1983年1月~6月 上演の軌跡
1983(昭和58年)1~6月 7~12月はコチラ
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1/6~1/23 ♦下北沢ザ・スズナリ'83シネマ 『エデンの裔』 『黄色い銃声』
1/9~1/18 ♦善人会議 『冬のコンサート』 ~ 優しさを持て余した、僕たちは。 ~
1/20 ♦『六角精児ソロコンサート』 + 1/24 ♦スズナリ新春対談 『竹内銃一郎 VS 北村想』 (司会進行 横内謙介)
1/28~1/30 ♦夢知無恥 『大・大・大好き』
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概説 (以下敬称略)
1月6日~23日、ザ・スズナリ'83シネマ。ザ・スズナリ初の映画上映。『エデンの裔』『黄色い銃声』の二本立て。 『エデンの裔』は北村想が脚本を書き出演もした。特別出演:板東英二、制作:小熊秀司(小熊ヒデジ)。 『黄色い銃声』は、竹内銃一郎、西村克己(木場克己)、飯田孝男、石井愃一、特別出演としてリリィらが出演した。
1月9日~18日、善人会議『冬のコンサート -優しさを持て余した、僕達は。-』(作:横内謙介 演出:吉川博宗)。六角精児・襲名披露公演。厚木高校出身の木原実が出演。木原はのちに花組芝居に参加。さらにのち気象予報士の資格をとりお天気キャスターデビューする。今公演では観客数27人という日があり、善人会議~扉座時代を通じ史上最低入場数記録だった。(扉座HPより)
1月20日、『六角精児ソロコンサート』。『冬のコンサート』観客感謝イベントその1
1月24日、スズナリ新春対談『竹内銃一郎 VS 北村想』(司会進行:横内謙介。"ザ・スズナリ'83シネマ"の関連企画ならびに『冬のコンサート』観客感謝イベントその2。
1月28日~30日、夢知無恥『大・大・大好き』(作・演出:下等ひろき)
2月3日~13日、第二次演劇団『帝国月光写真館』(作:高取英 構成演出:流山児祥)。流山児祥+高取英の〈戦前派三部作 完結編〉
2月19日~20日、架空庭園『The MASK GAME』(作・演出:品川能正)。品川は1992年、東京ギンガ堂を旗揚げする。
2月22日~3月21日、ザ・スズナリの企画による4劇団連続競演。テーマは”女”。上演順は以下。
①俳小 ②八騎人 ③岸田理生事務所+楽天団 ④鳥獣戯画
2月22日~27日、俳小『傾城買四十八手』(作:山東京伝 演出:早野寿郎)。江戸時代の同名の洒落本(遊郭を舞台にした対話形式の風俗小説)を舞台化。初日の二日前に、今公演の演出家で劇団創設者の早野寿郎が逝去した。(関連記事)
3月1日~6日、八騎人『命短し 恋せよ 乙女』(作・演出:高谷信之)。松井須磨子を中心に女同士の葛藤・確執を描いた。
3月9日~13日、岸田事務所+楽天団『火學 お七』(作・岸田理生 演出:和田喜夫・岸田理生)。1974年から天井桟敷で寺山修司の脚本共作をしていた岸田は、哥以劇場('77)解散後、岸田事務所('81)を創設。演出家・和田喜夫率いる楽天団と今作で合流し、岸田事務所+楽天団を結成。“女”がテーマであるにもかかわらず、企画中、唯一の女性作家作品であった。なお、寺山はこの2ヶ月後急逝する。
3月16日~21日、鳥獣戯画『好色五人女』(原作:井原西鶴 脚本・演出:知念正文)。早稲田大学在学中につかこうへいらと劇団「暫」で活動していた知念は1975年劇団鳥獣戯画を結成。美内すずえのコミック『ガラスの仮面』に登場する『劇団一角獣』は、当時の鳥獣戯画がモデルになったものである。知念はじめ看板女優、石丸有里子は今でもザ・スズナリの舞台に立ち続けている(2017年現在)。
3月25日~27日、夢知無恥お花見公演『踊る大極道 ビートで仁義!』(作・演出:犬塚裕道、下等ひろき)
4月1日~5日、水曜座『獏の笑う日』(作・演出:大森 茂 演出:島田親一)
4月9日~18日、演劇集団ホンダスタジオ『トラストD・E』(作:斎藤 憐 演出:岡村春彦)。斎藤が1969年自由劇場の若手俳優に書き下ろした作品。
4月21日~24日、二人会『やよいの空は -杖物語-』(作:石澤富子 演出:水田晴康)。宣伝美術は状況劇場や天井桟敷を手掛けた合田佐和子。
4月25日~30日、本田洋三プロデュース『話してくれ雨のように』『風変りなロマンス』(作:テネシー・ウィリアムズ 演出:澤井杏介)
5月2日~5日、善人会議『優しいと言えば、僕らはいつもわかりあえた。』(作・演出:横内謙介)。前年に好評のため再演。
5月7日~9日、ファンキーズカンパニー『夢の鳥籠』(作:前田順之介 演出:小原宏裕)
5月12日~17日、演劇集団ACT『朝 きみは汽車にのる』(作:小松幹生 演出:吉田 悟)
5月20日~22日、演戯団顕身舎『胃痙攣は空模様にのって』(作:川村駿明 構成・演出:桑原二郎)
5月26日~29日、夢知無恥『スピッツの涙』(作・演出:蒲郡風太郎)
6月7日~26日、転位・21『勝手にしやがれ -克美茂トルコ嬢殺人事件-』(作・演出:山崎哲)。山崎と同様、犯罪をモチーフにする別役実との対談(チラシ裏)が興味深い。
別役「僕の場合、事件が起るとそれが記憶になるまでの時間を経て、(ですから古い事件になってしまうけど)記憶の中の事件というかたちで事件を扱う。我々の記憶に対する作業ということになるんですね。あなたの場合は、もっと近いですから。(笑)」
山崎「近いというか・・・。僕は、パッと読んだとき、写真を見たときにうける刺激。生にストレートにうけたときの刺激というのを、今それはなんであるのかというかたちで書きたいから、どうしても近くなると思うんです。」
(中略)
別役「犯罪を扱う場合の切り口が違うね。犯罪におもむく人間の、表皮に被われてない生の人間が、犯罪に直接にすいつくという、その切り口を書こうとしている感じがするわけですよ、あなたの場合。そういう意味で、生っていうことだろうけど。僕は表皮を通じて、表皮の向う側にある犯罪を書くということにならざるをえないね。」(「流行通信」'82・4月号より)
6月29日~7月26日、加藤健一事務所『ザ・シェルター』(作:北村想 演出:大杉祐)。『寿歌』『審判』などの演出を手掛け(加藤健一事務所)、私塾"大杉学校"で多くの演劇人を育てた大杉の演出。加藤はじめ木野花、綾田俊樹、熊谷真実が出演した。
7月~12月はコチラ
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2/3~2/13 ♦第二次演劇団 『帝国月光写真館』
2/19~2/20 ♦架空庭園 『仮面 The MASK GAME』
ザ・スズナリ企画 ”女”がテーマの4劇団連続競演
2/22~2/27 ♦俳小 『傾城買四十八手』
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3/1~3/6 ♦八騎人 『命短かし 恋せよ 乙女』
3/9~13 ♦岸田事務所+楽天団 『火學 お七』
3/16~21 ♦鳥獣戯画 『好色五人女』
3/25~27 ♦夢知無恥お花見公演 『踊る大極道 ビートで仁義!』
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4/1~5 ♦水曜座 『獏の笑う日』
4/9~4/18 ♦演劇集団ホンダスタジオ 『トラストD・E』
4/21~4/24 ♦二人会 『やよいの空は』 - 杖物語 -
4/25~4/30 ♦本田洋三プロデュース 『話してくれ雨のように』 『風変りなロマンス』
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5/2~5/5 ♦善人会議 『優しいと言えば、 僕らはいつもわかりあえた。』
5/7~5/9 ♦ファンキーズカンパニー 『夢の鳥籠』
5/12~5/17 ♦演劇集団ACT 『朝 きみは汽車にのる』
5/20~5/22 ♦演戯団顕身舎 『胃痙攣は空模様にのって』
5/26~5/29 ♦夢知無恥 『スピッツの涙』
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6/7~26 ♦転位・21 『勝手にしやがれ』 - 克美茂トルコ嬢殺人事件 -
6/29~7/26 ♦加藤健一事務所 『ザ・シェルター』
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