一言法話

2023-04-11 11:20:00

88.四国八十八ヶ所


今年は雪解けも早く、北海道でもそろそろ桜が咲きそうな気配です。
今回の一言法話は88回目となりますが、88という数字を聞くと四国八十八ヶ所を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。四国八十八ヶ所のお寺はそれぞれお大師さまにゆかりのあるお寺で、四国八十八ヶ所を巡礼することを四国遍路、巡礼する方をお遍路さんと呼びます。また、かつては札所に参拝した時にお寺の山門や本堂に自分の名前を書いた木の札を打ち付けたため、今でも巡礼することを、打つ、ともいいます。

30年以上前になりますが、高野山での修行後、本山で1年間布教の勉強をする布教研修生としてお勤めさせていただき、その時に本山の職員、そして全国の真言宗寺院の檀信徒の方々と四国遍路に参りました。番外のお寺を合わせ100ヶ寺程度、2週間かけてお大師さまがお生まれになり、若き頃修行された地を巡り、ゆかりのある様々なお寺を参拝する貴重な経験をさせていただきました。
当時はまだまだ若く僧侶としての経験もほとんどありませんでしたが、参加された方々ともしだいに打ち解けることができ、それぞれの四国遍路に参加された理由(先立たれた旦那さんの供養のため、自分の中に抱えている諸問題を乗り越えたい、これから始めようとしている事業の成功祈願、等々)をお聞かせいただき、最後の結願寺88番札所大窪寺の打ち終えた時には、皆さんと共に色々な思いが込み上げ自然と涙がこぼれました。

お大師さまは今の香川県、75番の善通寺のあたりでお生まれになったといわれますが、今年はお大師さまがお生まれになり1250年の記念の年になります。高野山でも様々な記念の法要が執り行われます。
日光院では9月27日から30日まで檀信徒をはじめとし、当院にご縁のある方々と一緒に高野山、奈良、京都のお寺、神社を巡ります。ご興味お持ちの方がいらっしゃいましたら、どうぞ当院までお尋ねください。