ドライフラワーについて知りたいことをまとめてみた
1.そもそもドライフラワーって?プリザーブドフラワーとのちがいは?
2.ドライフラワーの寿命は?どれくらい持つの?
3.ブーケ・スワッグ・アレンジ・リース...種類が多くてわからない!
4.プロならこうする!ドライフラワーのおしゃれな飾り方
5.ドライフラワーってお祝いや冠婚葬祭に不向き?
6.自宅で作るドライフラワーが失敗する原因
7.ヒマワリのドライフラワーって無いの!?
8.オーダーメイドが喜ばれる理由
【番外】記念撮影ができるフォトブースについて
NENNENについて...
昨今話題となっているSDGs、食品ロス問題を耳にした方は多いのではないでしょうか。花業界でも売れ残った生花が大量に廃棄されているフラワーロス問題が深刻化しているのが現状です。NENNENではサステナブルの観点から、メイン花材としてドライフラワーを扱うことにより廃棄するお花を極限までゼロに近づけています。
そんなNENNEN店主MAKIがお客様からの質問でとくに多いものをピックアップして質問に答えていきます。
1.そもそもドライフラワーって?プリザーブドフラワーとのちがいは?
ドライフラワーとはなにか?という問いに答えられる人は多いと思います。
Dried flowerは文字通り“乾燥させた花”です。
枯れた花と何が違うねん?と内心思っている方も多いはず。
“乾燥させる”と“枯れる”には意外にも大きな違いがあったのです。
その違いについては6. 自宅で作るドライフラワーが失敗する原因で書いています。
ドライフラワーの作り方として代表的なのが「ハンギング法」です。
生花の状態で逆さ吊りにする、よく目にするアレです。
私もドライフラワーの9割以上をハンギング法で作っています。
こうした方法で乾燥させたものが“ドライフラワーです”
では、
プリザーブドフラワーとは?
こちら、よく混同されます。
生花から作るという点は同じなのですが、製造方法が全く違います。
おにぎりと菓子パンぐらいちがいます。
プリザーブドフラワーをつくるには
エタノールで脱色→グリセリンで形成維持→染色→乾燥
という、どう考えても素人向きではない工程があります。
上記の理由によって、プリザーブドフラワーを自作している花屋さんは皆無に等しいはずです。
種類の多さ・作成に要する時間・品質どれをとっても既に“プリザーブドフラワー”として出回っているものを仕入れる方が効率が良いのです。
2.ドライフラワーの寿命は?どれくらい持つの?
これについては、お花の種類やドライフラワーの品質と保管環境でかなり左右されるため的確な答えは出せません。
ただし、1~2週間でダメになるというものではなく、屋外ならば数か月、屋内の日陰であれば1年~数年程度飾っていただけます。
ただ、先ほども書いた通りお花や環境によっては劣化が早まる場合もあれば数年経ってもほとんど変わらないものもあります。
ドライフラワーが好む環境は、直射日光と直風が当たらない風通しの良い日陰です。
緩やかに退色していくドライフラワーは「替え時がわからない」とよく言われます。
“真っ茶色になっちゃったなぁ“
“季節感がないな“
“新しいのをもらって置く場所がない“
など、きっかけがあれば古株さんにさよならしても構わないと思います。
もちろん、色褪せたドライフラワーは月日を経ないと出せない風合いが魅力的でたくさん集めればとてもおしゃれです。
しかし、放っておくとほこりやカビ、古い花粉が舞ったり、虫がついてしまったりとトラブルが発生しやすくなります。
ライフスタイルに見合ったタイミングでの交換をおすすめします。
3.ブーケ・スワッグ・アレンジ・リース…種類が多くてわからない!
ブーケ(花束)・リースについてはよく周知されていますので説明は割愛いたします。
多くの方が曖昧なのが、スワッグ・アレンジメントのふたつ。
あまり馴染みのない言葉なので「どういったものかわからない」「スワッグとドライフラワーはどう違うの?」というお声をよく頂戴します。
まず基本としてこれらはすべて装飾品の名称であり、使う花材はドライフラワーに限ったものではないということ。
つまり、生花でも造花でも作ります。
アレンジメントとは、ベースに吸水スポンジを入れてそこにお花を挿してつくります。
花瓶がなくても置くだけですぐに飾ることができるので、お祝いからお悔やみまで多方面でギフトに重宝されます。
スワッグとは壁掛け装飾の意。
逆さに吊るす花束型のものが一般的ですが、形はどんなものでも壁掛けであればスワッグです。リースもスワッグのカテゴリーの一部ですね。
ではなぜ、ドライフラワーとスワッグは意味がまちがわれやすいのか?
それは、スワッグはドライフラワーだからです。
はい?
と眉間に皺がよりましたね?
詳しく説明すると、お水に浸けることのできる花束と違い、一般的なスワッグは壁にかけるので給水源がありません。
生花で作っても数日でドライフラワーとなってしまうのです。
そのため、長く楽しめるようにドライフラワーに適した生花で作ることが多く、なんならはじめからドライフラワーで作った方が安定するので“スワッグはドライフラワーでできている“となり、ドライフラワー=スワッグ?と誤認されやすいのです。
4.プロならこうする!ドライフラワーのおしゃれな飾り方
お店で見たらおしゃれだけど、いざ家で飾ろうとしたらいまいちパッとしない…
というか、このドライフラワーダサくないか?
という錯覚に陥ってしまう方が大発生しています。
どうしてそんな怪現象が起こるのか、解説いたします。
4-1飾る場所を決めずに買っていませんか?
空間を華やか且つおしゃれにみせるために飾るのがお花です。
床の間の生け花のように、飾るべきスペースをまず用意するとサイズ・形・色などが定まりやすく迷いにくくなります。
それでもどんなものを飾ればいいかわからないときは飾るスペースの写真を撮ってお花屋さんに見せましょう。
相談時の意思疎通がしやすくなってより理想に近いものを提供できたりおまかせでとてもかわいいものを作ってくれますよ!
4-2スワッグをおしゃれに飾りたい!
家の壁にスワッグを掛けてみたけど全然おしゃれじゃない!
スワッグあるあるです
これは視覚の対比の問題です。
簡単に言うと、縦長のスペースには縦長のものを横長のスペースには横長のものが入ると違和感が消えます。
(横向きに飾れるスワッグはお花屋さんに相談すれば作ってもらえます)
それに加え、飾るスペースに対してスワッグが小さすぎることも原因のひとつです。
殺風景な壁にちんまりとしたスワッグをポツン…は、明らかにアンバランスです。
空間の余白が大切ですので、無理にお花で埋めようとせず、物を置いている場所のそばに飾ってみてください
トイレや玄関、書斎などの狭い空間もおすすめです。
花束型のスワッグを飾るのに適した場所はこちら
・ドア
・ダクトレール
・狭い空間の壁(壁が縦長のことが多いため)
・壁掛けのフックやアイアン、板、流木など(横のラインを強調させる)
・複数個あつめてガーランドをつくる など
4-3ベース(花瓶)選びのポイント
生花、ドライの花束どちらについてもよく勘違いされているのが、小さく細い花瓶に、花束をねじ込もうとされる方です。
結局ねじ込めなくて終了するのですが…
花束は茎をスパイラル状に束ねるので真横から見ると上と下が広がった砂時計型をしています。
これを細長い円柱形の花瓶に入れられる方がおられますが正直おすすめいたしません。
とくにドライフラワーは茎が固いのでミニブーケであっても花瓶の口径は8㎝以上が望ましいです。
花束はふわっと開いた状態が美しく、フローリストはその状態を目指して束ねます。
細い花瓶に入れるということは茎の束がすぼまるということ。
最下部がすぼめば必然的に最上部もすぼみます。
これはデザインが崩れるだけでなく蒸れにもつながるため生花、ドライ問わず避けなければいけません。
花束を入れるのに適した花瓶の形状は口が広く、底も広いものが最適です。
相当大きな花束でないかぎり高さはあまり必要ではありません。
4-4縦長の花瓶の活用法
花瓶の大小に関わらず、縦に細長い花瓶は一輪挿しや、枝ものなど束ねていないお花を生けるのに適しています。
フローリストがよく使う“投げ入れ”という方法があります。
これは、その名の通り花材を一本づつ花瓶に入れていく生け方です。
花を束ねず、吸水スポンジも使わず、花と花瓶の特徴を活かし、茎同士で支え合わせてデザインするためどんな花瓶の形状でも花を生けることが可能です。
しかし、初心者の方とドライフラワーに投げ入れはすこぶる向いていない技法です。
そこで、簡単におしゃれに縦長花瓶を活かす方法は
入れるお花を1種類にする!
ズバリこれです。
ありがちなのが、好きなお花をあれこれ選んだけど、併せてみたら全然可愛くない…というパターン。
こういう場合にご提案させていただいているのが、どれか1種類に絞りましょう!です。
同じ種類をたくさん入れるなら茎の長さは無造作にしてもよし!頭を揃えてもよし!
2~3本なら段違いにするのがおすすめです!
これだけで見違えるほど垢抜けますので是非参考にしてみてくださいね。
5.ドライフラワーってお祝いに不向き?海外では真逆?
“枯れた”というイメージのあるドライフラワーに“死”を連想させる方は少なからずおられると思います。
そのため、お祝いや結婚式、お悔やみの場面には適さないのでは?とよくご質問をいただきます。
たしかに、枯れた印象を与えてしまうのはギフトに不向きかと思います。
しかし、ドライフラワーはプリザーブドフラワーと組み合わせることによりとても色鮮やかになり、枯色のイメージを払拭します。
生花とはまた違ったアーティフィシャルなカラーでナチュラルにもポップにもシックにも自在にデザインできます。
ヨーロッパではドライフラワーは朽ちないという特徴から
“永遠” “感謝” “終わらない友情”
など、ポジティブな花言葉も持たれています。
また、アメリカでは行事や記念日に飾る習慣があり
“永遠に咲く花”として縁起がいいものとされているようです。
海外の価値観は日本ではまだまだ浸透していませんが、私がギフトのご相談で受ける印象では色鮮やかなものを混ぜることで、ネガティブなイメージがかなり軽減されているように感じます。
6.自宅で作るドライフラワーが失敗する原因
簡潔に申し上げると
一番の原因は「乾燥するタイミングが悪い」ということです。
意外と知られていないのが花の鮮度についてです。
美しいドライフラワーを作るには大前提として新鮮で水揚げされた花が必須です。
しかし、収穫したてのお花=新鮮!と思い、お庭の花をそのまま吊るして失敗される方が大勢おられます。
ではなぜお庭のお花が失敗しやすいかというと、お庭に咲いているお花は生きているからです。
刈り取ったすぐとはいえ吸水が十分でないと花や葉が萎れた状態になっています。
意外にも、今から乾燥するというのに植物が脱水状態だときれいなドライフラワーにならないのです。
乾燥前にしっかりと水揚げをして花びらや葉先まで、シャキッとさせてあげることがドライフラワーの出来栄えをかなり左右します。
また、専門的なことを言うと、植物はエチレンという物質を出して熟します。
果実が熟すのもこのエチレンが原因なのですが、花にもこのエチレンが関係してきます。
エチレンは花や葉を植物体から脱離させる境目のところに“離層”という細胞をつくります。
この離層ができてしまうと、遅かれ早かれ葉や花がポロポロと散ってしまうんですね。
ですので、一定期間愛でたお花を乾燥させると散るというのはこのことが原因です。
市場に出回る切り花は、かなり若い段階で収穫されるので散りにくいのです。
当店では花き市場で仕入れた切り花をすぐにドライフラワーに加工しています。
また、乾燥に向かない季節を見極めることもかなり重要です。
植物によって多種多様なため、好きなお花で何度も実験してみるのはたのしいですね。
7.ヒマワリのドライフラワーって無いの!?
「ドライフラワーの花束にヒマワリを入れてほしい!」
このお声は本当にたくさんいただきます。
ここでタイトルの「ヒマワリのドライフラワーはないの?」
という問いに対してですが
答えは「あります」
しかしながら、ヒマワリは乾燥すると萎縮した形になります。
ドライフラワーは押し花のように形状がそのまま残せると思っておられる方が少なくありません。
それもそのはず。
私たち花屋は、乾燥前と色・形があまり変化しない花を選びドライフラワーに加工しているからです。
乾燥すると様変わりしてしまう代表的な花としては
チューリップ・ガーベラ・カーネーション・ユリ・ランの仲間全般、誕生花に指定されている花のほとんど、など
葉物も含め、めちゃくちゃたくさんあります。
原型を留めないほどに変化してしまうお花が多いですが、ヒマワリやチューリップのドライフラワーも好き!という方に出会えると私は高揚感に包まれるのです。
意外ときっぱりと断ることが多いのが
「誕生花を入れてほしい」です。
こればかりは代役が利かないのでお断りするしかなくなります。
誕生花は驚くほどに、そのほとんどがドライフラワーに向きません。
それどころか、限られた季節にしか咲かない花や野草なども多くそもそも市場で出回っていないのです。
スミレやスイートピーの様な柔らかい小花は乾燥したところで
チリッチリに縮れて終了!しなしなになって首すら座らない!
原型を留めないどころか「え?なにこれ?ゴミカス?」
と、悲惨な状態になりシンプルにお花が可哀そうなのです。
ですので、理由を説明して丁重にお断りさせていただいております。
8. オーダーメイドが喜ばれる理由
オーダーメイドはお客様と完成品のご相談を経て作り出すものです。
当店では、カジュアルなインテリアからウェディングアイテム、成人式・七五三のヘアアクセサリー、撮影小物、店舗装飾、フラワーギフト、持ち込み品へのフラワーアレンジ、など
かなり幅広いジャンルに対応しております。
使用する花材についても生花・造花・ドライフラワーで作成可能で
オンライン注文で全国配送可能(生花の場合例外有)です。
私自身、ウェディング業界で培ったスキルがあります。
現在もブーケをはじめウェディングアイテムのオーダーを承っております。
ウェディングアイテムは完全オーダーメイドですので花嫁様との打ち合わせやご相談で好みやご家族・ご友人への想いをたくさん聴かせていただき、それをカタチにしてきました。
その経験があるからこそ、オーダー制というスタイルとなりました。
受け取る方の嗜好、お部屋やお店などの空間に合わせたデザインやサイズのものがつくれることはオーダーメイドだからこそです。
ご依頼主の想いを受け取れること
唯一無二の作品をお渡しできること
“お客様と作品を作る“
これがNENNENにできることです。
【番外】記念撮影ができるフォトブースについて
NENNENでは店内を自由に撮影スタジオとして利用していただけるフォトプランをご用意しております。
フローリストだからつくれるフォトブースも人気。
(フォトブースは定期的に入れ替えがあります)
「子供の誕生日フォトを撮りたいけど自宅じゃ映えない!」
「準備や片付けが大変!」
「カメラを持っていない!」
「写真館は高すぎる!」
<
という方に向けた、あったらいいな!な
お悩みを解決できるプラン内容となっております。
カメラをお持ちの方やカメラマン同伴での撮影も可能なセルフ撮影プランから、
プロカメラマン撮影プランまでご用意。
写真を撮るのは自信がないけど、プロに撮ってもらうほどでもない。
という方は、店主MAKIが撮影させていただくNENNENカメラプランをお選びください。
撮影ジャンルは問いません。
バースデーフォト・前撮り・入学・卒業写真・成人式・七五三・マタニティフォト
など様々なジャンルでご利用いただいております。
また、ワークショップなど撮影以外でレンタルスペースとしても貸し出しております。
もちろんプロカメラマンさんのご利用も可。
急な雨天時の撮影場所等、プロのカメラマン様にもご活用いただいております。
※最短前日予約可
料金はスタジオ利用料(プランによっては+撮影料)のため、お友達と割り勘が可能です。
料金や注意事項等の詳細についてはホームページ内“plan”でご確認ください。
ご質問に関しましては、“contact”またはInstagram・LINEなどSNSからご連絡くださいませ。