「オープンシステム」

初めてこの言葉を聞かれる方も多いかもしれません。

そのくらい、日本ではまだまだ浸透しきっていない新しいお産のシステムです。

 

「助産院で出産をしたい」と希望される方の全てがそれを実現できるとは限りません。

トップページでも触れていますように、助産院では「正常な妊娠・出産」しか取り扱うことができません。

合併症がある方や妊娠経過に少し心配な点がある方などは病院での出産を選択せざるを得ない場合も多いかと思います。

 

そんなふうに、助産院で産むにはリスクがある場合、リスクはないけれど

医療行為の行えない助産院での出産に本人もしくはご家族が不安を抱いている場合などにお勧めしたいのが

このオープンシステムというものです。

 

オープンシステムについて簡単に言うと、

妊婦さんが病院に「マイ助産師」を連れていって出産のサポートをお願いすることができるシステムです。

 

妊娠中、出産、産後を通じて、病院で出産された多くのお母さん達が口にすることとして

「毎回毎回、担当する医師や助産師が違うので心配」

「助産師によって言うことが違うので混乱してしまう」

「お産のときに傍に付き添ってもらえなかった」などという、継続性のなさ、

マンパワー不足が起因している不安がとても多い印象があります。

 

その点で言うとオープンシステムを利用すると、一人の助産師が妊娠中から出産の時、

産後に至るまで継続的に経過を診させて頂きますし、

原則として出産の介助もさせて頂きます。

つまり出産する場所は病院の分娩室ではありますが、ケアの内容自体は助産院で受けるものと大きくは変わりません。

 

●オープンシステムを導入している病院は、日本赤十字社医療センターと葛飾赤十字産院の2か所。

オープンシステムを利用すると、このどちらかでの出産となります。

 

●妊娠中の健診について

妊娠初期はどこの医療機関で健診を受けて頂いても構いません。

適切な時期に上記どちらかの病院に転院して頂きます。

基本的には妊娠20週までは病院での健診となり、その後は30週前後、36週前後、40週過ぎは病院でのポイント健診となります。

それ以外の健診に関しては、担当助産師による健診となりますので、助産院もしくは自宅で健診を行います。

経過の中で、必要があれば病院での健診の回数が増えることもあります。

 

●出産、産後について

出産のときは、担当助産師と連絡を取り合いながら病院に入院し、原則として、担当助産師が出産の介助も行います。

産後は、経過に問題がなければ早期退院も可能(当日~2日目)であり、その後は担当助産師がご自宅へ訪問し母子の状態を診させて頂きます。

もしくはみづき助産院に入院することも可能です。

 

●費用について

病院での出産となるので、基本的には各病院の料金規定に則り出産・入院費用を病院に支払って頂きます。

(出産に関して、担当助産師に別途支払いが生じることはありません)

早期退院され担当助産師がご自宅に訪問させて頂いた場合は、その都度、訪問費用を頂く形になります。

 

※ご不明な点、ご質問などありましたら、お気軽にお問い合わせ下さい。