皮膚癌治療

皮膚癌は、胃癌や肺癌などと比べると少ないですが、高齢化に伴い増加傾向にあります。そして命にかかわるだけでなく、体表面に発生するため、見た目の問題も忘れてはなりません。私は山口大学医学部附属病院での経歴の中で、皮膚癌診断治療も専門にしてきました。癌であれば完全に取りきることを優先しますが、手術後の仕上がりにも十分に配慮した手術を行います。手術にあたっては、正確な診断に裏打ちされた適切な手術方法を選択することが大切で、そのためには、臨床診断と、顕微鏡による病理診断が欠かせません。そして、手術は体表面のため、多数の症例で局所麻酔による日帰り手術が可能です

日光角化症

 

表皮内癌(前癌状態)といって、皮膚の一番表層の表皮に癌細胞が増殖しています。転移することはありませんが、放置していると有棘細胞癌になってしまう可能性があります。治療法としては、塗り薬、冷凍凝固、レーザーおよび手術などがあります。まずは、病理組織検査のため、生検術(局所麻酔で皮膚組織を3ミリ程度切除する処置)が必要となります。

 

基底細胞癌

 

皮膚癌の中でも悪性度は低く、転移は極めてまれで、自分も転移した基底細胞癌患者さんはみたことがありません。ただし、放置していると増大し、局所組織を破壊していきます。よって適切な手術を行えば再発もほとんどありません。ただ、顔面によく発生し、それも目・鼻・口などの近くに発生するため、摘出後の修復手術(再建術・修正手術)も重要となります。当院では、形成外科手術を得意分野の一つとしていますので、術後の外観の改善にも最大限の努力を払っています。

 

有棘細胞癌

 

基底細胞癌よりは転移能が高い皮膚癌です。検査で転移がないと判断した場合は、基底細胞癌で述べた方針に基づいて、当クリニックで治療致します。しかし、転移があるまたは疑われる場合は山口大学医学部附属病院などの他の施設をご紹介します。

 

悪性黒色腫

 

いわゆる”ほくろの癌”で、皮膚癌の中で最も悪性です。当然転移能力も高いですので、山口大学医学部附属病院などの他の施設をご紹介します。