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職人歴
水野家はもともと、江戸時代に信濃川・黒川の河湊として栄えた与板の船運に代々携わる家系。大正の頃伯父(父親の兄)が始めた鉋づくりを、伯父の死により引き継いだのが祖父と父。その姿をもの心つく頃から眺めていたため、鍛冶屋になるのは宿命と感じていた。 15歳で仕事場に入るが、当時は軟鉄と鋼鉄を合わせる接合剤を自前で作るため、磁石を手に砂鉄を日がな拾っては捨てる気の遠くなるような雑役ばかりだった。 初めての自作鉋は、大工見習いの同級生のために贈る。以来50年鉋一筋に打ち込む。H13年伝統工芸士に認定される。 H21年伝統工芸士に与えられる功労賞受賞。 JKG(ジャパンナイフギルド)会員。
生地を炉で熱する(地づくり)
「プロが使える手ごろな値段の鉋を作れ」という父の教えを守り、常に上を目指し自己鍛錬をかさねている。また『残る鉋より残らない鉋を造りたい』~無くなるくらいまで愛用される~そんな鉋造りにこだわっており、近年では火造りが難しいとされるより純度の高い特殊鋼を使った『知足』が清介の代表作となった。