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2010 / 07 / 04  

『運命についてのある想い』を思い出させてくれた一日でした。

自分勝手な思い込みかもしれませんが、
ふと、

今日はこのことを学ぶための、このことを得るための一日だったのかもしれないな、
と考えることがあります。

空想主義者だからなのですが、本当にそうとしか思えない日、そうとしか思えない出来事があります。

今度、ショップを開店するというお客様と会話をしているうちに、自分の立ち位置の不可思議さを再認識したり、やっぱり最近良く考えてしまうのが地域性とか、でしょうか…

そんな一日の終わりに、運命についての会話をお客様とする機会がありました。
料理やスイーツを教えている先生です。

実はもともと自分は運命論者でもないし、宿命もどうかと考えている人間です。

でも、余談ですが手相は昔は好きで数百人くらいの人の手相をみたことがあります。
(夜の仕事とかではありません。でも、やっぱりいま思うと役者で食べている人たちはみんな凄いエネルギッシュな手相でした。マスカケ線が結構の割合でいましたから、ちょっと常人離れした特殊技能の人たちが多かったと思います。)

「運命の通りに生きていく人生なんて!」

もし仮に運命というものがあるとしても、
その通りに生きていくなんて信じられない、
そんなものは変えていけるだろう、というのが、お客様のお話でした。

確かに「運命の出会い」とか「宿命の対決」とか、カルマだとか、いろいろ言いますし、気にしている自分がいました。

でも、そのお客様のおかげで「陰隲録(いんしつろく)」を思い出しました。
明代の学者・袁了凡が息子のために書き与えた講義をまとめたものです。

高名な易者の予言した通りの人生を生きていた袁了凡は、地方へ赴任した時、ある老師と出会い、一緒に禅をくみます。

全く迷いのない禅に驚いて老師が問いただすと、自分は易者が言った通りの人生を歩んできたこと、そして、やがて易者の言った寿命で死ぬのだから、何の迷いもないのだと応えます。

運命はたしかに決まってはいるが、人間の努力で変えられるのが運命だ、と老師に一喝されます。
その後、老師の言われたように陰徳を積んでいくと、易者に言われた運命が少しずつ外れていきます。

『人間の運命なんて、本人の向かう力とエネルギーで(もちろん正しい陰徳を積んで、ですが)変えられるものだ!
それどころか、こちらに運命を引き寄せるんだ!』

と、ずっと信じて生きていた(そして大きな世界で結果を出していた)20代30代の自分が、自分の中に呼び戻されて、思わず、

「あっ」

と声が出そうになりました。

本当に感謝です。
いつの間にかレールをそれて、間違った考え方や慣習に流されてせっかく得ていたタカラモノをこころのどこかに追いやってしまっていました。

お店にコーヒーを飲みに来ていただいて、そのうえ大切なことを思い出させていただいて…

申し訳ないありがたさです。感謝です。

本当に今日はこれを思い出すための一日だったと思えます。

それと、新しいショップがオープンするという楽しみな情報を得るための一日だったのかな、と。

 


安岡正篤氏は、陰隲録を平易に解説しています。

一部を紹介すると、善行の大略十類として、以下の10項目をあげています。

第一は、人のために善を為す。
第二は、愛敬で心を養う。
第三は、人の美を為す。
第四は、人にすすめて善をなさしめる。
第五は、人の危急を救う。
第六は、大利になることを興して建てる。
第七は、財を捨てて施しをする。
第八は、正しい法を護持する。
第九は、自分より身分の高い、年齢の長じた人を敬重する。
第十は、物の命を愛惜する。

以上のことをしていけば、自分の運命を変えていけるというのが陰隲録です。

それを全て行うことは難しいにしても、
良いことに自ら進んでいくことで、
運命も、人生も、
望むほうに向かっていくことは間違いないのでしょう!!

最近は、
本当にいい人たちに出会えて、
凄い人たちに驚かされて、
面白い人たちに出会えて、
これはけっこう凄いことが始まるのでは?

という期待と輝かしい近未来にワクワクします。
この人とこの人が出会ったら、どんな化学反応が?
そう思うこともたくさんあります。

その化学反応の場にいられるであろうことが嬉しいです。
これこそ、人生のタカラモノのひとつです。

なにものにも比し難いタカラモノですね。