NPO法人
アイパートナー

主に三重県内の視覚障害者・児を対象に、歩行訓練、生活訓練を実施しているNPO法人です。

ホームページのメニューは、ぜんぶで10項目くらいあります。
音声読み上げで閲覧していただく場合は、メニュー内容のあとに、リンクと読み上げします。

リンクと読み上げたところをクリックすると、その項目の詳細なページに移動します。
 090-5034-3691
お問い合わせ

日記

2023-07-24 08:38:00

4日目の上陸作戦

 養鶏場では、長きにわたり、ある謎を把握しながら、鶏の卵を育てていたと言います。

温めている4日目の卵を少しでも動かすと、なぜか卵の中にいる生命が死んでしまうのだそうです。それまでは親鳥はコロコロ卵を転がすのに、4日に入るとまるでそのことを知っているかのように、じっと抱いて微動だにさせない、というのです。

 厳密には95時間から100時間の間です。21日目にはひよこの姿で無事に生まれてきますが、4日目の危険を潜り抜けなければなりません。この4日目に死んでしまう率が高いのだそうです。

この4日目に卵の中で何が起きているのか、を調べた学者さんがいらっしゃいまして。

 その学者さんの結論は、どうも生物が長い間海の中にいて、陸上に上がって生活を始める進化を遂げるまでに要した歴史時間というものを、卵の中でこの4日目にやっているのでではないかと。つまり、4日目に水中から陸上に上がってくる、というのですね。この間、卵はとても衰弱した反応を示すのだそうです。ここを過ぎると、それまではエラがあったのに肺になって、顔が明らかにひよこの顔になっているのだそうです。

 この学者さん、人間の胎児もそうなのではないかと、ホルマリン漬けになって小さな姿から並んでいる胎児の標本を眺めます。そして、胎児の顔を真正面から見る決意をしたのだそうです。この時期の胎児は体を丸めて顔を下向きにうずめていますから、首を切断しないと顔を見ることができません。研究のためとはいえ、標本に手を加えることに倫理観とのせめぎ合いのあったこと、と思います。

 そして、正面から顔をとらえてみた結果、

32日目の顔は魚を連想し、34日では両生類に顔が変わっている。そして36日目には爬虫類、つまりここで上陸を果たした顔になっていたのです。この時期、まさにお母さんのつわりが始まる時期と一致しているというのです。遙か太古に生き物が上陸する進化、適応する過程をお腹の中でやっている、そして38日目の顔は、額が人のようで、鼻が哺乳類、口が爬虫類でミツユビナマケモノという哺乳類と同じ顔つきだと、この学者さんは驚き、胎児は生物の長い進化をお腹の中でやっている、と確信したのです。

因みに、眼らしきものが最初にできるのは顔の横側ですね。まさに魚のような位置、と言えるでしょうか。

人は最初から人の形をしているわけではない、知っているといえばそれまでですが、よくよく考えてみると実に神秘的で不思議なことに思えますね。

 さて週が明けて、月曜からまた1週間お仕事、という方が多いのでしょうか、土日もお仕事だった方もいらっしゃると思います。

今日もこちらは晴れているようです。

早くも7月最終週で、学校は既に夏休みに突入しています。なんとなく、大人も肩の力を抜きながら、安全にしっかりと役割を果たしてまいりましょう。

参考文献 生命とリズム(三木成夫 河出文庫)  輪廻する赤ちゃん(平野勝己 人文書院) 人体誕生(山科正平 講談社) 

では、また明日。 by 永瀬 賢

 

2026.10.17 Saturday