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インタビュー:たるたる農園 代表 樽井 一樹 さん(前編)
今回は明日香村村内で農業を営み、「明日香ビオマルシェ」を主催している「たるたる農園」代表・樽井 一樹 さんにインタビューをさせていただきました。
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記者:
本日はよろしくお願いします。まず、樽井さんのこれまでの経歴や、農業を志したきっかけについてお伺いしたいと思います。
樽井さん:
よろしくお願いします。私は大学卒業後、老人医療に特化した部門を作るベンチャー企業で 6 年間働いていました。
そこでは終末期の方も多く、医療の最前線を見てきましたが、そこは対処療法が中心の現場でした。
病気になってからどうするかという世界で、鼻から栄養を送るような家庭もたくさん見ました。
しかし、そこにはあまり幸せそうな人がおらず、介護する側もされる側も、どこか生きることに疲れて希望がないような現場が多かったです。
もっと健全に健康的に生きられる社会の方がいいと感じましたが、巨大な医療業界の中で制度を変えることには限界を感じました。
そこで、自分自身が自然の中に身を置いて生活する生き方を模索し始め、それが私にとっての「健康的な生き方」だと気づいたのです。
本を読んだり選択肢を探したりする中で、自然の仕組みを活かす「オーガニック農業」に出会い、脱サラして農家になろうと決めました。
記者:脱サラ後は、どのようにして農業を学ばれたのですか?
樽井さん:
仕事をやめてからの 1 年間は、愛媛に移住して農家を始めた友人のところで 1 週間ほど作業を体験させてもらったり、桜井市の川口由一さんが主宰する「自然農」の塾に月 1 回通ったりして勉強しました。
同時に土地探しも進めていて、天川村の弁財天へお参りに行った帰り道、たまたま明日香村の駅前にある直売所に立ち寄りました。
そこで少し珍しい品種のネギを買った瞬間、「ここだ」という直感が降りてきました。
すぐにネットで調べて、有休農地対策をしている団体に電話したところ、担当の方が非常に素早く動いてくださり、トントン拍子に話が進みました。
それから 2 ヶ月後にはもう畑を始めていました。それが 20 年前、私が 30 歳の時です。
記者:
現在はどのようなスタイルで農業をされているのでしょうか。
樽井さん:
旬のものを少量多品種で作っています。特定の作物だけを大量に作るのではなく、今はナス、キュウリ、ミニトマト、インゲン、オクラなど、その時期に採れるものを育てています。
ビニールハウスは持たず、すべて露地栽培です。
記者:
共同プロジェクト「イチカラミナマデ」についても教えてください。
樽井さん:
これは料理人の森本君と、「素材を自分たちで作りたい」という願いから 4年前に立ち上げたプロジェクトです。
クラウドファンディングで応援してくれた方などが部員として入ってくれ、現在は約 20 名が所属しています。
理想は毎回 10 名ほどで作業をすることですね。 ここでは私が指導しながら、種を植え、手入れをし、収穫した野菜をみんなでシェアしています。
(農作業の様子)
(ズッキーニ収穫の様子)
例えば、夏には「ダビデの星」という、太くて短くてモチモチした食べ応えのあるオクラや、冬には「あかめ雪かぶ」という可愛らしくて美味しいカブを作っています。
他にも紫・黄・赤の 3 色ニンジンや、豆類など。 時間がかかる作物として、大和橘やアスパラガスも植えています。アスパラガスは収穫まで 3年かかりますが、ようやく来春には採れそうです。
ブドウも植えました。そうやって「実りを待つ時間」をみんなで共有するのも楽しいですね。
(樽井さんと部員の皆様)
(後編へ続く)









