緊急時の対処法

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呼吸をしていない場合
人工呼吸をします
1. 犬を横向きに寝かせます。
2. 犬の口を押さえ空気が漏れないようにして鼻の穴から強く空気を吹き込みます。       
  1回に3秒くらいの割合で肺に空気が入り持ち上がるまで数回行ないます。
3. 胸のふくらみや口元に顔を近づけて約1分間犬が自力で呼吸しているかどうか確かめます。
4. 自力で呼吸が行なえない状態であれば続けて人工呼吸を行ないます。 

呼吸、鼓動共にがない場合
人工心肺蘇生法をします。

1. 犬の腹部を上にして寝かせます。
2. 寝かせた犬の頭部側に両膝をついてしゃがみ、手の平が犬の胸部両側面にあた
  るように置きます(犬の心臓は、前足の関節部から後方約5cmの位置←あばらのすぐした)
3. 1、2と数えながら手の平で下方に押しつける様に力を加えます。
  わんちゃん等の大きさによって力加減は変えて下さい。
4. 次の3で力を抜きます。小型犬・猫の場合は1秒に2回くらい、中型犬・大型  犬の場合は2秒に3回くらいのリズムで胸  を押していきます。
  軽く胸がたわむくらいで。
  ペットがとても小さい場合は片手で胸を挟むようにして下さい。
5. 次に人工呼吸を行ないます。マッサージを15回ほど行い人工呼吸を2回行   う、といった手順で繰り返します。
6. 約1分間様子を見ます。呼吸が再開したか、心臓の動きが感じられるかを観察  します。
7. 蘇生されない場合は繰り返し行ないます(心臓が蘇生しても呼吸が自力で行なえない場合は人工呼吸のみ行ないます)。 

血が出ている場合

少量ならば、幹部を水で洗った後、過水化水素水等で(高い殺菌性があります。オキシドールにも3%含まれています。)軽く消毒してから清潔なガーゼ、脱脂綿を押し当てて5分くらいじっとします。
血でいっぱいになったらその上からまたガーゼを押し当てて止血して下さい。
もし多量ならば、腕や足などからの出血がひどく血が止まりにくい時には、
出血部位から体に近い部分を軽く縛って血を止める方法もあります。
傷口のすぐ上の場所を手で握るか、包帯で軽く縛りまたは、布に輪っかを作りそこに棒をさしてねじって止めてもいいです。
1分後に少し緩めてみて血が止まっているかどうか確認します。
必ず一旦緩めて下さい。止めたままだと壊疽する可能性があります。
止まっていれば、傷口をガーゼで強めに覆います。耳や尻尾の先端部は少し動くだけでも再出血しやすいので、固定させるように頭や体と一緒に包帯で巻くようにして下さい。必ず、獣医師に電話した後相談しながら行って下さい。

骨折

幹部を動かさないように板やラップの芯など固定できるもので固定して病院へ。
折れた骨が皮膚を突き破り露出しているような開放骨折の場合、露出した部分からの細菌感染を防ぐため、オキシドールなどで、清潔にします。タオルを患部に当て獣医師の元へ運びます。 

熱射病 

ホースで体に水をかけたり、冷たい水の中で体を冷やします。
また、リンパや血液等が集中しているところ首、脇下、うち太もも、頭等をアイスノン等で冷やしたり、おなかの毛を剃るのもいいです。そのまま病院へ。

低体温症 

犬の正常な体温は38.0~38.2℃です。36℃以下に下がると機能が低下していきます。毛布をかけて湯たんぽ等で暖めて下さい。
火傷
 火傷をした動物は、痛みのために興奮しているので、噛まれないように注意しながらバスタオルなどでくるんで、暴れないように保定して下さい。
患部にタオルなどをあてて冷水をかけ、熱がなくなるまで冷やします。患部が広範囲の場合や全身の場合は体全体を冷水につけて冷やします。
化学薬品による火傷の場合には毛に付着した薬品を水でよく洗い流して下さい。とれなければ薬品のついた毛を刈り取ります。
出来る限りはやめに病院へ。
誤飲
異物を飲み込んでしまった時は、オキシドール5~10cc(小さじ1~2)、または微温湯60ccに小さじ2の食塩を入れた食塩水を飲ませ、吐かせます。(体が小さい子には少な目に。)一回で吐かなければ15分おきに飲ませます。
  紐やリボンのような細長いものを飲み込んだ時は、一部が口から出ていても、無理に引っ張ったりせずにそのままにして病院へ。
異物が見えていたら、噛まれないように片手で頭を抑え、片手で、口を開けてピンセット等でそっととって下さい。
見えていなかったら、人でもやるように横隔膜の下を圧迫するか、逆さにして揺する等して下さい。
どちらにしても、病院へ必ず連絡し、指示を仰いで下さい。
感電
コード等を噛んでいる場合は、ゴム手袋等をしてコードをまず、抜いて下さい。
呼吸をしてるか確かめて、していないようならば人工呼吸を。
その時何もなくても、口の中をやけどしていたり、そこから舌等が壊疽する場合もあるので必ず病院へ行って下さい。
けいれん
発作が起こっている間は、とにかく静かにし、騒いだり、体に触ったりすると勢い余って噛まれる可能性があるので、触らないで下さい。
周囲にぶつかって怪我をしそうな物があればどかして下さい。たいていは1~2分でおさまります。
舌をかまないように硬い物(布(飲み込む可能性があるので)、木製品はダメ)を口に挟み、病院へ。