KEIBOKUブログ(2025年3月)
2月はやはりあっという間に過ぎていきましたね。
少しずつ日が長くなってきたので、まだ明るいうちに教室から帰られる方が増えてきたのが嬉しい今日この頃です。
そして春が近づいているからでしょうか、最近は体験のお問い合わせが少しずつ増えてきました。
小学校3年生になると書写の授業で毛筆が始まるので、その前にスタートする方や、学校に慣れてきたタイミングで始める方が多いようです。
大人の方では、これまでは退職を機に始める方や、お子様の手が離れたことで趣味として始める方が大半でしたが、最近は状況が変わり、働いている若い方々からのお問い合わせが増えてきました。
KEIBOKUにも、小学生の頃から書道を始め、高校や大学を卒業した後も続けて通っている方々がいます。みんな忙しい仕事の合間を縫って通ってきてくれています。
大昔の話ですが、私が就職したころは、仕事の合間を縫って何かをする余裕はなく、大学で学んでいて続けたかった書道も一旦辞めざるを得ませんでした。
職種にもよるとは思いますが、当時は二足の草鞋を履くことが難しく、何かを諦めなければ前に進めない状況がありました。
特に女性は結婚や出産を機に退職するのが当たり前で、それを支える制度もとても少なかったように思います。
最近、体験に来られる方々のお話を聞いていると、決して無理をして始めようとしているわけではなく、純粋に「楽しみを増やしたい」という気持ちが伝わってきます。
また、それが可能になる働き方の選択肢が増えていることも感じ、時代の変化を実感しています。
新着情報でも紹介していますが、大学を卒業して就職すると同時に、書道教室を立ち上げる準備をしている後輩がいます。
その活動を会社が認めてくれる今の環境は、とても恵まれていますし、それを活用しながら自分のやりたいことに挑戦できる若い人たちが羨ましくもあります。
せっかくこのような時代になったのですから(「時代、時代」と言うのも古臭いですが)、私たち世代も「もう年だから…」と諦めずに、やりたいことに挑戦していきたいですね。
今年、私は還暦を迎えます。
十二支と十干の組み合わせが一巡し、自分が生まれた年の干支に還る記念の一年になります。
生まれ変わったつもりで、新たなスタートを切りたいと思っていたところ、ご縁があって私と同じ年⁈、建国60周年を迎えるシンガポールとの つながりが生まれました。
昨年シンガポールを訪れた際、「来年は年女だ~」と言いながら、白い神様のようなヘビを首に巻いて喜んでいたのですが、不思議なことにその翌日、日本大使館の施設、ジャパン・クリエイティブ・センターでこのお話をいただきました。
それが KEIBOKU主催のシンガポール書道展 です。
私にとっては大きなチャレンジで、開催できることが夢のようですが、現実にたくさんの方々が応援してくださり、準備が着々と進行中です。
今まで誰もやったことのないような書道展になると思うとワクワクしますが、それと同時に緊張や不安もあります。
「今、こんな挑戦をしなければ、もっと安心で安定した気持ちで日々過ごせるのに……」と考えることもありますが、
チャレンジすることで新しい世界が広がり、自分自身ももっと成長できるのではないかと思っています。
書道を続けてきたからこそ出会えたご縁を大切にしながら、一歩ずつ前に進んでいきたいと思います。
そして、参加してくださる皆さんと新しい書道の可能性を共有できたら嬉しいです。
現在、この展覧会に作品を出品し、ワークショップを手伝ってくださる方、パフォーマンスに参加してくださる方をお子様から大人の方まで幅広く募集しております。
少し勇気は必要かもしれませんが、海外での書道展に一緒にチャレンジしてみませんか?
お問い合わせお待ちしてます。
2025.3.1
平賀敬子