略 歴

・西井昌夫は兵庫県神戸市出身、配偶者の和枝は東京都杉並区出身。東京で子育てをしていた1980年代、「食の安全」に強い関心を持つ。和枝はヤマハ音楽教室講師、昌夫は無農薬・有機栽培農産加工品販売業界に在籍した後印刷会社に勤務。

・2007年、初めて佐渡を訪れる。山あり海あり、あまり開発の手が入っていない自然の豊かさ、民宿で食べたコメや刺身の美味しさ、人の穏やかさなどに感動する。

・2007年10月、トキ自然ガイドを頼んだことがきっかけとなり、津田政明氏(故人)と知り合う。無農薬無化学肥料はざがけ米作りを業とする氏の生き様に惚れ、佐渡へ移住することを決意する。

・2008年度中、毎月のように佐渡を訪れ、市の空き家情報をはじめ、知り合ったIターンの方の情報などにより家探し。

・2009年4月、市営羽茂住宅に当選し、念願の移住を果たす。

・2009年6月初旬、篤農家高野栄一氏(ル・レクチェ・ガーデンTAKANO代表)と知り合い、柿、ル・レクチェなどの農作業見習いを始める。以来現在に至るまで、高野家とは家族ぐるみのおつきあい。

・2010年、園地を借り「認定農業者」となる。柿2.8反(慣行栽培)、水稲6.5反(無農薬・無化学肥料栽培7畝、7割5分減農薬・減化学肥料2反3畝)の栽培からスタート。初めて自分で作ったはざ掛け米、その味に感動する。一方柿栽培では、微細な傷や少しの変形により毎年大量の柿が廃棄されていることを身をもって知り、胸を傷める。

・2012年、あんぽ柿・干柿等の柿加工品目を製造、同時にオリジナル商品の企画を考える。屋号を現在のfarmEASEとし、ポスター、パッケージ、チラシ、POP等すべて自作する。初のカット干柿オリジナル商品「かきリン」販売開始。

・2013年、「干柿のラム酒漬け」販売開始。「かきリン」と共に“新しい佐渡島みやげ”として定着し始める。

・2015年、「かきリン」を商標登録。初の冷凍カット柿「佐渡羽茂の甘い柿(現在の「南佐渡の甘い柿」)」販売開始。佐渡汽船売店等で販売され、定番商品となる。

・2016年、「干柿のラム酒漬け」に使用していた柿色の袋がメーカー取扱中止品となった。佐渡金山の世界遺産登録の機運が高まっていたのを機に金色の袋を採用、デザインも変更、現在の「ラム・アンシャンテ」に改名。

・2019年、一般財団法人赤泊振興公社のあんぽ柿加工場を借り受け、規模を拡大。柿園地もそのまま引き継ぎ、2町歩となる。公社従来在籍の臨時雇用者も継続して雇用、またこの年初めて正社員を採用し、繁忙期は従業員数約20名体制となる。生産量が飛躍的に増大し「かきリン」、「ラム・アンシャンテ」等オリジナル品目が通年供給可能となり、販路拡大に努める。

・2020年、従来好評を得ていた「干し芋」の作付けを倍増、新たに夏場の売上確保を目標にアラゲキクラゲのハウス栽培を開始、生キクラゲ・乾燥キクラゲとして販売。島内スーパー等で好評を得る。

 コロナ禍の影響を大きく受け、春・夏の観光客向け需要が大きく落ち込み売上は激減したが、このキクラゲと、冬場のあんぽ柿(若者向けにパッケージを新たなデザインに変更)の売上により総合的には昨年並みを維持することができた。

・同年11月、佐渡乳業との初コラボ商品「かきリンヨーグルト」発売開始。プレミアムなヨーグルトに干柿ならではのうまみと深い味わいが評判となる。

・2021年、従来品のブラッシュ・アップや新たなターゲット層に向けた新商品開発、ネット販売拡大等営業強化につとめ、売上を増加、雇用を維持し、コロナ禍を乗り越える経営体質を目指す。

・2022年7月、「ラム・アンシャンテ」を商標登録。

・2022年12月18日、降り続いた大雪の影響で島内4,000箇所以上で土砂崩れや落石・倒木等により送電線が切断、大規模停電となる。当園の「かきりん工場」加工場の乾燥機や冷蔵庫、除湿乾燥機などもすべて停止、機能不全となる。乾燥工程途中のあんぽ柿・冷凍在庫商品への対応に追われ、パートさんたちの作業環境はLEDランタンや充電式ライトなどを駆使し、通常作業を継続できるよう対応した。加工場のある徳和地区が復旧までにもっとも時間がかかり、歴史に残る9日間の長期停電事故となった。

 降雪の重みできくらげ栽培ハウスが全壊する。

 条件の悪い園地を返上、柿栽培面積を1.5町歩に減らす。

・2023年、前年の長期停電で乾燥工程途中であったあんぽ柿をあきらめ、干柿(一口サイズ)として売り出す。反響もよく引き合いも複数あり、一定程度の損失補填を果たす。夏は旱魃で降雨量がほとんどなく、スピード・スプレイヤー(通称SS)を使い、柿栽培では初めての散水作業をする。11月初旬、在来柿の収穫最盛期に雹が降り、収量4割減となる。温暖化の影響を思い知らされた。一方、地下茎作物であるサツマイモはとくに影響がなく例年以上の収量があった。

 きくらげ栽培ハウスを再建、庫内温度上昇を抑制し、雪の滑り効果が期待できる白コートで覆った。

・2024年、「とも子の神楽」(佐渡市住吉)とのコラボ商品「きくらげの神楽なんばん漬」を新発売。きくらげの規格外品を利用したフードロス問題に対応した商品であり、ピリッと爽やかな辛味が評判となる。ごはんのおかずの他、酒類のおつまみとしても最適である。

 同年、「昔ながらの塩っぱい梅干」(無農薬栽培の梅のみ使用、3年ものの梅干)製作時の副産物である梅酢を「白梅酢」として販売開始。梅ミネラルたっぷりの万能調味料としてバイヤーの注目を集める。

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