【3】 きもの攸まるささんに感動させられたこと

日本人って、凄いモノをDNAに持ってるぞと実感させてくれたこと。

 

日本人に生まれて良かったとしみじみ思える。

けど、同時に、私は何をしているのか・・・という想いもセットで来る。

何かしないと日本人としてダメなんじゃないのか、な焦りが。

 

 

 

着付けのお稽古は1回2時間。

 

そこで着物の基本的なことを教えて戴くのですけれど

その後のまったりした時間に、更に価値がある。

 

 

 

長年掛けて集めてこられたコレクションの数々を

思い入れを添えて見せて戴ける。

 

 

 

ご存じのように、着物は1巻きの反物から作る。

 

 

 

1枚の布を切り分けてそれぞれの部分を作っていくのだから

柄は当然反物の状態の時に入っている。

 

 

 

例えば付下げの模様も反物のバラバラの位置に描かれるが

裾で美しく流れるように配置され、縫い目で柄が合うよう配置される。

 

 

 

きちんと作られた着物で柄がずれるなんていう

不細工なことはしない。

 

 

 

そんなことを伺いながら仮縫いされた着物を見ると

なるほど生地をまたぐ模様がそれぞれぴたっと合う。

 

 

 

更に、この複雑な柄が手描きされてるなんて聞くと

とたんに着物の注目点が変わる。

 

 

 

例えば、手彫り手染めの江戸小紋

 

 

あまりに精巧なので、作業を知らなければ

機械で作ったものにしか見えない。

 

 

江戸小紋の98%が機械染めになっている今、

職人の最高技術で作られた手作りの反物も、それと分かる人が居なくなる。

 

 

彫り師の人間国宝は明治生まれの人

 

 

その技に惚れ込み、支え、染めてきた染め師さんも引退されている。

語る人が居なければ、その技があったことすら忘れ去られてしまう。

 

 

そんなこと、まるささんが教えて下さらなければ知らないまま。

 

 

 

 

たまたま浮かんだ2つを挙げましたが、こういう話が次々出てくる。

 

 

着物の決まり事というのは相手を立て皆が氣持ち良く居られる工夫であること。

 

 

 

着物そのものでは傷みやすい所とそうでないところそれぞれの生地の使い分け、

使い回していくための知恵、少なくとも3代先までは普通に着られる作り方、

しつけ糸でさえ、出来るだけ長く切り、次に取っておいた、等々

 

 

 

お話を伺えば伺うほど、

着物は日本人の技と節約と気遣いの塊なのだと思います。

 

 

 

お話が多岐にわたるので、表面的なびっくりや感動も沢山ありますが、

日本人の魂なんだとお腹の底で氣付く、そんな感じがしました。

 

 



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【着物のまるささんです】

 


着物のまるささん ご主人