こだわり
【手仕上げ】のアイロンワザ
東京セレブ御用達のお店直伝!
Yシャツには【5㎏ヒーターアイロン】(通称:焼きごて)
1000Wもの電熱線が入っています。
スチームは出ません。
しかも温度設定もありません。
二つのスィッチのオンオフのみで温度を調整します。
またアイロン面が厚く大きいので、仕上げ中冷めにくくなっています。
これらすべてがYシャツをすばやく仕上げられるよう考えられた作りなのです。
正直重いです(泣)
といっても重さで仕上げるわけではなく、冷めにくくするために重くなるのです。
よく皆さん勘違いされますがアイロンは重みを掛けて仕上げるのではありません。
髪をドライヤーやヘアアイロンでセットするとき、みなさんどうしていますか?
熱風で髪に熱を与え、そのままの状態をキープして冷ますと髪がセットされますよね。
アイロン仕上げも同じです。
生地を張ってゆがんだ生地の目をアイロンで熱を掛けて直しながらキープし
なるべく早く冷ましてセットするのが正しい使い方です。
プロはアイロン台のふとんは熱が抜けやすいものを使っています。
その下は網になっています。
糊付け後脱水し、そのまま濡れている状態で掛ける「濡れ掛け」やスプレーで水を吹きかけて仕上げます。
綿や麻はスチームだけでは伸びにくいのです。
水は液体なのでしみ込み、繊維を自由にしてくれます。
その状態で熱を掛けると繊維がセットされてしっかりシワが取れるというわけです。
ウェット洗い衣類に【3㎏スチームヒーターアイロン】(通称:電蒸)
1000Wの電熱線入りスチームアイロンです。
ヒーターのみのアイロンと比べアイロン面がやや薄くなっています。
軽い(とはいっても家庭用と比べると3kgはかなり重く感じられるでしょうが)ので温度設定も付いています。
100~220度まで温度設定ができます。
こちらはヒーターアイロンと比べスチームが出ますのでウールジャケットやスラックス、シルク・化繊素材の物だけでなく
綿素材のポロシャツやカジュアルシャツなどウェット洗いしたものに最適。
アイロン台の下からバキュームで空気を吸い込んでいるのですばやく冷ますことができます。
スチームでソフトに、でもしっかり仕上げたいときの強い味方です。
レディスもののソフトな仕上げに【1.7kgヒーターレススチームアイロン】(通称:生蒸)
ヒーターが付いていないスチームだけのアイロンです。
ですから1.7kgと軽いでしょ(笑)
これでもまだ家庭用と比べるとけっこう重いですか?
良質な乾いたスチームを出すためにやはりこのくらいはアイロン面の厚みが必要!
つまり重くなってしまうんです。
スチームだけですのでアイロン面の最高温度は120度までにしかなりません。
そのため、このアイロンには水滴にならない温度の良質なスチームが常に出るボイラーをさらにセットしています。
アイロン面が薄すぎるとスチームがすぐに水滴になってしまいます。
水滴で衣類が濡れてしまい、仕上げに時間が掛かってしまうのです。
テカリやアタリが出やすいズボンの腰部分の仕上げやレディス物、セーターの浮かし掛けに最適です。
逆に綿・麻素材などしっかり仕上げたい物には力不足で不向きです。
【大事なのは乾いたスチーム】
このようにプロは3種類ものアイロンを素材やデザインを見極め、使い分けているのです。
もちろん業務用ですから質のよい、乾いたスチームが長時間必要です。
ですから家庭用と違い、ボイラーはアイロンと別になっています。
ちなみに質の悪いスチームとはすぐに温度が下がって水滴になってしまうものです。
これでは衣類が水滴で濡れてしまうので、せっかく仕上げた物が「戻り皺」といってまたしわしわになってしまいます。
家庭用アイロンではどうしても低い温度のスチームになってしまうので
スチームのよく抜ける質のいいアイロン台は必須ですね!
【スピードとていねいさの両立】
たとえば、Yシャツを一枚3分で仕上げる技は
修業時代毎日160枚もの枚数をこなしたからこそです。
自分より早い先輩プレスマンの隣で仕上げをして
同時にスタートさせてどこで差が付くのかこっそり研究したり
無口なドレス専門プレスマンの方のサブに付いたときは休憩時間に缶コーヒーを差し入れして
細かい技のところを聞き出してみたり・・・
もちろん速さだけではありません。
たとえばワイシャツのエリが縮むとえり周りが窮屈になって着心地につながりますが
機械仕上げ時に二度に分けてプレスして伸ばしています。
さらに細かい縮みやライン崩れは手仕上げ時に再修正しています。
ワイシャツのエリを手仕上げで扇形に仕上げると着心地がグッとよくなります!
これが東京セレブ御用達のお店で修行して身につけたプレスのワザ
着心地バツグン! お好みのスタイルに仕上がります。
《お客様の声》
「ホテルのと全然違う。こっちのほうが着やすい!!」
~出張で東京の一流ホテルでYシャツを頼んだT様~
「糊の固さを選べるのがいいです。私は固いのがきらいなのでいつも糊なし!」
~綿100%、糊なしにこだわるS様~