現在進行中の戸建住宅から。
カウンターは既存製品を合せるのではなく大工さんによる作り付けです。こういった作り付けの什器や家具で求められるのは『高い精度』と『日常に使える強度』、そして『使う方への配慮』です。つまり大工さんの腕と気持ちが問われる部分と言えます。
見映えを第一にということであれば無垢材か金属製、アクリル製の素材になりますが、温かみのある雰囲気を重視するのであればやはり木材です。しかし無垢材にも難点があり、まず費用面で決して安いものではないことが挙げられます。そしてもっとも重要なのがお引き渡し後の反りです。
反りや歪みは素材に問題があるのではなく吸水・含水しやすい無垢材の特徴ともいえるものですが、「水を拭き取れば大丈夫」と考えるのは少し安直です。何故なら木材は吸湿もするからです(この点については今後詳しくご説明します)。集成材を選択したのは吸湿・吸水しにくいからという理由です(もちろん施工と使用方法に問題がなければ無垢材もありです)。
素材の選択ひとつを取ってみても、日常の使用をしっかりと考えないといけませんね。