一言法話

2023-03-11 06:57:00

85.お陰さまの命

 

今日は西暦で言いますと、2023年3月11日。東日本大震災から12年が経ちました。東日本大震災は2011年3月11日の出来事ですから、東日本大震災当日に亡くなられた方は、2011年3月11日を合わせ13回目の祥月命日を迎えたことになり、今年が13回忌ということになります。 

たくさんの尊い命が東日本大震災により奪われました。

人生には坂がある 上り坂 下り坂 そして突然やってくるまさかの坂

という言葉がありますが、東日本大震災で命を奪われた方は、まさしくまさかの坂から転げ落ちてしまうという不運に見舞われてしまったわけです。

しかし、このことは決して他人事ではありません。

 

当たり前という言葉がありますが、日常を何気なく淡々と生きていると、命あることが、当たり前ということになってしまいます。しかし、たまたま命を落とすような悪縁(病気・事故・災害)に遭わずに済み、生き長らえるだけの毎日の食事を取ることができるから、私達は当たり前のように生きていられるわけです。

 

ある方が「当たり前」の反対の言葉は「お陰さま」だと言いました。

私達は今現在、まさしく「お陰さま」で悪縁に遭うことなく生きています。さまざまな「お陰」によって生かされているといってもいいでしょう。しかし、このことを忘れ、私達は今ある命を「当たり前」として生きています。


3月11日というこの日に「お陰」により今現在を当たり前のように生きていられることを噛み締め、深く感謝し、東日本大震災で命を奪われた方のご冥福を改めてお祈りします。