2023/01/25 16:59
施行後のお手入れ方法のご案内 天然い草畳表
【天然い草畳表の敷き込み後のお手入れ方法】
*カビ対策は「3要素のうち1つでも排除」がポイント
畳表は有機質の草を使用しています。
い草は水分を吸収しやすいので、室内が湿気過多になりますとカビが生えてきます。
カビは3要素(栄養・湿気・温度)で発生しますので、この要素のうち1つでも排除できればカビの抑制につながります。
特に1年目の青味のあるうちは、い草に栄養が多い状態ですので、梅雨の時期から気温が上がる夏にかけて、次の事を心がけると効果的です。
●エアコンで温度や湿度を下げる
●1日に1回は部屋の換気を心がける(湿度が淀まないようにする)
●部屋の掃除を心がける(カビ菌の栄養となるものを排除)
●洗濯物の部屋干しは除湿器と併用するなど(湿度を下げる)
*カビが生えてしまったら
●部屋の換気をして、カビている箇所を乾燥させます。エアコンのドライ運転は効果的です。
●畳の目に沿って掃除機で吸い取るか、乾いた雑巾でカビを拭き取ります。
●その後は上記のカビの対策を心がけてください。
*水をこぼした時
い草は植物です。水などこぼしたら直ちに対処してください。
ティッシュペーパーや乾いたタオルなどで上から押さえ、水分を吸い取らせてください。
ゴシゴシと拭き取ると水分が中へと浸透し、シミの原因などになります。
特に新しい畳表は部分的な変色の原因になりますのでご注意ください。
*折り目について
新しい畳表には、時に折り目が目に付くことがあります。地厚な良質品ほど出がちです。この折り目は使用している間に自然に消えます。
*退色と品質の関係
敷き込んだ当初はい草の葉緑素で青味がありますが、半年から1年もすると飴色(黄金色)に変わります。
「青味がなくなる事(葉緑素が分解する事)=品質の劣化」と思われがちですが、退色と畳表の品質はほとんど関係がなく、実入りの良い新芽中心のい草で織った製品は葉緑素が分解しても、草の繊維は長く良い状態で保たれます。
ただ、品質に応じて一定期間を過ぎますと品質の劣化が始まります。これは、一般の敷物と同じように表面の劣化です。
衣服に畳表のい草が付くようになった時などが取り替えの目安となります。
工業製品などは使うほど品質が劣化してきますが、天然い草は使うほどにツヤがでて飴色(黄金色)に変わっていき、この変化を楽しむのも醍醐味です。
日頃のお掃除の際に少しだけ気に掛けていただきますと、長い年月、快適にお過ごしいただけます。