1. 熱中症
  2. インフルエンザ
  3. 花粉症

1.熱中症

夏になるとニュースなどで盛んに取り上げられる熱中症。

[熱中症とは]
暑い環境の下で、脱水や体内に熱がたまることによって引き起こされる体の不調です。熱中症は高齢者、幼児が、気温の高いところでの作業やスポーツを行う人がかかりやすいといえます。屋外だけでなく、屋内でも起こる可能性があるので注意が必要です。熱中症にかかると、ひどい場合は意識障害やショック症状、全身の臓器に障害を生じるなど死に至る危険もあります。

[熱中症の症状]
めまい感、疲労感、頭痛、吐き気、四肢の痙攣、意識障害などです。おかしいなと思ったら、すぐに医療機関で受診しましょう。その際、市販の冷却剤(アイスノンや冷えピタ等)・スポーツドリンクを使用しながらご来院ください。意識がないなど、重篤なときは救急車などで早急に救急外来のある医療機関へ搬送してください。

[予防のために]
暑い季節、特に高齢者、幼児、スポーツ時は汗をかいたら、スポーツドリンクなどで水分と適度な塩分(塩飴も有効です)を十分に補給し、木陰で休息したり、エアコンで室温を調節するなど、体温の上昇を防ぎましょう。

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2.インフルエンザ

毎年冬になると流行するインフルエンザ。予防と対策をしっかりして、重症化を防ぎましょう。2010年からは、インフルエンザワクチンは季節性と新型の両方に対応したものになりました。

[インフルエンザとは]
インフルエンザは、インフルエンザウイルスによる感染症のことを言います。風邪と似た症状が出ますが、違いは、突然の38度以上の発熱、寝ていても全身の倦怠感、筋肉痛、間接痛が続きます。また、高齢者の場合は重症化する可能性が高く、死亡につながる危険があります。小児でも、インフルエンザ脳症につながる危険があります。季節性と言われるものと新型と言われるものがあります。新型は突然変異で人間に感染するウイルスなので、ヒトが抗体を持っておらず、大流行する危険があります。2009年に大流行した鳥インフルエンザからの突然変異のウイルスも新型です。

[インフルエンザの症状]
突然の高熱(38度以上)、頭痛、全身の筋肉痛、倦怠感、関節痛、喉、胸の痛み、鼻水、腹痛、下痢などの症状が出ます。自分で風邪と判断するのはとても危険ですので、必ず医療機関への受診をしてください。

[インフルエンザの予防]
インフルエンザは感染者の咳などでウイルスを吸い込む飛まつ感染、ウイルスが付着した手で口や目から入る接触感染があります。以下を参考にして、できるだけ予防してください。

1)インフルエンザ予防接種
インフルエンザの予防に一番効果があります。ワクチンは、毎年流行しそうなものを予測して作られますので、100%の予防になるわけではありませんが、高い可能性で感染を防ぐことができますので、特に重症化しやすい高齢者や子どもには接種をオススメします。

2)手洗い・うがい
外から帰ったときなど、こまめに石鹸で手洗いして、うがいをしましょう。アルコールの消毒も有効です

3)マスク・咳エチケット
マスクは予防の効果は残念ながら低いといわれています。しかし、自分がインフルエンザなどにかかっているときに、咳やくしゃみによってウイルスを拡散させないという点で有効です。咳が出るときはマスクをして外出しましょう。

[インフルエンザにかかったら]
医療機関に受診しにいきましょう。風邪と間違えやすいので、自分で判断するのはとても危険です。

◆インフルエンザ予防接種◆

  • 公費:65歳以上の方
  • 私費:65歳未満の方

インフルエンザの接種は予約制です。
受付は10月末から1月位までです。予約していただければ期間中体調の良いときにいついらしても大丈夫です。  
摂取回数は、中学生までと受験生(希望者)は2回、それ以外の方は1回が基本です。抗体ができるまでは接種から2,3週間かかるといわれています。
2回接種される場合のオススメの時期:

  • 1回目11月上旬
  • 2回目12月中旬
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3.花粉症

お正月が終わって一息ついたころからテレビでも花粉症の話題が徐々に取り上げられます。

[花粉症とは]
花粉症とは、植物の花粉によって引き起こされるアレルギー性疾患の一つです。人の体には「免疫」という、異物に対する抗体を作り、体を守る機能があります。その「免疫」の働きが過剰に反応し、自分自身にも害を及ぼしてしまうのがアレルギーです。花粉症は体内に入ってくる花粉(実際は含まれるタンパク質)を追い出そうとするための物質が過剰に放出され、その物質が神経や血管などを刺激することによってくしゃみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみなどの症状を引き起こします。これを花粉症と呼んでいるのです。

[花粉症の時期は]
晩冬から春先にかけてピークを迎える代表的なもの:
スギ花粉(2月~4月)
ヒノキ花粉(3月~5月)

その他:
ブナ(4月~6月)
マツ(5月~6月)
カモガヤ(3月~10月)
ブタクサ(6月~8月)
オオアワガエリ(2月~11月)

このように沢山の花粉が年中飛んでいて一年中花粉症に悩まされる方もいます。
その他のアレルギーもありますので、アレルギー検査を受けて自分のアレルギー元を知ることも大切です。当院でもアレルギー検査を行うことができます。

[花粉症の対策は]
まずは外出の際、ゴーグルや眼鏡をして目を保護し、マスクによって鼻から花粉が侵入するのをできるだけ防ぎましょう。
外出から帰ったあとは玄関に入る前に全身の花粉を払い落としてなるべく家の中に花粉が入らないようにしましょう。軽く上着の上からはたくだけでも大分花粉は落ちます。
家の中にいるからといって安心ではありません。毎日掃除をこまめにして、花粉を吸い取るようにしましょう。また、花粉症は首都圏で割合が高いと言われ、食生活、粉塵、ストレスも原因の一つと言われています。リズムのある生活とバランスの取れた食生活も大切な予防の一つです。

[医療機関での対策は]
当院では、目の症状には点眼薬を、鼻の症状には内服薬または点鼻薬を処方いたします。改善されない方は耳鼻科的手術や免疫療法を行っている医療機関へご紹介もできます。

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