店主より一言

 

 

古きを訪ねて美味しさを知る。

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御存知でしょうか。 

鮨の原点は米と魚を醗酵させた保存食でした。

豊作と凶作のある中 天候などの影響で常に安定した食料を確保できなかった昔 次の食材を確保するまでの間 収穫したもの仕留めた獲物 を保存することは生死にかかわる重要なことでした。

 

私たちが食品を電気式冷凍・冷蔵庫で冷やして保存するようになったのは、およそ100年ほど前からです。 人類が誕生してから500万年間、極寒地域の人以外の先祖は限られた素材を塩漬け、乾燥、または微生物の醗酵などの方法で保存してきたものを食べていました。

 

お百姓さんのお供えした米に麹カビが付き「酒」・「酢」・「味醂」・「味噌」・「醤油」などの和食の基本調味料が誕生したと言われています。 

米と麹カビの出会いが無ければ現在の和食文化は無かったということになります。 

海に囲まれ限られた地形の中で 米を育て魚を捕って生活をしてきた日本の風土から生まれた「鮨」には無駄なものがないことがよくわかります。

 

 「美味しい」定義とは? 

太古の時代 生き抜くため これは安全な食物か 身体の栄養になるものか  そんな判断をするのに 嗅覚 味覚が必要だったと考えられています。 「身体に自然な美味しい感覚」「その時代の旨いという味覚」が 現代の私達のDNAに刻まれていると考えています。

 

先祖が試行錯誤し残してくれた 生き延びるための知恵と技術に改めて感謝し今の技術も加え本当の美味しいを探っています。