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相続放棄
相続放棄は、自分が相続人となる相続が開始されたことを知ったときから3か月という熟慮期間内に行わなければなりません(民法第915条)。相続放棄をする場合、「マイナスの財産(借金)があるから」という理由が大半を占めますが、相続放棄を無事に完了させるためには時間との勝負となり、期限に遅れてしまったりとか、不備があり相続放棄が認められなかった場合には多額の借金を背負ってしまうリスクがあります。
相続放棄というのは一般の方には馴染みのないものなので、ご自身で手続きをしようとした場合、相続人が誰なのかを誤解したり、管轄裁判所を間違えたり、裁判所からの照会書につじつまの合わないことを書いてしまったり、集めるべき戸籍謄本等に漏れがあるなどのトラブルがあるようです。多額の借金を背負ってしまうリスクを考えると専門家に依頼されることをお勧めします。また、相続人間においてする口約束による相続放棄(財産放棄)では何の効力もないため、後に債権者から督促状が届いてビックリするといったこともあるようです。相続放棄は、あくまでも家庭裁判所に相続放棄を申述する手続ですのでお気を付けください。
なお、3か月を超えてしまっていても、亡くなった方の相続財産が全くないと誤信していたような場合(最判昭和59年4月27日)には、相続放棄が受理されることもあります。他にも裁判例がありますので、期間経過後であっても、あきらめずに先ずはご相談ください。
相続放棄の基本報酬は、相続開始3か月以内は1人4万円(税抜き)ですが、3か月経過後は6万円(税抜き)となります。その他、下記実費がかかります。
- 収入印紙 800円
- 切手 400~500円程度
- 戸籍謄本等 1通数百円(事案により集める通数が異なります)
*相続放棄をお考えであれば、亡くなった方の預貯金などは下ろさないでください。債務の承認(民法第921条)となり相続放棄できなくなる可能性があります。ただし、葬儀費用を亡くなった方の財産から支払った場合には、承認とはならないなどの例外がありますので、ご不明点等ございましたら、お問い合わせください。