印章の世界

History / 歴史

 山梨県の印章業は、地元に水晶が産出されるようになった文久年間(1861~63)に水晶印の篆刻から始まったとされています。旧六郷町は江戸時代に農家が足袋(たび)製造を副業とし行商人によって市場が拡大し、山梨の主要産業として水晶の印章に着目した行商人が全国を渡り歩き、印鑑の重要性、重宝さ、生活の必需品であることを説き、販路を開拓してきたことが繁栄のきっかけとなります。

 その中で、印鑑彫刻の技術の習得にも長い年月を要したが、六郷には幾多の修行を経て卓越した技を習得した技術者が数多く生まれました。通信販売も盛んになり、日本全国にカタログを配布し注文を集め、「はんこの町」としての名を上げるようになり、後に六郷の印鑑の生産高は、山梨県における生産量の70%、全国生産の50%を占める伝統工芸品となりました。

 販売、卸、製造、彫刻、ケース、ゴム印、表札等の印象産業にかかわるすべてにおいて卓越した技術者(生産者)により、地域全体が印章団地として機能する日本一の印章(ハンコ)の里として名をはせております。

 

Description / 特徴・産地

 甲州手彫印章は、山梨県甲府市、富士吉田市などで作られている印鑑です。印面彫刻業者や販売業者、印材メーカーなどが山梨県内に業者が全て集まっているように、他県には見られない地場産業となっています。甲州手彫印章の特徴は、印材に柘(つげ)、水牛(すいぎゅう)、水晶(すいしょう)が指定されている点です。

 水晶研磨の技術があった甲州地方の特性を生かして、水晶の印章が生まれました。甲州手彫印章で大切にされているのは、伝統的な道具と技法の継承です。完成した美しい印影を表現するために、印刀製作も伝承されています。

 

 General Production Process / 制作工程

 

字入れ.jpg矢印アイコン 右4.jpeg荒彫り.jpg矢印アイコン 右4.jpeg仕上げ.jpg

 字入れ             荒彫り                    仕上げ

 

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