「 ko ko 」 2018
ろうけつ染め 絹、綿、モヘア、ビーズ、紙、酸性染料
タイトルの「ko ko」 とは、漢字で表すと「呱呱」となり赤ん坊の泣く声を意味する。作品は生き物が産まれた瞬間を表現し、クラッカーがはじけて中から何か驚くべきものが次々溢れてくる衝撃を、生命の誕生になぞらえた。中から衝撃音と共に、容量以上の紙テープと紙ふぶきが噴出する様子が驚きと共に、生物の「誕生」「出産」によく似ていると感じたためである。
クラッカーの中からあふれ出てくるぬいぐるみは、勾玉の形をしている。古来勾玉の形には動物の牙や腎臓など多くの説が存在するが、胎児を模しているという一説がある。ぬいぐるみには一つひとつに「瞳」を染め、生の証明ともいえる瞳の力を強く印象付けている。