Tel / 03-3469-0511

ザ・スズナリ

1983年1月~6月 上演の軌跡

     

1983昭和58年)1~6     7~12月コチラ

1

 

1/6~1/23

下北沢ザ・スズナリ'83シネマ

『エデンの裔』

『黄色い銃声』 

 

 img262.jpg

 

 

1/9~1/18

善人会議

 『冬のコンサート』 

 ~ 優しさを持て余した、僕たちは。 ~

 

 img258.jpg

 

 

1/20

『六角精児ソロコンサート』

 

1/24

スズナリ新春対談

 『竹内銃一郎 VS 北村想』

 (司会進行 横内謙介)

 

img394.jpg

 

 

 

 1/28~1/30

夢知無恥

 『大・大・大好き』  

 

img269.jpg

 

概説

(以下敬称略)

  

1月6日~23日、ザ・スズナリ'83シネマ。ザ・スズナリ初の映画上映。『エデンの裔』『黄色い銃声』の二本立て。

『エデンの裔』は北村想が脚本を書き出演もした。特別出演:板東英二、制作:小熊秀司(小熊ヒデジ)。

『黄色い銃声』は、竹内銃一郎、西村克己(木場克己)、飯田孝男、石井愃一、特別出演としてリリィらが出演した。 

 

1月9日~18日、善人会議『冬のコンサート -優しさを持て余した、僕達は。-』(作:横内謙介 演出:吉川博宗)。六角精児・襲名披露公演。厚木高校出身の木原実が出演。木原はのちに花組芝居に参加。さらにのち気象予報士の資格をとりお天気キャスターデビューする。今公演では観客数27人という日があり、善人会議~扉座時代を通じ史上最低入場数記録だった。(扉座HPより)

 

1月20日、『六角精児ソロコンサート』。『冬のコンサート』観客感謝イベントその1

 

1月24日、スズナリ新春対談『竹内銃一郎 VS 北村想』(司会進行:横内謙介。"ザ・スズナリ'83シネマ"の関連企画ならびに『冬のコンサート』観客感謝イベントその2。 

 

1月28日~30日、夢知無恥『大・大・大好き』(作・演出:下等ひろき)

 

2月3日~13日、第二次演劇団『帝国月光写真館』(作:高取英 構成演出:流山児祥)。流山児祥+高取英の〈戦前派三部作 完結編〉

 

2月19日~20日、架空庭園『The MASK GAME』(作・演出:品川能正)。品川は1992年、東京ギンガ堂を旗揚げする。

 

2月22日~3月21日ザ・スズナリの企画による4劇団連続競演。テーマは”女”。上演順は以下。

 

①俳小

②八騎人

③岸田理生事務所+楽天団

④鳥獣戯画

 

2月22日~27日、俳小『傾城買四十八手』(作:山東京伝 演出:早野寿郎)。江戸時代の同名の洒落本(遊郭を舞台にした対話形式の風俗小説)を舞台化。初日の二日前に、今公演の演出家で劇団創設者の早野寿郎が逝去した。(関連記事

 

3月1日~6日、八騎人『命短し 恋せよ 乙女』(作・演出:高谷信之)。松井須磨子を中心に女同士の葛藤・確執を描いた。

 

3月9日~13日、岸田事務所+楽天団『火學 お七』(作・岸田理生 演出:和田喜夫・岸田理生)。1974年から天井桟敷で寺山修司の脚本共作をしていた岸田は、哥以劇場('77)解散後、岸田事務所('81)を創設。演出家・和田喜夫率いる楽天団と今作で合流し、岸田事務所+楽天団を結成。“女”がテーマであるにもかかわらず、企画中、唯一の女性作家作品であった。なお、寺山はこの2ヶ月後急逝する。

 

3月16日~21日、鳥獣戯画『好色五人女』(原作:井原西鶴 脚本・演出:知念正文)。早稲田大学在学中につかこうへいらと劇団「暫」で活動していた知念は1975年劇団鳥獣戯画を結成。美内すずえのコミック『ガラスの仮面』に登場する『劇団一角獣』は、当時の鳥獣戯画がモデルになったものである。知念はじめ看板女優、石丸有里子は今でもザ・スズナリの舞台に立ち続けている(2017年現在)。

 

3月25日~27日、夢知無恥お花見公演『踊る大極道 ビートで仁義!』(作・演出:犬塚裕道、下等ひろき)

 

4月1日~5日、水曜座『獏の笑う日』(作・演出:大森 茂 演出:島田親一)

 

4月9日~18日、演劇集団ホンダスタジオ『トラストD・E』(作:斎藤 憐 演出:岡村春彦)。斎藤が1969年自由劇場の若手俳優に書き下ろした作品。

 

4月21日~24日、二人会『やよいの空は -杖物語-』(作:石澤富子 演出:水田晴康)。宣伝美術は状況劇場や天井桟敷を手掛けた合田佐和子。

 

4月25日~30日、本田洋三プロデュース『話してくれ雨のように』『風変りなロマンス』(作:テネシー・ウィリアムズ 演出:澤井杏介)

 

5月2日~5日、善人会議『優しいと言えば、僕らはいつもわかりあえた。』(作・演出:横内謙介)。前年に好評のため再演。

 

5月7日~9日、ファンキーズカンパニー『夢の鳥籠』(作:前田順之介 演出:小原宏裕)

 

5月12日~17日、演劇集団ACT『朝 きみは汽車にのる』(作:小松幹生 演出:吉田 悟)

 

5月20日~22日、演戯団顕身舎『胃痙攣は空模様にのって』(作:川村駿明 構成・演出:桑原二郎)

 

5月26日~29日、夢知無恥『スピッツの涙』(作・演出:蒲郡風太郎)

 

6月7日~26日、転位・21『勝手にしやがれ -克美茂トルコ嬢殺人事件-』(作・演出:山崎哲)。山崎と同様、犯罪をモチーフにする別役実との対談(チラシ裏)が興味深い。

 

別役「僕の場合、事件が起るとそれが記憶になるまでの時間を経て、(ですから古い事件になってしまうけど)記憶の中の事件というかたちで事件を扱う。我々の記憶に対する作業ということになるんですね。あなたの場合は、もっと近いですから。(笑)」

 

山崎「近いというか・・・。僕は、パッと読んだとき、写真を見たときにうける刺激。生にストレートにうけたときの刺激というのを、今それはなんであるのかというかたちで書きたいから、どうしても近くなると思うんです。」

 

(中略)

 

別役「犯罪を扱う場合の切り口が違うね。犯罪におもむく人間の、表皮に被われてない生の人間が、犯罪に直接にすいつくという、その切り口を書こうとしている感じがするわけですよ、あなたの場合。そういう意味で、生っていうことだろうけど。僕は表皮を通じて、表皮の向う側にある犯罪を書くということにならざるをえないね。」(「流行通信」'82・4月号より)

 

6月29日~7月26日、加藤健一事務所『ザ・シェルター』(作:北村想 演出:大杉祐)。『寿歌』『審判』などの演出を手掛け(加藤健一事務所)、私塾"大杉学校"で多くの演劇人を育てた大杉の演出。加藤はじめ木野花、綾田俊樹、熊谷真実が出演した。

 

 

7月~12月コチラ 

 



 1983年(昭和58年)という時代

 

【国内主要ニュース 】

 

田中角栄元首相に実刑判決

大韓航空機撃墜事件

日本海中部地震、東北に大被害

三宅島大噴火

レーガン大統領来日

免田被告に無罪判決 

「おしん」ブーム

戸塚ヨットスクール校長を逮捕

 

 

【 海外主要ニュース 】

 

国際監視軍爆破事件を含むレバノン問題

ソ連による大韓航空機撃墜事件

米軍のグレナダ侵攻

フィリピン野党指導者ベニグノ・アキノ氏暗殺

イラン・イラク戦争の激化

ポーランド、ワレサ委員長のノーベル平和賞受賞

ラングーン爆弾テロ事件 

 

 

【 流行歌 】

 

『さざんかの宿』 大川栄策

『矢切の渡し』 細川たかし

『めだかの兄弟』 わらべ

『探偵物語/すこしだけやさしく』 薬師丸ひろ子

『氷雨』 佳山明生

『キャッツ・アイ』 杏里

『ガラスの林檎/SWEET MEMORIES』 松田聖子

『セカンド・ラブ』 中森明菜

『フラッシュ・ダンス』 アイリーン・キャラ

『め組のひと』 ラッツ&スター

 

 

【 日本映画 】

 

『南極物語』

『探偵物語/時をかける少女』

『汚れた英雄/伊賀忍法帳』

『男はつらいよ・花も嵐も寅次郎』

『刑事物語2・りんごの詩/プルメリアの伝説』

『プロ野球を10倍楽しく見る方法』

『幻魔大戦』

『楢山節考』

『伊賀野カバ丸/他』

 

 

【 外国映画 】

 

『スター・ウォーズ/ジェダイの復讐』

『フラッシュダンス』

『007/オクトバシー』

『ランボー』

『愛と青春の旅立ち』

『トッツィー』

『スーパーマンⅢ 電子の要塞』

『食人族』

『地中海殺人事件』

 

 

【 ベストセラー 】

 

『探偵物語』(赤川次郎)

『ひとひらの雪』 (渡辺淳一)

『二つの祖国』上・中・下 (山崎豊子)

『続・気くばりのすすめ』 (鈴木健二)

『迷走地図』上・下 (松本清張)

『生きて行く私』上・下 (宇野千代) 

 

 

2

 

2/3~2/13

第二次演劇団

 『帝国月光写真館』 

 

img271.jpg

 

 

2/19~2/20

架空庭園 

 『仮面 The MASK GAME』 

 

 img276.jpg

 

 

ザ・スズナリ企画

”女”がテーマの4劇団連続競演

 

img279.jpg

 

 

2/22~2/27

俳小

『傾城買四十八手』

 

  img283.jpg

 

3

 

3/1~3/6

八騎人

『命短かし 恋せよ 乙女』

 

 img282.jpg

 

 

3/9~13

岸田事務所+楽天団

『火學 お七』

 

 img295.jpg

 

 

3/16~21

鳥獣戯画

『好色五人女』

 

img300.jpg

 

 

3/25~27

夢知無恥お花見公演

『踊る大極道 ビートで仁義!』

 

img302.jpg

 

4

 

4/1~5

水曜座

『獏の笑う日』

 

 img305.jpg

 

 

 4/9~4/18

演劇集団ホンダスタジオ

『トラストD・E』 

 

img308.jpg

 

 

4/21~4/24

二人会

『やよいの空は』

- 杖物語 - 

 

img315.jpg

 

 

4/25~4/30

本田洋三プロデュース

『話してくれ雨のように』

『風変りなロマンス』 

 

img323.jpg

 

5

 

5/2~5/5

善人会議

『優しいと言えば、

僕らはいつもわかりあえた。』

 

img326.jpg 

 

 

5/7~5/9

ファンキーズカンパニー

『夢の鳥籠』

 

img327.jpg

 

 

5/12~5/17

演劇集団ACT

『朝 きみは汽車にのる』

 

img328.jpg

 

 

5/20~5/22

演戯団顕身舎

『胃痙攣は空模様にのって』

 

img330.jpg

 

 

5/26~5/29

夢知無恥

『スピッツの涙』

 

img333.jpg

  

6

 

6/7~26

転位・21

『勝手にしやがれ』

- 克美茂トルコ嬢殺人事件 -

 

 img335.jpg

 

 

6/29~7/26

加藤健一事務所

『ザ・シェルター』

 

img338.jpg

 

◀ 1982年7~12月へ     1983年7~12月へ