母乳育児への思い

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熊野ふみえ助産院の熊野と申します。
母乳マッサージ専門のキャリア60年の助産師です。

私は昭和の時代から太白区や泉区で長い間勤務助産師として働き、
当時まだなかった母乳外来を初創設し、
病院で与える人工栄養から母乳栄養に変え、
ママたちに母乳を推奨してきました。
どこよりもいち早く病院から母乳訪問も実施していました。
今思えば先駆的医療をしてきたなあと感慨深いものがあります。

そして、その多くのママたちから技術や知識、
そしてママたちとの心のふれあいも学ばせて頂きました。
それが今の熊野の土台を作ってくれたといっても過言ではありません。
非常に感謝しております。

そんな中、平成6年に初孫を10か月死産でなくしました。
生まれたときのあの感動と母への感謝。
希望と期待を抱かせてくれる“存在感のある”“命”をなくしました。
脱力感そのもの。
まさか私の初孫がなくなるなんて。
神様、孫と私の“命”ひきかえにしてほしいと願ったことも何度かありました。


この世にオギャーと生を受け、
誕生した児が母親の暖かいぬくもりのある胸に触れ、
柔らかい胸に抱かれる、
それがスキンシップであること。
スキンシップは何よりも子供を安心させること
この愛こそが子供の心の土台を作っていく


生まれてから母が抱いて与える母乳。
そのスキンシップが愛を育むということを、
人が育児をすることは、
心で生きる“存在感ある”人間を育児するという目的である


などなど・・、身内に話せなかったことを、
もう一度地域の皆さんに現場で助産師として伝えたいと思うようになり開業いたしました。


生活や育児での「より良くなってほしい」という願いはいつも持っています。
その方向へ向かえられないんじゃないかと不安になったり、
信じられずにいたり、悩んだり、泣いたり、迷った時は、
一度立ち止まり、
見つめなおしてその中から「より良くなる方向へ」一緒に選択して、
ママが判断して、決断できるように援助していきます。

ママにとって、子供にとって、正しい、
自然の母乳育児を真剣に、地道に伝えていって、
安心して自立した、
「ママの笑顔が同居する楽しい母乳育児管理」が自分で管理できるように、
地域市民の皆様ひとり一人の一翼となって貢献できれば幸いです




熊野 ふみえ