第 2章 「やってみたけどうまくいかない」人へ

エクササ1A 想念の流れに気付く

 

まず、想念を想念として意識することから始めてみましよう。

目を閉じて、頭の中に浮かぶ想念を感じて下さい。

 

別に言葉にしなくてもいいですから。一つ一つ確認していって下さい。

 

速すぎて多すぎて、確認できなくても構いません。

 

そういうものが確かに流れていること、次から次へとさまざまな想念が浮かんでは消えていることに気付いて下さい。

 

たとえばこんな具合です。

 

スタ・・・想念? なんだそれ? 何も浮かばないじゃないか」  「こんなことやって何になるのかな」 ~ 「変なエクササイズ」 ~ 「あ — お腹がすいた」  「窓の外で子供がはしゃぐ声、意外と大きいなあ」  「昨日の夫と 論したことが蘇ってきてまた厶力厶力する。仕返ししないとおさまらない」 ~ 「あ、布団干しっぱなしだっ。入れなきゃ」  「夕飯何にしようかな」 その他、言葉にならないモヤモヤ、ウキウキ

 

時間的にもストーリ的にも、想念の質や種類にも、何の脈絡もありませんね。あなたの頭に、普段このような想念が流れていることに気付きすらしませんでした。まず、このことから実感して下さい。

 

初めは静かな、くつろげる時間環境を選んで集中的にやった方がいいでしょう。

 

部屋を暗くしてやると、気が散らなくていいかもしれません。

 

目を閉じ、いわば「あなた版ナイトシアター」を味わって下さい。

 

何も目入らないのに、思いだけは途切れずに頭の中を流れています。

 

繰り返しますが、

 

「ちゃんとできてるのかな」 「こんなこと何になるのかな」 「何も流れてこないじゃないか」とい思いが流れてきたとしても、それが想念なんだ、と気付けばあなたはも「できている」ことになります。

 

注意

 

1 家でやる際、別に座禅を組む必要などありません。リラックスした姿勢で行なって下さい。

 

2 緊張しないこと。部屋の外で家族が騒いでイライラするかもしれませんが、その「イライラ」想念に気付いていればOKです。「無になろう などとしないこと。

 

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