詳細情報
◆◆ チーズ・サイジング(一本糊付け) ◆◆
チーズ状態の糸に糊を付ける方法。
数年前より、高品質な糊付けが可能であること、そして、小ロット多品種生産に対応できることが理由で、需要が高まってきました。
また、播州織産地では、綛(かせ)糊付に必要な綛(かせ)の供給が大変困難になってきたという事情もあります。
【将来性】
サンプル生地生産のための小ロット・短納期対応が求められています。
さらに、他産地の製品(麻・フィラメント・ウールなど)を播州織の中に取り込むための技術的な研究においても、チーズ・サイジングが果たす役割は大きくなっています。
糊付け・サイジング
織りやすくするために、経糸に糊を付ける工程。
織物によっては、緯糸にも糊を付ける場合があります(例えば絹織物)。また、経糸であっても糊を付けずに織る場合もあります(例えば毛織物)。
一般的には、経糸(たていと)は、緯糸(よこいと)に比べて、製織工程で受けるストレスが大きくなるから経糸には糊を付け、緯糸には糊を付けません。
糊にまつわる言葉
「糊付所」と呼ばれる代りに「糊かい屋」と呼ばれることがしばしばあります。
この「糊をかう」という言葉は、「糊を買う」という事ではなく、「糊を付ける」と言う意味で使っています。
漢字では「交う」または「支う」と書くようです。
建築の「筋交(すじかい)」と同じように、「間に入れて補強する」「支える」という意味があるんですね。
大阪でも、古くから、糊を付ける意味で「糊をかう」と言ったようで、糊を付けた衣類のことを「糊かいもん」と呼ぶそうです。
麻糸の糊付
麻の糊付(麻糊付)も行っています!
リネンの糊付は特に難しく、整経・織布工程の柔軟な協力が無ければ良い製品が出来ません。
麻織物の産地としてはあまり知られていませんが播州織でも麻織物が認めてもらえるよう、麻の藤岡糊付所と認めて貰えるよう努力を重ねています。