一言法話

2023-01-01 22:22:00

78.言葉の大切さ

 
皆様、明けましておめでとうございます。
今年こそ世の中がコロナ前のような状態に戻り、穏やかな一年を送りたいものですね。
今回、3年前の2020年元旦にそごう・西武が朝日新聞関東版等に全面広告として掲載した印象的な文章を紹介させていただきます。

「大逆転は、起こりうる。
わたしは、その言葉を信じない。
どうせ奇跡なんて起こらない。
それでも人々は無責任に言うだろう。
小さな者でも大きな相手に立ち向かえ。
誰とも違う発想や工夫を駆使して闘え。
今こそ自分を貫くときだ。
しかし、そんな考え方は馬鹿げている。
勝ち目のない勝負はあきらめるのが賢明だ。
わたしはただ、為す術もなく押し込まれる。
土俵際、もはや絶体絶命。 

ここまで読んでくださったあなたへ
文章を下から上へ、一行ずつ読んでみてください。
逆転劇が始まります」

 

実際に下から上へも読んでみましたか。
この文章は、当時「正月から元気が出る」広告として話題になりました。
私は初めてこれを目にした時、衝撃を受けました。それと同時に、絶望的だと思える状況も考え方一つで希望に変える事ができるのだということをわかりやすく指し示してくれるすばらしい文章だと思いました。そして、言葉には人々を元気にしたり、勇気づける大きな力があるということを再確認したことを覚えています。
言葉には大きな力があります。前向きな言葉によって、人は勇気づけられます。また、温かい言葉によって、落ち込んでいる人は慰められ、元気を取り戻します。
真言宗は、「真」の「言」葉の「宗」であると言えます。
 年の始めに当たり、これまで以上に言葉というものを大切にしていこうと考えております。