まつりが行われました。コロナ禍の間は規模もかなり縮小され行われていましたが、今年は通常通りの開催となり、たくさんの人出となりました。
特に最終日には花火が打ち上げられ、さらに今年は東京ディズニーリゾート40周年記念のスペシャルドローンショーもあり、小樽からの帰りの電車を待つ長蛇の列はもの凄いことになっていたようです。
夏のお祭りの定番となっている花火の打ち上げですが、お盆や、故人への追悼ということにも関係しているということをご存じでしょうか。
京都の大文字焼はお盆に各々の家に戻られた精霊をお送りする送り火であるということはご存じの方もいらっしゃるかと思いますが、打ち上げ花火にも亡くなった方への鎮魂の意味があるのです。
有名な隅田川花火大会は江戸時代、時の将軍吉宗が当時、病気や凶作、飢饉で多数の死者が出ていたのを憂い、隅田川の水神祭りで大きな花火を打ち上げ死者の御霊を慰め、悪病退散を祈ったのが始まりだと言われています。
小樽の高島でもコロナ禍前までは花火大会が行われていました。この花火大会では地域の故人を偲ぶ追悼花火が行われ、打ち上げ前には会場での放送で故人のエピソードが紹介され、リクエスト曲をBGMに花火の打ち上げを行っていたようです。

これからご先祖さまが各々の家に帰ってこられるお盆を迎えます。お盆には盆提灯などの灯火がつきものです。それはどうしてか?ご先祖さまはこのような灯火(明かり)を目印に戻ってこられるからです。
お盆にはご先祖さまが好きだったお食事などをご仏壇にお供えし、戻ってこられている大切な故人と共にゆっくりとした時間をお過ごしください。