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2025-07-07 16:03:00

糧 大江梨

糧の仕事はやりがいがある。

2020年4月津和野に来て以来、糧の運営に関わっている。
現在は飲食の運営は私が担当し、発起人である店長の夫は広報や企画を担当している。

 

私は結婚といういわば成り行きで糧を運営しているわけなのだが、アルバイトの王道である飲食店の経験もなく、カフェ巡りが趣味でもなく、食べることは幼い頃から好きだが作ることが特別に好きなわけでもない。しかしながら、糧での仕事は、大して儲からないということを差し引いても、やりがいがあって面白いのである。

ここ数年、私は町議会議員という仕事も並行してやるようになったので余計にそう感じるのではないかということはここだけの話。

 

私は自分の仕事が「良い社会をつくる」ことにつながっていて欲しいと、初めて就職した時も、海外でボランティアをした時も思っていた。
それは糧を運営する今も変わっていない。

この小さな飲食店には不釣り合いの壮大なビジョンのように思えるが、食と社会はつながっているし、食が社会へのハードルを下げてくれていると日々の営業でも実感する。

 

とはいえ、飲食店としてお客さんに満足してもらわなければいけない。

冒頭、述べたように飲食店を運営するには私に足りないものが多いのだが、「お客さんをお腹いっぱい満足させたい」「食べさせたい」という、久々に帰省した時の実家の母のような気質があるようで、それはとても役立っているのである。
あとは、津和野の地元野菜パワーと何より旧畑迫病院の空間というスパイスが他に無い味を作ってくれている。


そんな他力本願ではいけないと思い、私自身も2023年に1年間薬膳教室に通い、試験を受け国際中医薬膳師という資格を取得した。
薬膳に特段のこだわりがあったわけではないが、食を学ぶなら薬膳が良いと夫が勧めてくれた。

結果的に、店の売り上げアップにつながっているかどうかは定かでないが、薬膳は24節気72候と私をつなぐツールとなり、人生における大切な学びになっている。

 

「社会を良くする」と何やら気合いの入ったことを書いたが、糧を運営することは、自然を感じ、四季を味わい、素敵な仲間やお客さんと出会うことであり、それはまぎれもなく畑迫での私自身の暮らしをより豊かにしてくれているのである。

 

最後に、今後の糧は店長の夫を筆頭に挑戦したい人が集う場になっていって欲しい。
私は時に本人に代わってハンドルを握りながらもサポートしようと思う。