おはぎのこと
季節ごとの「おはぎ」の呼び名とその由来
春 牡丹餅(ぼたもち)
牡丹の花が咲く季節、すなわち春の彼岸に神仏や先祖への供物とされた小豆餡の様子を牡丹の花に見立てたことから。
和漢三才図会には、「牡丹餅および萩の花は形、色をもってこれを名づく」と記されている。
夏 夜船(よふね)
「ペッタン、ペッタン」という音を出さずに作ることができ、隣に住む人にはいつ搗いたのか分からない。
そこで「搗き知らず」→「着き知らず」と言葉遊びをして、夜は暗くて船がいつ着いたのが分からないことから。
秋 御萩(おはぎ)
牡丹餅と同じく、小豆餡の様子を秋の彼岸の時期に咲く萩の花に見立てたことから。
冬 北窓(きたまど)
夜船と同様に「搗き知らず」→「月知らず」と言葉遊びをして、月を知らないつまり月が見えないのは北側の窓だ、ということから。