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日々のお念仏
百千万劫難遭遇
冬が深まるにつれ、
暖かい部屋から出ていくのが
“億劫”(おっくう)になりますね。
億劫の
“劫”(こう)の字は
きわめて永いことを表わす時間の単位で、
お経の中にもしばしば登場します。
浄土宗の毎日のおつとめに
「無上甚深微妙法 百千万劫難遭遇」という一節があります。
これは
[六道輪廻を抜けるための]
この上なく素晴らしい教えには、
100 × 1000 × 10000 × 劫 という
無限ともいえる永い時間を経ても
遭遇することが難しい。
という意味です。
香炉の心得
香炉(こうろ)とは、
お香を焚くときに使う器のことです。
お線香を立てたり、
お焼香をするのに用います。
浄土宗の日常勤行は
「香炉」についてのお経から始まります。
「 願 我 身 浄 如 香 炉 」
~ 願わくは 我が身の浄きこと 香炉の如く ~
香炉は浄(きよ)らかなもの。
そして、私自身も香炉と同じように
浄らかでありたい。
まず初めにそのことを願い、
お経の本文へと進んでいきます。
お線香を立てる香炉について、
次の2点を意識して浄らかに使いましょう。
1.燃え残った線香をこまめに取り除く
お線香を立てようとしても、
灰が硬すぎて立てられない時があります。
それは、灰の下に
線香の燃え残りがたまっているため。
一本一本は細い線香でも、
連結すると大きなかたまりになり、
これに火がつくと香炉自体が高温になり
火事につながる危険もあります。
目の細かいザルに灰を通すと、
おもしろいほど線香が隠れています。
定期的にお掃除をしましょう。
2.使い終わったマッチを突き立てない
マッチの火を、
香炉の灰に突き立てて消す人がいますが、
これは清らかな行いとはいえません。
マッチの燃えがら入れや
適当な小皿を用意しておき、
使い終わったマッチは
そこへ捨てるようにします。
“我が家の香炉のように
私自身も浄らかでありたい”
それほどの香炉となるように、
心を込めて扱いましょう。
十念(じゅうねん)とは
十念(じゅうねん)とは
「南無阿弥陀佛」を10ぺん称えることです。
10ぺんを一気に称えようとすると、
息が続かない上、今が何回目かわからなくなります。
4回・4回・2回 に分けて、
合間に息継ぎすると称えやすいでしょう。
称えるときは、合掌の姿勢をとります。
1回目から4回目までは
「なむあみだぶ」
5回目から8回目までも
「なむあみだぶ」
9回目は「つ」が入ります
「なむあみだぶつ」
最後の10回目は
「なむあみだぶ」に合わせて頭を下げます。
法要やお説教では、
お坊さんが「同称十念」(どうしょうじゅうねん)と
言いますが、それは
「ご一緒に10ぺんのお念仏を称えましょう」という
呼びかけです。
その時には、その場にいる全員で
「南無阿弥陀佛」を10ぺんお称えします。
お線香の本数と意味
檀信徒さんのご自宅へ月参りに行きますと、
「お線香は何本立てたらいいの?」
「本数には何か意味があるの?」
と質問されることがあります。
実は、浄土宗ではお線香の本数に関して決まりはありません。
その地域の風習や慣例で、1本から3本を立てることが多いようです。
通常は1本お供えすればそれで大丈夫です。
また、本数の意味についても公式な決まりはありませんが、
おおむね次のようにいわれています。
1本 [一心専念弥陀名号]
(お念仏以外の)他の行を交えずに、ひたすら「南無阿弥陀佛」と称える。
2本 [戒香・定香]の二香
日常勤行の最初に「念念焚焼 戒 定 香」とあります。
3本 [仏・法・僧]の三宝に供養する。
聞香という言葉があるように、香りには
かぐ、だけではなく、聞く、という表現もあります。
極楽浄土の阿弥陀様とご先祖様には、
香りと共に、お念仏の声も聞いていただきましょう。