kEIBOKUブログ(2021年5月)

 
慌ただしい4月が終わりいよいよゴールデンウィーク。
この一カ月は新しい生活が始まり、緊張が続いた人が多かったのではないでしょうか。
ちょっとここで一息。
ゆっくり休んで英気を養いましょう。

 

KEIBOKUでは昇格試験で大忙しの4月でしたが、
日頃の成果をここで発揮すべく皆さん本当に頑張って書きましたね。
作品をまとめながらみんなの成長を感じとても嬉しかったです。


成長といえば、4月の教室体験に在籍中の生徒のご兄弟が何人か参加してくれたのですが、
この間生まれたばかりの赤ちゃんだったような…
えっ⁈もう小学校入学ですか??
もう年長さんですか??
この間ママが抱っこして来られてましたよね??
「いえ、先生、それ5年前です。」
…ほんとに時が過ぎるのは早いですね…


お兄さんらしく、お姉さんらしく、下の子の面倒をみる生徒の様子もまた可愛くて。
ほんとに成長を感じる4月でした。


KEIBOKUも志村坂上に移転してもうすぐ10年。
ほんとにほんとに早い…


先日、ある保護者の方から「娘にはずっとこのまま、できれば一生ここに通ってもらいたいと思ってるんですよ。」と言われたのですが、
何とも嬉しすぎる…

このお言葉でさらにあと10年⁈は頑張れそうです。


このままいくと、もうすぐ元生徒が自分の子供を連れて入会に来たり…ということもありそうで、

ほんとにたのしみ…というか…
ちょっとこわいなぁ…

でもその子にパパやママの子供の頃のエピソードを色々話すのは楽しいかも。


と、そんなことを考えられるのも、皆さんが継続して長く通ってくださるおかげです。
本当にありがとうございます。

 

 

 

さて、新着情報でお知らせしましたが、4月、KEIBOKUに素晴らしい知らせが届きました。
15年間毎年出品している成田山全国競書大会で因間円香さん(高1)が特別賞の文部科学大臣賞を受賞されたのです。


円香さんの作品は今回出品総数約10万点の中からこの賞に選ばれました。
結果の知らせを受けた時はあまりにもびっくりしてしまい私は気が動転…
去年からこのコロナ禍で色々大変な状況が続いていましたが、久々に飛び上がるほどの嬉しいニュースでした。

 

KEIBOKUから特別賞受賞者が出たのは今回で3回目です。
14年前の第23回大会で読売大賞、6年前の第31回で同じく読売大賞を受賞。
そして今回第37回大会では文部科学大臣賞を受賞することができました。


以前受賞された方々は成田山新勝寺でのとても厳かな表彰式に出席したり、日本代表として中国を訪問、公式行事に参加したりととても貴重な経験をさせていただきました。


このコロナ禍で今回はその全てが中止となりましたが、円香さんがもし中国での席書会に出ることが出来たなら、どんなに素晴らしい書を披露しただろう…と少し残念な気持ちはありますが、


そんな私の気持ちをよそに、本人はもうすっかり教室で普段の課題に黙々と取り組んでいます。
特に高校生になってから幅を広げ、楷書、行書、草書、隷書、それから臨書と毎月毎月完成度の高い作品を仕上げるようになりました。
特に指導することもなく、書いた作品の中から一番いい作品を選ぶのが私の仕事ですが、それが難しい…
「全部いいのでとりあえず置いといて。」と言い、後でまた悩む…を繰り返しています。
こんな優秀な生徒に恵まれて本当に有難いというのが正直な気持ちです。

 

以前特別賞を受賞した生徒もそうですが、賞を取ることを目指して書いたというより、普段の練習と一瞬の集中力で受賞作品が出来たような気がします。
それにはKEIBOKUのゆるい雰囲気も貢献しているのかもしれませんね。
サボりがちな生徒をあおったり⁈一生懸命な生徒にあおられたり⁈しながら日々私も成長させてもらっています。

 

 


…ということで早速、成田山書道美術館で展示されている作品を観に行ってきましたので報告です。

 


まずは成田山新勝寺でお詣りをして受賞のお礼を。

 

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新勝寺横から広々とした公園の中を通って成田山書道美術館へ向かいます。
美しい森のような公園から美術館が見えます。

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会場の中には特別賞と優秀賞の作品が展示されています。

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こちらが因間円香さんの作品です。

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そして読売賞の袴田木乃芽さんの作品です。

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今回、円香さんは調和体という書体に挑戦しました。
読める書なので何だか簡単に書けそうですが…
ごまかしが効かないというか、読めるからこそ作品にするのがとても難しい書体です。
墨のすり方を工夫して淡墨を作り、美しいにじみの出し方を研究し、漢字とひらがなをバランス良く配置するのは高校生には難しいかなと思いましたが、基礎、基本がしっかりしていて字形を取ることが出来て、全体に統一感を出すセンスもある円香さんはこの文章をとても素敵な作品に仕上げてくれました。
狭い屋根裏部屋のようなKEIBOKUの3階にこもり、墨と格闘しながら書いていた作品をこんな風に紹介する日がくるなんて…とても感慨深いです。


そして読売賞受賞の袴田木乃芽さんは昨年に続き2年連続での受賞となりました。なかなか連続で受賞出来る賞ではありませんが、実力が安定していて粘り強く書く力を持っている木乃芽さんだからの結果だと思います。

 

二人ともおめでとう!!
これからも気負うことなく、
一緒に書くことをたのしもうね!

 


2021.5.1
平賀敬子

 

 


   

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