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日記

2023-07-18 09:14:00

松の果実な体つきと書いて松果体(しょうかたい)

 松果体は、脳の構造物のひとつになります。人間の場合、脳幹で説明される部位の一つになります。豆粒ほどの大きさ、でしょうか。樹木の松、果物のくだ、からだと合わせて松果体と称するこの部位、まさに松の木に育つ松ぼっくりを構成するひと房の形をとって松果体というのだと思います。ポップコーンの小さいやつ、みたいな感じの形ですね。

 松果体の役割は、人間脳の場合、体内時計を制御していると言われています。朝、昼、夜を受け取って、朝らしく、昼らしく、夜らしく身体をコントロールするための部位とでも言えばいいのでしょうか。朝、昼、夜は光の量によって判別するものだ、と思うのですが、この松果体、人間脳では奥の方に格納されています。

 ご存じのとおり、大脳皮質が大きく覆い被さるが如く発達していますから、松果体のある脳幹は大脳皮質の幹のような感じです。絵面でいえばブロッコリーやカリフラワー。人間脳では深く潜り込んだ場所にある松果体。光を取り込める位置には存在しないのですが、体内時計を制御する、まるで光を受け取っているかのようにふるまえる、そう働けるのが不思議と言えば不思議です。第3の目という言い方をされたりもする、この松果体。元々は光を取り込む存在のかたわれだったということがわかっています。つまり、目のかたわれ、目になる過程で目にはならなかったもの、という言い方が的を得ているでしょうか。

 遠い遠い昔、水底に身体をはべらせて生活をしていた動物がとらえたい視対象となる餌や天敵は体の上方にありました。これら視対象を捉えるのに、目は体の上に配置をするのがベストでした。頭のいただきに位置する目なので、頭頂眼といいます。この頭頂眼、元々左右に2つの眼で誕生するのですが、頭頂部の限られたスペースに眼をおさめていく過程で、成長に従って大きくなる2つ目を横に並べるのを諦めます。1つの眼を選んで表皮上に置き、もう1つの眼は下に潜り込むように配置します。上においた眼が光を直接受けて頭頂眼として定着し、潜り込んだ方の目が松果体となって、脳の一部として機能する役割をになっていくことになります。

 動物種によって、大脳(大脳皮質)、小脳、脳幹の各部位の大きさと容量の違いがあり、配置も異なりますが、大脳あるいは大脳皮質が大きいほど脳幹は潜り込んだ場所に位置するようになります=松果体が光を取りこめない位置になる。魚類や両生類、爬虫類は大脳の大きさと容量比率が小さいですから=大脳が覆い被さらないので脳幹部にある松果体が人間の脳での配置よりは光を受けられる位置にあったりします。なので、松果体が光を感じる、まさに第3の目として機能しているわけです。

 人間の松果体は光からは途絶される場所に位置するまで潜り込みました。しかし、その周りを見てみると間の脳と書いて間脳、中の脳と書いて中脳があります。間脳は脊髄や脳幹から感覚情報を大脳に伝える視床(ししょう)と、自律神経と内分泌系を制御する視床(ししょう)下部で構成されていて、中脳は眼球運動や瞳孔による光量調整の働きに関係しています。

 どちらも視覚と直接的に関係している部位があり、その間に松果体が居座っているのが興味深いですね。光を直接的に受けない場所に深く潜り込んだ松果体ですが、あたかも光を感じていた頃の機能を他の器官とのつながりによって維持し、体内時計制御を担う役割を果たしているのです。これも、第3の眼といわれる所以になっています。不思議ですね。

 私は50代なので、手塚治虫さんの「三つ目がとおる」という漫画の主人公を思い出します。おでこにもう一つ目を持っていて、まさに頭頂眼の進化系のような。久々に読んでみたくなりました。 

 さて、今日もまだまだ暑い。夏の始まりでこの暑さ。体調に気をつけつつ、元気にまいりましょう。

 では、また明日 by 永瀬 賢

2026.10.17 Saturday