平和への願い FOR PEACE

戦争の記録
健兵政策としての 国策紙芝居『聖戦交響楽』
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兵員の確保をするためには

子どものころからということで

当時の子どもたちの楽しみ、

紙芝居にも戦争の影が。

 

当時、町内の子どもを集めて

繰り返し使われ、

敗戦が決まると戦争協力者として

罰せられないよう

隠蔽のために焼かれたそうです。

 

それを祖父がこっそり保管して

今私のところにあります。

 

そのうちの一つが

『聖戦交響楽』。

戦地で傷つき

傷痍軍人として自宅にもどり

目が見えないなかで本来の音楽家としての

作曲、コンクール活動を

元上官の支えをもとに成功させる物語。

街に出て不便な時は

娘や戦地で頑張った方という尊敬をもって

人々が協力する姿が描かれています。

折に触れて、社会福祉を学ぶ学生の方々や

アートを学ぶ方々、児童にかかわる方々に読み聞かせの機会を

持っています。

 

障害者の歴史、兵員が確保できる社会を作る歴史、

漫画などアートを使って子ども訴える狙いなど

みんなで考えています。

 

当時の人が握りしめた跡もある

この紙芝居は制作年度も戦争の初期で

多くの子ども触れたものだったと思われます。

 

現代にも似た構図がないか、

いつの間にか疑問を持つことを忘れていないか要確認です。

 

八咫烏(やたがらす)はサッカー日本代表のシンボルにも。支那事変従軍記章
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従軍記章(じゅうぐんきしょう)は、

大日本帝国が自国の参戦した戦役や事変に

従軍した人、または関係した人物を

顕彰するために制定・授与した記章です。

 

戦闘における軍功の有無や軍隊内の階級に関係なく、

文民や民間人にも広く授与されました。

それを身に着けるのは本人に限られていました。

 

最初の従軍記章は、1874年台湾出兵に従軍した者へ授与されました。

その後、日清戦争、義和団の乱、日露戦争、第1次世界大戦とシベリア出兵などで

授与されました。

 

祖父が残したのは「支那事変従軍記章」

(写真:直径3cmの円形 青銅製)

授与の証書も祖父の部屋には

額に入って飾られていました。

 

デザインは霊鳥の八咫烏(ヤタガラス:2本足ですが)を

中心にしています。

八咫烏には、

神に導かれて進撃する皇軍の戦績を

称賛する意味が込められたといわれています。

 

八咫烏は、サッカー日本代表のユニフォームにも描かれました。

国対抗のスポーツも、従軍記章も国威発揚の狙いがあることは

知らなければならないでしょう。

 

当時の物資不足は厳しく

古貨幣や造幣時の残りを再利用等、資材の節約もされたそうです。

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戦中の礼服は?
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社会福祉の真逆の一つは、戦争です。

私が担当してきた福祉に関する授業では、

以下の資料を実際に使って、

平和の価値、人間とは? 戦時下における社会的弱者は?

などを考える機会を持ってきました。

 

祖父は満州事変の頃、陸軍で満州へ行きました。

行軍中に肺を壊し、帰国、療養。

戦時下を傷痍軍人として

国内で過ごしました。

戦中、戦後に地域での自治活動に

汗を流した祖父。

彼が残した戦争資料を

後世に伝え、平和への願いを胸に刻みます。

 

1938(昭和13)年 1月10日 歩兵17連隊に入隊

          4月5日 歩兵一等兵

          4月8日 満州派遣のため神戸港出発

          4月12日 大連港上陸

          4月14日 関東州 通過

          4月17日 牡丹江省 寧安 縣海林 着 第11中隊に編入 同地警備 と過ごしていきます。

傷痍軍人として帰国後は
戦中を国内で過ごします。

着用を義務付けられた国民服には

礼服として着用するする際には、儀礼章をつけることで
その礼を示すことができるとされました。

それが残っています。

国民服を礼服として使用する際に着用された、儀礼用の飾緒。

 

以下は同封された説明文を
わかりやすくしたものです。

 

 

国民服佩用 儀礼章

 

儀礼章佩用者の心得

 

本儀礼章は

「八紘一宇(天下を一つの家のようにすること)」の大精神を

国民儀礼心の根元となしたるもので

即ち雄大なる精神を形に表した、

意義深いものであります。

 

●佩用(はいよう:体につけて用いる)の心得

 

八紘一宇の大精神を形造った

四方角の打ち紐を主座として

国民服の右胸に佩用し

更に衣服の纏(まと)う意味をば

これより連なる二本のつなをもって

中心第一または第二ボタンにかけることにより

総じて礼服を象徴したものであります。

 

これは慶弔両様に用いるひもでありますが

弔喪の場合は左胸に黒布を巻くこと例とします。

要するに本儀礼章は

冠婚葬祭、式日、記念日、歓送、送別の催し

慰問、見舞い、またはお正月あるいは参拝、墓参等に着用する

紋付羽織、袴モーニング等の代わりに

今回決定したる国民服に着用して

礼服としたもので、

従来の会員章、メタルバッチ等の意味とは

全く本質を異にした、

最も厳粛敬虎(虎は勇敢の意)しかも

尊重な意味を盛ったもので

国民精神の最高肇(ちょう)国の大理想を

表微(ひょうちょう:象徴)したものであることを

心すべきであります。

 

財団法人 大日本国民服協会 謹製

 

 

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