2019/08/10 21:04
腰椎椎間板ヘルニア と 腰部脊柱管狭窄症 の違い
腰椎椎間板ヘルニア と 腰部脊柱管狭窄症 の違い
腰痛には、いろんな原因からくる腰痛、また、腰痛の種類がたくさんございますが、その中で、腰椎椎間板ヘルニアと腰部脊柱管狭窄症は腰椎にある神経を圧迫することが原因でおこる腰痛です。ですが、神経を圧迫する様子は全く違い、姿勢や動作による痛み方も全く逆です。ご自分の腰痛を改善するには自分の腰痛の原因を正しく知ることが重要です。
腰椎椎間板ヘルニアは椎骨と椎骨の間にあるクッションの役割をしている椎間板が何らかの理由でとびだして神経を刺激することでおきます。
腰椎椎間板ヘルニアは年齢的には若年層から中年層に多く見られる腰痛で、腰が痛み脚にしびれを感じることがあり、しびれは片方だけにみられることが多く。腰椎椎間板ヘルニアは前かがみになると痛みを感じます。
それは腰椎の背中側に椎間板が飛び出すので前かがみの姿勢になると神経を圧迫し痛みが出るからです。
腰椎椎間板ヘルニアを判断する方法
腰椎椎間板ヘルニアを判断する方法に下肢伸展挙上テスト(ラセーグテスト)があります。上向きに寝てもらい,ヒザを伸ばして脚を少しずつ挙げていく方法。痛みが出れば陽性。
☆腰部脊柱管狭窄症
腰部脊柱管狭窄症は腰椎が加齢により変形したり、靭帯が厚くなったり、などして神経を圧迫することでおこります。腰椎が変形することで神経を囲んでいる空間である脊柱管が狭くなり中に納まっている神経を圧迫して腰痛になります。
腰部脊柱管狭窄症は年齢的には高齢者の方に多く見られる腰痛です。腰部脊柱管狭窄症は背すじが伸びた姿勢や立ちっぱなしの状態の時に痛みを感じます。
少し腰を曲げた前かがみの姿勢や椅子に腰かけていると痛みは和らぎ、腰を反らせた状態が一番神経を圧迫し痛みが激しくなります。
腰部脊柱管狭窄症を判断する方法
腰部脊柱管狭窄症を判断する方法として間欠跛行があります。
間欠跛行は歩行中に腰や足に痛みシビレがでて歩けなくなった時に前かがみの姿勢で少し休むとまた歩けるようになる症状。
まとめ
◎腰椎椎間板ヘルニア
- 原因:椎間板がとびだして神経を圧迫
- 痛む動作:前かがみになると痛む
- 判断方法:下肢伸展挙上テスト
- 20代から起こることの多い
◎腰部脊柱管狭窄症
- 原因:脊柱管が狭くなり神経を圧迫
- 痛む動作:反らすと痛む
- 判断方法:間欠跛行
- 加齢によって起こるため、50代以上に多い
脊柱管狭窄症では、前屈をすると、脊柱管が広がるため、神経の圧迫が少なくなり、楽になります。
椎間板ヘルニアは、腰を前にかがめると、椎間板がつぶれて後ろにはみ出て神経にさわるため、痛みが出ます。逆に、後ろに倒すと、椎間板ヘルニアは楽になります。
脊柱管狭窄症の人は、後屈すると、脊柱管が狭まり、痛みやしびれが出やすくなります。ですから背中を反らす体操などは勧められません。
椎間板ヘルニアの人は、前屈を避け、後屈の体操が勧められることになります。
合わない体操をしていると、症状をかえって悪化させてしまうことがありますから、注意したなくてはなりません。