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年のせいだとあきらめないで!
「疲れ目」「かすみ目」は内臓の衰えから。
◎”目の調子”は「肝(かん)」、「腎(じん)」と密接な関係
漢方では、「気(き)」「血(けつ)」といったエネルギーや栄養などが、過不足なくからだ中をめぐることで健康が保たれるとされます。とくに、「五臓」と呼ばれる臓腑は、それぞれ対応するからだの各臓器に栄養やエネルギーを与える重要なものと考えられています。その中で、『肝は血を受けてよく視(み)る』といわれ、「肝」に蓄えられた「血」の栄養と潤いが充分に届くことによってはじめて、目は正常な状態を保つことができるとされます。さらに、「肝」は「老い」をつかさどる「腎」とも深いつながりがあるため、加齢に伴う目の症状には「肝」と「腎」を補うことが良いとされます。
◎「腎」を支える漢方薬「六味丸」
「六味丸(ろくみがん)」には、漢方でいう「補腎益精」のはたらきをもつ生薬が身体において必要な栄養物を補い、「清熱涼血(せいねつりょうけつ)」のはたらきをもつ生薬が体のなかの余分な熱を取り除き、「淡滲利水(たんじんりすい)」のはたらきをもつ生薬が余分な水分を体外に出します。それらが相互的にはたらきあって、漢方的な解釈でいう「腎」をよい方向に導いていきます。
◎「六味丸」に「枸杞子(くこし)」と「菊花(きくか)」を配合
「腎」を補う代表的な処方である「六味丸」に、”目にいい”とされる「枸杞子」と「菊花」を配合したのが、「杞菊地黄丸(こぎくじおうがん)」です。枸杞子とはクコの実のことで、昔から実だけでなく、木の葉や根の皮も滋養強壮やかすみ目などに使われていました。また、菊花は「清熱(せいねつ)」という熱を取り除くはたらきがあり、目の充血をとるとされています。
以上のようなはたらきで腎と肝を補いながら、目にはたらきかけるため、疲れ目やかすみ目などに効くのです。