一言法話
82.何事も前向きに
前回お話した通り、1年の始まりとも言うべき立春(2月4日)に当院にて星まつりを行いました。お参りいただいた皆様方にもそれぞれの当たり星(九曜星)に命穀を供養していただき、厄難消除、福寿増長を祈念いたしました。
コロナも今現在、落ち着いてきている状況であり、やっとコロナ禍前の日常を取り戻しつつあります。
この1年、少しでもいい年でありますようにというのが、誰しもの願いでありましょうが、そのためには星祭りといったようなお寺の法要に参拝していただき、仏さまに謙虚に祈りを捧げることが大事だと考えますが、同時にもう一つ大切なことがあります。
パナソニックの創業者、かの有名な松下幸之助さんは、採用試験で「君は運がいいか」と聞くことが多かったといいます。なぜ、そんな質問をしたのでしょうか。
「自分は運が強いんだと確信していれば、どんなことも受け入れて立ち向かう勇気と力が生まれてくる。人から見ると決して運がいいとは思えない状態であっても、自分は運がいいと思える前向きな考えができる人がふさわしい」と松下さんは考えていたということです。
コップに入った水を何かの拍子にこぼしてしまい、水の量が半分くらいになってしまったとします。そんな時、こぼしちゃったから、水が半分になっちゃった、ついてないなぁーと捉えるのか。こぼしたのに、まだ半分も水は残っている、ラッキーと捉えるのか。受け取り方はそれぞれですが、何事においても前向きに考えることができる人はどんなことが起きてもそこに光を見出すことができ、結果として運も味方してくれるはずです。
仏さまへ感謝の祈りを捧げ、謙虚さを持ち、何事も前向きに捉えていけるならば、きっと良い1年を送ることができます。