内科
発熱・せき・のどの痛み
新型コロナウイルス感染症は感染症法上の取り扱いが5類へ移行しましたが、発熱外来の対応を継続しております。コロナウイルスやインフルエンザなど感染症の疑われる方については医院下の駐車場(屋根・パーティション付き)で診察させていただきますので、ご了承ください。発熱がある方、発熱がなくても咳や咽頭痛などの風邪症状がある方は、来院前に電話でご連絡をいただきますようお願いします。ご協力をよろしくお願いします。
生活習慣病
糖尿病・脂質異常(高コレステロール血症)・高血圧といった生活習慣病は喫煙とともに動脈硬化の原因となります。たいていは無症状ですが、長期に動脈硬化が持続すると脳梗塞や心筋梗塞を発症しやすくなるため、それらを予防するために生活習慣病の治療が勧められます。健康診断などで血糖やコレステロール、血圧など数値の異常を指摘された方はご相談ください。治療は薬物療法に限らず、食事・運動療法や禁煙など、生活習慣の改善を通じて目標を達成することになります。
脳梗塞・心筋梗塞後の予防
脳梗塞・心筋梗塞を起こしてしまった後の再発予防のことを二次予防と呼びます。糖尿病・脂質異常(高コレステロール血症)・高血圧・禁煙といった動脈硬化治療の継続と、抗血栓薬(アスピリンなど)内服が二本柱となります。出血性の副作用に注意しつつ長期に継続する必要があります。脳梗塞・心筋梗塞の入院治療を受け、退院された後に近医での投薬を希望される方はご相談ください。
下痢・腹痛
多くの下痢はウイルス性腸炎であり、適切な水分補給で治癒を待つことをお勧めしています。細菌性腸炎も自然に軽快することがほとんどですが、高熱・強い腹痛・血便などがあるときに抗生物質(抗菌薬)を服用したほうがよいことがあります。基礎疾患がある方、ご高齢の方などで嘔吐症状が強くて水分摂取が難しいときは点滴、そのための入院が必要になることもあります。下痢を伴わない急な腹痛では、虫垂炎や胆嚢炎、胆管炎、結腸憩室炎など速やかに診断と治療(ときに手術)の必要なことがあります。水分摂取で経過観察・抗生物質投与・総合病院への紹介など、適切に提案させていただきます。
めまい
急なめまいは発作性めまいと持続性めまいに区別して考えます。発作性めまいは体を動かすと生じて、じっとしていると治まるものの、動くたびに出現するめまいです。そのうち良性発作性頭位性めまいと呼ばれるものは、受診したその場で簡単な動作で治せることがあります。治らないこともありますが、多くは自然に改善します。持続性のめまいはじっとしていても治まることなく続くめまいです。こちらは内耳の異常によるものと脳の異常(多くは脳梗塞)によるものに区別されます。持続性めまいについては脳梗塞によるものを正しく疑い、総合病院へ紹介することが重要です。
持続する発熱・倦怠感
1ヵ月を超えて持続する発熱や長期の倦怠感、関節の痛みなどの原因について考えるためには、風邪や肺炎、腸炎といった急性の感染症とは違う捉え方が必要です。感染部位のわかりにくい感染症、感染症ではない原因により体内に生じる炎症、悪性腫瘍など、詳しい検査(血液検査や画像検査)が必要なものが多くなります。私自身も勤務している市立奈良病院の外来(総合診療科)など、総合病院へ紹介いたしますので、ご相談ください。
喘息・肺気腫
それぞれ別の病気ですが、治療薬は共通しています。喘息の治療は発作を起こしにくくすること、肺気腫の治療は長期的な呼吸機能の低下を緩やかにすることが目的になります。肺気腫のある方は肺癌や心血管病(脳梗塞や心筋梗塞)のリスクも高いので、総合的に考えて予防のための医療を提案させていただきます。
禁煙補助療法
喫煙は動脈硬化や肺気腫、肺癌などの危険因子であり、生活習慣病の予防・治療と同じように禁煙は大切です。当院では禁煙補助療法が可能です。希望される方は事前にお問い合わせください。詳しい情報はこちらをご参照ください。
皮膚科
日常皮膚疾患を診療しています
かぶれ、虫刺されなどの湿疹、細菌、足白癬やヘルペスなどの皮膚感染症、蕁麻疹、アトピー性皮膚炎などの慢性疾患などご相談ください。手術や入院が必要な重症の場合は近隣の基幹病院にご紹介いたします。
(小嶌綾子)
予防接種
帯状疱疹ワクチン
当院では帯状疱疹ワクチンの接種も随時受け付けております。事前にお電話でご予約ください。
現在、帯状疱疹ワクチンは二種類あり、どちらかを選択することができます。簡単にいえば予防効果が高く、費用も高価なほうがシングリックス®(2回接種)、効果が劣るものの費用は安いほうが水痘ワクチン「ビケン」(1回接種)です。
令和6年7月から 奈良市では50歳以上の方の帯状疱疹ワクチン接種費用に助成金があり、医療機関で接種時に申し込むことができます。
詳しくは以下のリンク先をご参照ください。
https://www.city.nara.lg.jp/soshiki/94/198954.html
肺炎球菌ワクチン
成人を対象とする肺炎球菌ワクチンにはニューモバックス®・バクニュバンス®・プレベナー13®の3種類があります。ニューモバックス®は65歳の方または60-64歳で心臓・腎臓・呼吸器・免疫機能に一定の障害を持つ方を対象として定期接種に指定されていて、初回接種に限り自治体から接種費用の一部補助があり、自己負担は3000円となっています。それ以外の年齢の方は任意接種となります。初回接種から5年以上の間隔が空いていれば2回目の接種も可能です。定期接種の詳しい情報は以下のリンクをご参照ください。https://www.city.nara.lg.jp/soshiki/94/10703.html
バクニュバンス®あるいはプレベナー13®も接種可能で、こちらは任意接種となります。一般的には65歳以上の方を対象とします。予防の対象としている肺炎球菌の”型”が違い、ニューモバックス®との併用も有効とされます。両方のワクチンを希望される方には日本感染症学会およびACIP(米国の予防接種の実施に関する諮問委員会)の推奨に従って接種スケジュールを提案させていただきます。詳しい情報は以下のリンクをご参照ください。https://www.kansensho.or.jp/modules/guidelines/index.php?content_id=51
接種費用はいずれも11000円としています。
その他の成人のワクチン
その他の成人のワクチンには、A型肝炎・B型肝炎・破傷風・三種混合(ジフテリア・百日咳・破傷風)・MR(麻疹・風疹)・おたふくかぜ・水痘・帯状疱疹・日本脳炎・インフルエンザワクチンなどがあります。それぞれ、目的やご本人の感染歴などに応じて接種が勧められています(https://www.vaccine4all.jp/)。検討または希望される方はご相談ください。