リネンの原料

1 リネンの原料 2 リネンになるまで 3 リネンの特徴 4 リネンランジェリー

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 テルデラン社のフラックス畑 

リ ネ ン の 原 料

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日本ではリネンとラミーのことを「麻」と表記します。リネンはアマ科のアマ(亜麻)という植物の茎から作られる繊維のことを指し、ラミーはイラクサ科のチョマ(苧麻)という植物の茎から作られる繊維です。リネンとラミーは原料も特徴も異なりますが、日本ではひとくくりに麻と呼び、2つ混ざったものを指すことも多くあります。ラミーはとても丈夫で張りがあり、その分リネンより硬くチクチクした印象を与えやすい繊維です。他にも原料の植物よって「大麻|ヘンプ」「黄麻|ジュート」「苧麻|ラミー」「洋麻|ケナフ」「亜麻|リネン」などがあり、それぞれ特徴を持った別のものになるので、一口に麻を「こんな感じの素材」と括るのは正しくありません。

もちろん生育条件も異なります。ラミーの原料の「苧麻」は、高温多湿な東南アジアなどで栽培される多年草の植物で、リネンの原料の「亜麻」は北ヨーロッパの涼しい地方で栽培される一年草の植物です。主な産地はベルギー・フランス北部・オランダ・ロシアなどのある特定の気候の地域に限定されます。また、リネンの品質を安定させるために6年の休耕が必要とされています。したがって自然のままのものは生産された年や畑、種類によっても1つ1つ違ったリネンになります。科学が進んだ現代においても極めて生産条件が厳しい植物なのです。