日本三大弁財天のひとつ天河大辨財天社の主祭神は、市杵島姫命(いちきしまひめのみこと)であり、弁財天としても信仰されています。
現在も音楽や芸能にまつわる祭典や奉納行事が多数執り行われており、またパワースポットとしても知られ、多くの参拝者が絶えることがありません。
栃尾観音堂には「円空」の作である聖観音菩薩立像・大弁財天天女立像・金剛童子立像・護法神像が地元の人の手によって大切に祀られています。円空は江戸時代初期の僧で、各地を遍歴し木仏を彫り残しています。大峯にも修行に訪れ、天川村にはその際に彫られた神像・仏像が16体残されています。
栃尾観音堂の裏手には、円空銀杏と呼ばれる大きなイチョウの木があります。静かな山里に残るお堂には、温かな人の手によって守られて来た天川村の歴史が息づいていました。