最近の学校検診では、視力をA、B、C、Dの4段階で表しています。
Aは1.0以上、Bは0.9~0.7、Cは0.6~0.3、Dは0.3未満です。A、Bなら学校の授業に支障を来しませんが、裸眼でBの場合でも、仮性近視や初期の近視、時には治療を要する弱視や目の病気がある場合もありますので、一度は眼科を受診して、視力低下の原因について検査を受けられることをお勧めします。
目に病気がないにもかかわらず、矯正視力が出ない場合には、弱視が疑われます。
弱視が疑われた場合当院では、調節を休ませる目薬を点眼して遠視や乱視など目の状態を詳しく検査します。
ものを見ようとするときには、目の中の筋肉が緊張してレンズの厚さを増しピントを合わせます。この働きを調節といいます。
目の屈折度は調節を休ませた状態で決まります。
ところが、子供は、調節を休ませる事が出来ないので、普段の状態で検査しても正確な度数がわかりません。
したがって、子供で屈折の検査をする場合には調節を休ませる目薬を点眼した状態で検査をしないと意味がないことになります。この検査をしなかったために、実は遠視であるのに、近視と間違えられたり、度の合わないメガネを掛けることがあります。
適正なメガネを処方するためには、調節を休ませる目薬を点眼して検査をすることが大切なのです。