第7章 観察を促進 ・サポートする術

6 葛藤する

 

相反する二つの想念の間を揺れ動くことがあるかもしれません。

 

 

Aに同意するの簡単だが結果は見えている。

Bに同意するには困難が伴い、勇気も要る。

 

・・・乱暴に言えば、容姿は魅力的だけど相性が最悪の人と、 とても相性がいいけど、この上なく醜悪な人、どちらをパートナーに選ぶかで葛藤する、という場合です。

 

どちらの想念にも同意したくないのですが、どっちかに同意しろ、と迫られているような感じでしつこくやってきます。

 

どっちかを選んで行動に移せばそれなりの結果が出て、あなたの成長に寄与するのは明らかですが、なかなかできません。

 

 

後になれば判るのですが、どちらも根っこは同じです。

 

根気よく見続けているうちに、そのような対立がどうでも良くなります。

 

想念の山と谷が中和され、その問題はクリされた、ということになります。

 

 

つまり先程の例で言えば、容姿や相性の問題を越えた第3のパートナーとめぐり合い、別のテーマを学ぶ、ということになるのです。

 

 

このように、あるテーマを、葛藤を通じてクリアしていく、という方法もあります。

 

 

非常に苦しい道です。

 

できればどんどん行動に移していく方がすぐに答が出ますので、早道です。

 

だからといって、行動に移すだけの勇気が無い自分を責めなくてもいいのです。

 

むしろどんな人も、度は葛藤させられる時期がくるようです。

 

自分生き方の根本にかかわるようなテーマであれば、なかなか行動に踏み切れず、葛藤せざるを得ません。

 

葛藤の最中、A Bそれぞれの選択肢を補強するような想念があれやこれやと流れ、頭の中で増殖して果てしない論戦を繰り広げます。

 

安心を獲得しようともがいているわけですから、不安を引き付け、いつまで経っても落ち着くことがありません。

 

 

真剣にならざるを得ないテマであれば、想念観察のまたとないチャンスとなります。

 

たとえば、一方に決めようとすると、他方に未練が残る、という具合に、保留することをせず、早急に答を出そうと焦っている自分、先行きを不安に感じている自分・・・その他さまざまな自分の側面を観察することができます。

 

 

 

 

 

葛藤を悪だと考えず、自分を鍛えるための特訓メニューであるとして、生かし切って下さい。

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