生徒の皆さまへ(2015年11月)
日が暮れるのも早くなり、だんだん季節は冬ですね。
先日、保護者の方からご連絡をいただきました。
「毛筆の課題はとっても上手に書けるようになってきたので嬉しいのですが、名前が…、しっかりと書けるようにならないものですか?」
同じ様に感じていらっしゃる方も多いと思いますが…
小筆で作品の横に学年、名前を書くことは本当に難しいです。
本文より難しいと思います。
教室では「名前は大切だから丁寧に一生懸命書こう!」といつもいつも指導しています。
ですが、今書けなくてもいつかは素敵な名前が書けるようになるのでそんなに厳しくは言いません。
それぞれ一人一人何かピンと頭と手と身体が気付く時が来て書けるようになります。
例えば右払い。
書道では難しいと言われてますよね。
マスター出来るようにコツを教えてくださいと言われることもあります。
もちろん、教えますよ。コツを。
コツが分かって一度成功してもそれがいつでも書けるようになるわけではありません。
3年生で右払いを上手に書ける人もいれば、中学生になっても苦手だなぁと感じている人もいます。
それぞれ思ったように書けるようになる時は違うので、今書けなくても大丈夫です。
大切なのは、思ったように書けるまで書き続けること。
名前も同じで、大筆から小筆に持ち替えて、気持ちも筆遣いも切り替えて、本文を気にしながら、狭い場所にいかにバランス良く名前を書くか。
大仕事です。
書けるようになった人は気付いていますが、本文より名前を書く方が何倍も時間がかかるし、神経を使います。
でも、そうして名前を書き終わった時には作品としてのレベルがぐ~んと上がり、本文と名前両方が輝きますよね。
その感覚が分かる時まで、気長~に見守ります。
何も苦労して頑張らなくても楽しんで書いていれば名前も上手に書けるようになりますよ。
結局、楽しく!です。
楽しく書いた作品はイキイキしていますから。
お子様が持ち帰った作品の名前が…でも「上手いね~!小筆って難しいからなかなか書けないって聞いたけど、すごいね!」
と褒めてあげてくださいね。
KEIBOKUでも褒めて褒めての毎日ですが、
「またうちでも褒められるよ~、まったく…」
と、本当は嬉しいくせに文句を言ってる可愛い生徒がいます。
そんな生徒でいっぱいの教室にしたいです(^^)
引き続き保護者の皆さまにはご協力よろしくお願いいたしますm(__)m
2015.11.1
平賀敬子