昆布の話
富山の人は、昆布が大好きです。
ラウス昆布
一番よく食べられるのが、ラウスこんぶです。適当な大きさにちぎって、お茶請けやおやつに食べます。富山の人は、いつもかばんの中にアメやガムのように持っていて、ちょっと口が寂しいときに食べたりもします。
昆布巻きかまぼこ
富山県の「蒲鉾」を知っていますか。富山の「蒲鉾」は、板に乗ってなくて、昆布や色をつけたすり身で渦状に巻いてあるのです。昆布や色をつけたすり身と白身魚のすり身の組み合わせは見た目もおもしろく、とても美味しいです。
昆布〆
「こぶじめ」と読みます。昆布と昆布の間に魚の刺身を挟み、冷蔵庫で30分から1時間ほどお好みでねかせます。昆布の旨味と、魚の旨味があいまってとても美味しいのです。基本的には魚の刺身ですが、山菜であったり、豆腐や、こんにゃく、肉でもいけます。
昆布〆に使った昆布は、刺身と一緒に食べてもよし、出し昆布に使ってもよしです。その場合は、もう一度乾燥させて下さい。
お好み焼き
青ノリやカツオ節のように昆布を細かく刻んだものをお好み焼きの上にのせるのって富山だけですか。
昆布もち
豆餅の黒豆の代わりに刻んだ昆布を入れます。
ほんのり効いた塩味と、昆布のうま味が絶妙です。
こんぶのおにぎり
黒とろろ
昆布の表面の皮の部分を、特殊な包丁を使い職人が剥いていきます。「くろかわ」とも言います。 酢が強く、口当たりが悪いので、汁物には向きません。おにぎりやふりかけにして食べます。
白とろろ
黒とろろに比べて味は淡白ですが、昆布のうま味が利いていて、おにぎりにしてもご飯にのせても美味しいです。白とろろは、うどんやおでんに添えたり、味噌汁に入れても美味しいのですが、汁の味が濃い場合には不向きです。
美味しいだしのとり方
出し殻昆布のほうが美味しくできる料理もあるそうです(昆布と豚肉の炒め物など)。
- 1人分として水200mlと、昆布3g、かつお節3gを用意してください。
違う素材のだしをあわせて使うと、 うまさが倍増します。 - 固く絞ったぬれ布きんなどで、昆布表面を拭いてください。
洗うと昆布のうまみが抜けてしまいます。 - 昆布に切れ目を入れて、水を入れたなべに10~20分つけておく。
必ず、水からつけてください。 - なべを火にかけ、沸騰する前に昆布を取り出す。
沸騰すると、昆布のぬめりが出て、美味しくなくなります。 - そのままかつお節を入れ、沸騰したらすぐ火を止める。
かつお節がしずんだら、うわずみをこして使ってください。
主なこんぶの種類
昆布の品種は産地で区分され、加工の仕方や料理によって、さまざまな種類の昆布が使い分けられます。
- ラウスこんぶ
- だしは少しにごりますが、味が濃く、香りがとても良い、こくのある出しが取れます。
養殖昆布は柔らかいので、そのまま適当な大きさにちぎって食べてください。
- 長こんぶ
- 長さが6~15mと長く、昆布巻き、たけのこ昆布、早煮昆布などに使われます。
- 真こんぶ
- 厚みがあり、幅も広く、澄んだ、上品な味わいの出しが取れ、最高級の昆布といわれています。
- 利尻こんぶ
- 真こんぶに比べてやや固めで、澄んだ風味のよいだしが取れます。
- 細目こんぶ
- 幅が細めで、切り口が最も白く、加工用に使われます。
- 日高こんぶ
- 味がよく、やわらかくて調理しやすい。出し昆布、昆布巻き、煮昆布などに使われます。
昆布を食べよう
とくに、食物繊維のアルギン酸は、高血圧の予防や、コレステロール値の低下、整腸などに効果がありますが、ほとんどが昆布に残っていてダシだけではあまり摂取できません。 ですから、こんぶのパワーを体に取りこむには、食べることがポイントです。
ストレス解消&骨粗しょう症予防に効果
成人病の予防に役立ちます
その上、小腸から吸収されるときに、免疫細胞を刺激して活性化させるパワーもあります。
また昆布は胃の中で水分を吸収してふくれるため、満腹感が味わえる上、 栄養豊富で理想的なダイエット食品です。