電子かわら版
身体を仕上げる秋の季節
2022 霜月号
身体を仕上げる秋の季節
毎日、いらした方の身体を丁寧に観ていますと、日本人の身体というのは旧暦の方が近いのです。以前書きました立秋を境に腰が立ち、夏場の息苦しさ、下がっていた肋骨が上がってくるのです。また、10月から11月にかけて日中との温度差で肩が緊張している方が増えましたが、いわば「ほっと胸をなでおろす」となり、身体が緩むのがこの季節、この時期なのです。
お茶の世界では初夏につんだ茶葉を夏の間寝かせるために、10月にいただく抹茶は一番最後なのだそうです。茶人の世界では11月がお正月と称されているのだそうです。
話を戻します。整体操法も秋口に身体を仕上げるのです。整体における「体癖」も夏にはぼやけて、秋口になりいわば身体の方向が定まるために体癖がはっきりとしてくるのです。さらに言えば「おへそ」という実体の無い領域、人間における身体の記憶です。発生学などの学問などにおいては、腸の細胞から脳の細胞ができたと言われています。そのために、整体の世界では経験的に脳梗塞や脳出血などで倒れた方などには、直後には腹部、おへそを整えていき回復を促していくのです。
□ 切っても切れない母子のおへそ
また、誰しも女性から産まれてきます。ですから、母と子の絆、肉体というのはおへそとおへそで繋がっているのです。いわば、切っても切れない関係です。そうしたおへそという領域、稀に3歳を越えたぐらいからいわば体内記憶を言い出すお子さんがいらっしゃいます。脳の意識以前の感覚、おへそである腸は覚えているのです。おへそというのはそれだけ深層意識に関係していますが、子供に限らず大人もおへそが整うのもこの時期であり、おへそを中心に上腹部、下腹部が分かれてさらにおへその奥のほうが変化するにつれて、どこか気持ちが晴れているではないですが身心のいわば「死と再生」が起きるのです。先に書いたように秋口は身体というのは再生が起きるのです。
そうした事をかつての日本人などは「魂」と表記したのかもしれませんが、人間の身体というのは形ある見えるところだけではありません。見えない領域も含めて身体ととらえたのが日本人の身体観なのです。旧暦における11月は出雲地方は「神迎え神事」。日本全国の神様が出雲にやってくると言われていますが、またイザナギの葬式とされて物忌み期間とされています。出雲大社の近隣ではピアノの音やテレビなどもつけないで、その期間は静かにして過ごすらしいのです。ですから紅白ではなく、白黒の幕をかけるのです。そうした死と再生の意味合いもあるのかもしれませんね。
整体ヨガ道場 悠遊塾